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silentが期待を超えてきた話。(長文ネタバレ)
木10ドラマ「silent」は、以下のストーリーである。
主人公の紬が、本気で愛するも別れることになってしまった高校時代の恋人・想と8年の時を経て偶然の再会をはたし、そこに待ち受けていた現実と向き合いながらも寄り添い、乗り越えていこうとする姿を丁寧に描いていくラブストーリー。(公式HPより引用)
主人公の紬を演じるのは、川口春奈
主人公の高校時代の恋人・想を演じるのは、目黒蓮
そして、主人公の現在の恋人・想の高校時代の親友を演じる、鈴鹿央士
最初から期待値が高かった。
予告の質感が今までと異なったから。
完全オリジナル作品だからこそ、ドラマの展開が楽しみなのだ。
以下ネタバレしかありません。
ネタバレしかない感想。
はじまりの雪のシーン。
高校時代の紬と想が待ち合わせをしている。
雪が積もるかどうか、そんなたわいもない会話。むしろ青春に置いてきたかのようなうらやましくなる、ほほえましくなる会話。
「うるさい!青羽の声、うるさい。しー。」
そう言う想の紬を見つめる愛おしそうな目。
いいじゃない、一生続いてくれよとさえ思う。
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突然暗くなり、雨の音。
紬の隣に寝ているのは、想ではない。湊斗だったーー
弟と暮らしている紬が笑顔で見送るのは現在の恋人湊斗。
幸せそう、ここでも彼女は幸せそうだから、このままいってほしい気持ちが芽生える。
だって同棲の内見に今から行くぐらい親密。電車のホームでも電話するぐらい。
なのに、電話しながら、到着した電車に乗っているかつての恋人を見かけて改札出ちゃうとこまで追いかけちゃうほど、紬の中で想はでかい存在なのだ。
めっちゃ聞こえてるのに。湊斗。不動産屋さんに電話して内見の時間延ばしてもらうぐらい気が利くやつ。不憫。
それでも、想を見かけた話をするんだから、十分湊斗の存在は紬にとって大きいのだとも感じた。ごまかせるのに。。。
でもそこで自信がなくなっちゃう湊斗。サッカー部の仲間に想の事聞いちゃう、今現在のことが気になっちゃう湊斗。
サッカー部の子も、「ラッキーじゃん。再会とかされたら、やばいでしょ」とか核心ついちゃうのヤヴァイ。傷のえぐりかたよ。。。
そりゃかつての恩師にまで、想の居場所を聞きに行っちゃうでしょ。
弟ちゃんがお姉ちゃん心配しているのもかわいいし、
チャーハン作ってあげるのかわいいし、
湊斗を激推ししているのもかわいいし、
電話しちゃうのも最高だし、結婚してくれ、弟、ひかる!!
本当に時効なら、会ったって大丈夫なのだけど。。。
紬ちゃん、想くんのこと考えちゃってるし、検索しちゃってるし。
(湊斗も検索しちゃってるし。)履歴消すのもリアル。
ここで高校時代に戻る
「言葉」について想が全体の前で発表する。
それまで暇そうにしていた紬が、想から目を離せなくなっている。
予告にも使われていたワード。
「好きな声だった。
好きな声で好きな言葉を紡ぐ人だった。」
あのときから、あの声がずっと頭の奥にある。
本当に好きな声で、名前を呼んでもらっていた素敵な記憶が紬ちゃんにはずっとあるんだろうな。
![](https://assets.st-note.com/img/1665121377509-ceGbN2zuOl.jpg)
紬と想は付き合って、長電話をよくした。
電話の奥で「お兄ちゃん!」って呼ばれているのを聞くのも好きだった。
クリスマスのプレゼントで、偶然色違いのイヤホンをプレゼントしあった。
想が上京して、「好きな人ができた」と突然連絡がきて終わった関係。
そのイヤホンが壊れてしまったのは3年くらい前ーーー
かつての恩師は、ひそかに想と連絡を取り合っていた。
湊斗と想を会わせたいとも思っているのだろう。
その後、湊斗が想の実家を訪れたシーン。
スマホが壊れて連絡先が
想の妹に「湊斗くん知ってるんだっけ?」と聞かれたとき。
「想のね、うん、知ってる」と返す湊斗。
連絡先を教えてくれる想の妹。
「お兄ちゃん新しい友達も作ろうとしないんだよね。
ーーー耳が聞こえなくなってから。」
想の母とすれ違う動揺しがむしゃらに歩く湊斗。(その後紬の電話に出られないほど)
帰宅してから、妹に聞く母。
「誰か来た??」
母の中で、きっと兄・想の存在が大きいのだろう。
なにかある家族なのだろうと思わせる描写。
まあいろいろあって、偶然、紬と想が再会、してしまったーーー
逃げ出す想、追いかけ話しかける紬。
振り返る想、下唇をかみ、手話で話し出す。泣きながら。
好きな人の声が聞き取れないつらさも、自分の声が届かないつらさも
この8年抱えてきた感情を全部出しながら。
お互い忘れていない恋心を抱えながら。
うるさい の手話を残し、彼は去っていった。
そう、紬のイヤホンが聞こえなくなった頃
ちょうど3年前、想は聴力を失ったーーーーー
![](https://assets.st-note.com/img/1665121320076-8FYD6wzm1t.jpg?width=1200)
登場人物のはなし。
湊斗は、高校時代から人の架け橋になれる人だった。
どれだけ紬のことがずっと前から好きだったとしても。
そんな思い人に、何も言われなくても「想?彼女は今はいないよ」と伝えてしまえるほど。
二人の距離が近づくお手伝いができちゃうほど。
紬ちゃんが「主成分やさしさって感じの人。怒らない人。人のためにやさしさ全力で使っちゃって、自分に残せない人」と表すほど。
想の耳が聞こえないことにもきっと同じぐらい傷ついてしまう男の子。
想は、音を楽しめる男の子。
ずっとイヤホンで音楽を聴く男の子。
イヤホンをしていても、紬の呼ぶ声には絶対に反応できちゃう男の子。
常に紬ちゃんの音声が優先されてるんだろうな。
言葉は多くないかもしれないけれど、ここぞという時に欲しい言葉をくれる子。
音を楽しんできたからこそ、いまの聞こえない世界で
聞こえてる世界の人、聞こえてる世界で一緒に楽しんできた人と
話せないことが悲しくて、つながりを絶ったであろう子。
紬は、音を大切にしている女の子。
そして天真爛漫な笑顔が輝いている女の子。
その裏で、想との失恋、会社で何かあった、少しの暗さを抱えているのは想像できる。
それでも必死に立ち直ってきた強い女の子。
音楽はきっと想と紬を繋いできたツール。タワレコ店員なのも影響されているんだろうな。
声で惚れて、LINEより電話派、というほど、音を大切にする子。
それと同時に言葉の表現も大切にしている子。
湊斗がよるなのに「晴れてるね~」と言ったことを好きだな~と思えるほど。
また来週木曜10時にテレビの前に集合な
紬を演じる川口春奈の高校生を演じても変じゃないところ。
目黒蓮の泣きながら手話で演じているところ。
鈴鹿央士のいい子すぎて悲しくなるところ。
全部完成度が高すぎて、圧巻なので、ぜひ。