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恋人と別れた時のような気持ち

こんにちは。

先日22歳の時から連れ添った初めての自分の車とさよならをしてきました。

8年間乗っていた軽自動車でした。
8年乗ったら軽自動車としたら大往生でしょうか。

新卒の時に購入し、最初は車通勤もしました。
新しい車に若葉マーク、新社会人。
何もかもが新しかったあの頃。
実家の駐車場が狭く制限があったため買える車種は限られていました。
その中から選んだ君でした。

納車は2月の寒い日。
初めての出会いをよく覚えています。
ピカピカの君。ディーラーさんの笑顔。
大事に大事にすると誓った日。

あれからたくさんのことがありました。

朝一番に出勤して上席が鍵を開けてくれるまで、
前日にまとめたノートを必死で読んで復習していた日々。
仕事がうまくいった日もいかなかった日もそばにいてくれたね。
「お先に失礼します。お疲れ様でした。」そう言って、
君に乗り込んで、そこでやっとホッとしていたよ。

休日は初心者マークも取れていないのに友人たちを乗せて小旅行へ。
今思えばあんなたどたどしい運転でよく人を乗せようと思ったもんや…
何も言わず楽しんで乗ってくれていた友人たちに感謝。
生きていて良かった。お互いに。笑

そしてやっぱり1番は、今は亡きたった一人の祖父を乗せて運転できたこと。
主に乗せる理由は祖父の通院だったけれど。
体調が悪いから迎えに行くのに、私の横に乗ると嬉しそうにニコニコして、
「孫の助手席に乗せてもらえるなんてな〜ええ車や〜軽やのに広い、快適や。」
と言ってくれていたね。
その時が1番、運転できて本当に良かったなと思ったよ。

そして祖父の最期、夜中の電話で母を迎えに行って病院に向かった。
夜中で周りに車はほとんどいなかったけど、
もしも事故を起こしては余計に病院にたどり着けない!と、
気が動転していたのとは裏腹に、頭は冷静に運転しました。
母と2人病院に到着して祖父の最期に立ち会うことができて本当に良かった。
看取った後一旦帰宅するのに、ナビを入れていたけど全然家につかなくて、
正気を保てない自分に気がついたもののどうすることもできなかった。
君を運転していて1番辛かった日でした。

思い返せば君と出会った日から、
就職、結婚、祖父との別れ、転職
たくさんの人生の転機がありました。

夫と喧嘩して家を飛び出す時もまず向かうは君。
泣いたり笑ったりたくさん君と過ごしたね。

新しい車を見に行って購入を決めて、納車までの期間
元々新しいもの好きの私はワクワクした気持ちが勝つと思っていました。
もちろんワクワクもしていたけれど、
納車日が近づくにつれてどんどん悲しくなってきて。
当日はディーラーで次の新しい車よりも君を見ていました。

最後の最後まで、写真をしっかり撮っていなくて。
なんだか寂しさを実感したくなくて避けていたけれど、
新しい車と並んでディーラーさんに撮っていただきました。

自然と涙が溢れてきて自分でもびっくり。
ようやく自分の気持ちに気がつきました。

本当にずっと一緒にいてくれてありがとう。
君に救われた日がたくさんありました。
痛かったよね、ぶつけちゃってごめんね。
今までずっと守ってくれてありがとう。
たくさんの思い出をありがとう。
どうか次の方にも可愛がってもらえますように。
元気でね。私と生きてくれて本当にありがとう。幸せでした。

そして新しい2代目の車へ

私の輝かしい30代を、1番かっこいいと思った君と歩むことに決めました。
正直に言うけど一目惚れです。
他のどの車よりかっこいいと思っています。

これからきっとまたたくさんのことがあるでしょう。
悲しいことより楽しいことの方が多くあるように願いながら、
安全にいろんなところに行こうね。
君と過ごせる日々を楽しみにしています。
これからよろしくね。



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