全国大会2024関東エリア予選Aブロック準々決勝:うっちー☆vsらーち【非公式カバレージ】
はじめまして、らーちと申します。まずはうっちーさん全国出場権利獲得おめでとうございます。
僕とうっちーさんの激アツな対戦がカバレージに残らないのが惜しいと思ったため、ここで、非公式カバレージとして形に残そうと思います。
1月13日、世間では成人式が行われる中、関東の選ばれしプレイヤー達はこの日、全国大会出場をかけて戦っていた。今回のうっちー☆、らーちもその内の1人だ。
この日うっちー☆が相棒に選んだデッキは暴発ハックを軸とした光水闇エルボロムだ。
これは、既存のデッキで練習をしている他の参加者に対する初狩りを狙える他、従来の光水闇エルボロムが抱えていた決定力不足による時間切れ両者敗北の解消にもなっている。
対するらーちは、水闇火ゼナークプレジールを選択。速攻、コントロール、カウンターとバランスの取れたミッドレンジデッキだ。
この2人が準々決勝で戦うことになったわけだが、その前に、話は予選第3回戦まで遡る。
うっちー☆「ループ証明に入ります。」
らーち「投了するので、公開情報の確認をしたいです。」
相手のループ方法、フィニッシュを知っているらーちは、即座に投了を宣言し、公開情報の確認を行う。本戦で再会したときのために。
そして、それは本当に起きてしまったのだ。元々初狩りを考えてデッキを持ち込んだうっちー☆は強力な武器を失うこととなる。加えて、らーちにとって、このデッキは初見ではない。ほぼ同じデッキを調整していたらーちは、暴発ハックの採用カードとその大まかな枚数配分、採用候補、そして弱点。そのすべてを熟知していた。さらに、無情にもらーちの予選順位は4位、うっちー☆は5位であるため、一歩の差でらーちが順位先攻を手にすることとなった。
ゲームは3ターン目、らーちが《終止の時計 ザ・ミュート》で手札を整えたところから始まる。
続くうっちー☆の3ターン目、《der'Zen Mondo / ♪必殺で つわものどもが 夢の跡》を召喚すると、らーちの《終止の時計 ザ・ミュート》を手札に戻す。これにより、《楽識神官 プレジール》のハイパー化を阻止した上で、《超光喜 エルボロム》のハイパー化へと繋ぐ。
4ターン目、らーちは《ボルシャック・ハイパー・ヴォルジャアク》で《der'Zen Mondo / ♪必殺で つわものどもが 夢の跡》を破壊、続くターン、うっちー☆は2枚目の《der'Zen Mondo / ♪必殺で つわものどもが 夢の跡》で《ボルシャック・ハイパー・ヴォルジャアク》を除去、5ターン目、らーちは《イカリノアブラ二火ヲツケロ》で《楽識神官 プレジール》を出し、バトルをしつつ手札を整える。両者共、一歩も譲らない展開の中、うっちー☆は《超光喜 エルボロム》をマナに埋めると、《陽炎の精霊メルキウス》を展開、《暴発秘宝ベンゾ / 星龍の暴発》を回収し、ターンを終える。
《超光喜 エルボロム》のマナチャージ、それは、うっちー☆の手札にもう1枚その姿があることを意味する。加えて、《陽炎の精霊メルキウス》はジャストダイバーを持っているため、ほぼ確実に生き残り、ハイパー化を成功させるだろう。
しかし、らーちにとって、そんなことは織り込み済み。《死神覇王 ブラックXENARCH》を召喚すると、《陽炎の精霊メルキウス》の破壊に成功する……が、無いのだ。《楽識神官 プレジール》の能力で唱え、7を宣言することで、らーちの勝利を決定的なものとする《♪立ち上がる 悪魔に天使 堕ちるかな》が……
しかし、ここに来て予選でのリスト確認が活きてくるのだ。うっちー☆のデッキには《同期の妖精 / ド浮きの動悸》や《パトファール-P4 / サイレント・サイレン》といった2コスト獣は採用されていない。つまり、うっちー☆のデッキは、あらかじめ盤面にクリーチャーを用意していないと、フィニッシュに7マナを要するのだ。順位先攻ゆえ、次のターンのうっちー☆のマナは6。フィニッシュすることは不可能だ。
加えて、らーちの手札は2枚目の《死神覇王 ブラックXENARCH》と《ボルシャック・ハイパー・ヴォルジャアク》、《氷柱と炎孤の決断》の3枚。
ターンが返ってくれば、《氷柱と炎孤の決断》で《死神覇王 ブラックXENARCH》を墓地に落とし《ボルシャック・ハイパー・ヴォルジャアク》を召喚、ハイパー化し、それをタップして《楽識神官 プレジール》をハイパー化させることで、攻撃時に呪文を2枚唱えることができるため、《氷柱と炎孤の決断》で手札を整えつつ《イカリノアブラ二火ヲツケロ》で《アーテル・ゴルギーニ》を出すことで《死神覇王 ブラックXENARCH》の能力でうっちー☆の手札をすべて奪い、《楽識神官 プレジール》の2ブレイクも、ターン終了時に2枚目の《死神覇王 ブラックXENARCH》を着地させることで刈り取ることができる。
しかし、続くターン、奇跡は起こった。
うっちー☆が繰り出した一匹の蛇、《忍蛇の聖沌 c0br4》が3枚目の《超光喜 エルボロム》を連れてきたのだ。そして、《超光喜 エルボロム》の1ドロー、うっちー☆は目を見開いて言った。
うっちー☆「すみません、一旦落ち着きます!!」
そう言うと、一呼吸置いて引いたカードを楯化、《超光喜 エルボロム》をハイパー化して、ターン終了時に《暴発秘宝ベンゾ / 星龍の暴発》で、埋めたばかりの楯をブレイクし、唱えたのは、
winner:うっちー☆
試合後、うっちー☆の楯を確認すると3枚中2枚の《♪ハックより 一時ずらして じゅうとなな》が埋まっていた。つまり、21枚の残り山札には最後に引き込んだ1枚しかなかったのだ。まさに驚異的。細い勝ち筋を全力で通しにいった男に勝利の女神が応えたのだった。
終わり