【商社が『必ず落とす』NG志望理由とは?】三菱商事、三井物産、伊藤忠、住友商事内定のために『絶対にやってはいけない3つのこと』を解説
アルファアドバイザーズでアドバイザーを務めております黒岩です!
就職活動、転職、留学までサポートしています。
最近26卒商社の就活が本格化してきましたね!
三井物産の締切は過ぎてしまいましたが(面接はこれからですね!)以下のように五大商社の募集がきています:
商社志望者の中で最も多く聞かれる悩みが「志望動機の作り方」です。
日々就活生の皆さんと向き合う中で、残念ながら多くの志望理由が説得力を欠いていると感じています。
そこで今回は「よくある商社のNG志望理由」について解説します
◯NG志望理由
まずは一例として、即エントリーシートで落とされる志望理由例を列挙します。
就活情報サイトなどでよく見かけるフレーズかもしれません。実際にこうした表現を使っている方も多いのではないでしょうか?
はっきりいうと、これらを使うと「即落とされます」。なぜなら:
- 曖昧で漠然としている
- 商社以外でもできる
- 抽象的すぎる(深堀に耐えられない)
- 原体験が伴わない
- 本当はそんなこと思っていない
などの理由からです。
例えば、「途上国支援」が目的なら、IFCやJBICの方が直接的ではないでしょうか?
「日本のプレゼンス向上」とは具体的に何を指すのでしょう?なぜそれが商社でなければならないのか?製造業の方が適していないのか?
「日本経済の復活」を商社としてどのように実現するのか?
つまり本気でそんなこと思ってますか?ということ。
一つひとつの表現に対して掘り下げ質問をすると、説得力のある回答を導き出すことは極めて困難です。
よくあるパターンとして、交換留学数ヶ月行って/もしくは旅行でカンボジアを訪れて、途上国の生活に愕然としたので、彼らを助けたいです、というパターン。これも良くある失敗パターンですね。
なぜダメなのか?
それは根拠に乏しいからです。100人いたら2人くらいは本気で途上国のために人生捧げたい、という人もいます。彼らは年単位でアフリカなどのボランティアに行っていたりしますし、中にはコロナ禍でも活動を続けていた人もいます。
つまり数ヶ月程度の活動では本気度が伝わらないのです。
実際に「途上国を助けたい!」と言って三菱商事に内定した人もいますが、そのような方は大学生の時からガンガン途上国でボランティアなどに自ら進んで参加されていました。
◯良い志望理由とは
良い志望理由とは、シンプルに以下の2つの要素を満たしていることです。
(1)行動実績が伴っているか
(2)深堀に耐えられるか
まず「(1)行動実績が伴っているか」について、前述したようにやりたいことがあるなら学生時代に取り組んでいる必要があります。それは数ヶ月単位ではなく、数年単位でやっているべきことです。
これは商社以外の業界の志望理由を作る時にも言えることです。
この原則は商社に限らず、全ての業界に当てはまります。例えば、外資金融を例に取ると、マーケットや金融との接点がないまま志望する方も見受けられます。しかし、実践的な裏付けのない志望理由には説得力が伴いません。
行動実績が伴わなければ何を言っても説得力がありません。
途上国支援に関心があるなら学生時代からボランティア活動に従事する、日本経済の活性化を目指すなら具体的なアプローチを考え実践するなど、言葉だけでなく行動で示すことが重要です。
次に「(2)深堀に耐えられるか」について、これはご自身のやりたいことが抽象的過ぎないか、具体的に商社で何がしたいかをイメージできているか、ということになります。
いわゆる長期ゴールの明確化です。
ただ、多くの学生さんはこの長期ゴール(=商社で何がしたいか?)が明確でない場合が多いです。だから商社の面接で徹底的に深堀され、「あなたのやりたいことメーカーでもできるよね?」「それやりたいならNPO行った方がいいんじゃない?」というフィードバックを受け、撃沈していきます。
長期ゴールの明確化=長期ゴールへの本気度、とお考えください。
曖昧な目標設定では「この人本気でやりたいと思ってないな」と思われてしまいます。だから多くの学生が優秀で高学歴にも関わらず、面接で落ちてしまうのです。
もちろん、明確なキャリアビジョンを描けていない方も多いでしょう。そのような場合こそ、アルファでは最初にキャリアビジョンの構築からサポートしています。この過程を一人で進めるのは困難を伴いますので、アドバイザーとの対話を通じた整理をお勧めします。
◯志望理由を作る時に絶対にやってはいけないこと
(1)ネットを参照して志望理由を作る
就活生がよく陥る失敗の一つが、ウェブ上のエントリーシート例を参考に志望理由を構築することです。しかし、これは絶対にやってはいけません!単純にクオリティが低いからです。
まず、そうしたウェブ上の志望理由の多くは、ありきたりな表現で溢れた陳腐な内容です。採用のプロからすれば、「このレベルでは即不合格」と判断される内容がほとんどです。こうした一般的な志望理由では、内定獲得の可能性は0%と言っていいでしょう。
さらに重要な点として、志望理由は応募者一人ひとりの将来展望や目指すキャリアに基づいて構築される、独自性の高いものであるべきです。他者の言葉を借用するのではなく、自分自身の言葉で表現することが不可欠なのです。
皆さんの固有の志望動機を明確にし、それを軸にオリジナリティのある志望理由を築き上げることが重要です。
就活生の良くある失敗パターンですが、一般的な言葉を使いたがる傾向にあるように思います。ただ、志望理由はもっと自分本位でいいのです。
このように、自分本位で自分はこうしたいんだ!というものを前面に押し出して行くことをお勧めします。
(2)長期ゴールを商社に無理やり合わせに行く
これも良くあるパターンですが、商社に志望理由を無理やり合わせに行く就活生が多すぎる!
就職活動の本質は自己実現にあります。自身が追求したいキャリアビジョンがあり、それを実現できる企業を見出していく ー これが就活という選択のプロセスです。
したがって、志望理由は長期ゴールありきです。長期ゴール→それを達成できる企業・業界を探す、というのが正しい順序です。
しかし多くの学生は、この順序を逆転させがちです。「商社に入社したい」→「商社が納得する長期ゴールは何か」という思考に陥ってしまうのです。
(3)活動内容を商社に合わせに行く
行動が伴っていて初めて良い志望理由になる、とお話ししましたがその行動を商社に合わせにいくことは、決してやってはいけません。
例えば「商社志望なのでボランティア活動は必須でしょうか?」という質問をよく受けますが、このような動機は望ましくありません。なぜなら、以下のような印象を面接官に与えかねないからです:
商社に限らずですが、トップ企業の面接官はこのように「合わせに行った」志望理由やガクチカを最も嫌います。また、このような取り繕った志望理由は必ず見抜かれるのです。
真に社会貢献を志す人は、誰かに促されることなく自ら行動を起こすものです。逆に言えば、行動が伴わないのであれば、無理に商社を志望する必要はありません。
我々としても、絶対にみなさんを商社に入れたい!というよりは皆さんにあった企業で生き生きと活躍してほしい、と思っています。全員が全員、合う業界ではないので!
実際にみなさんが羨むようなトップ商社に内定したものの、体育会の環境が合わずに半鬱になっている人も。。だからこそ、本当にあった企業に入ることが最も重要なのです。
外資金融、コンサル、ヘッジファンド、GAFAM等、皆さんにあった企業はたくさんあるはずです。自身の適性に最も合致する企業を選択していきましょう!
◯まとめ
志望理由の土台となるのは、明確な長期的キャリアビジョンの存在です。しかし、このビジョンを描き出すことは、多くの方にとって非常に難しいことです。
ただこれはしょうがないことです。突き詰めると、この課題が生じる背景には、日本の教育システムの特徴が関係しています。
これまでの学校教育では、「あなたは将来何を成し遂げたいのか」という根本的な問いが重視されてきませんでした。確かに大学入試までは、学業成績さえ優れていれば、難関大学への進学も可能でした。
しかし、就職活動は全く異なるゲームです。ここでは「あなたの人生におけるミッションとは何か」という本質的な問いに向き合うことを求められます。
したがって、まずは自身の長期的なキャリアビジョンを明確にし、そこから逆算して志望理由を組み立てていく - これが正攻法となります。ただし、このキャリアビジョンの構築を独力で成し遂げるのは極めて困難です。
(私自身、学生時代にはこれが全く描けていませんでした。。。)
だからこそ皆さんは商社に落ちないようにするために、早めにアルファに来て長期ゴールからデザインしていきましょう!
商社の志望理由、今後の就活スケジュールに関してはこちらをチェック!