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ピンチがチャンス!今読んでほしいNo1小説「ひなた弁当」山本甲士~野菜たっぷり小鯵の南蛮漬け

「ひなた弁当」

とにかく面白かった!!
新型コロナ、異常気象、自然災害等々、なにかと暗くなる中是非皆さんに読んでほしい1冊です。

「ひなた弁当」あらすじ

 50歳目前で会社からリストラされた芹澤良郎。
上司からの裏切り工作でのリストラ。
再就職もままならず、妻や娘からも冷たい対応、生きる希望を亡くした良郎だが、ある時公園で拾ったどんぐりが食べられることを知る。

始めは自分が食べられればと思っていたが、野草採取や釣りまで範囲を広げたところで、一つのアイデアが閃き、人生の大逆転が始まる。


「ひなた弁当」感想

最後まで読んだ読後感、何かに似ている?
あぁ、そう、池井戸潤さんの作品を読んだ時のスカッと感でした。

最初は理不尽なリストラ、再就職先も見つからない、家族からは冷たい目・・・・読んでいて暗くなる半面、これから大逆転が始まるんだろうと予想できる展開なので反対にワクワクしてしまいます。

公園でドングリを拾い、食べれることがわかった後の良郎の行動が別人のよう。
人間美味しいものに出会うと俄然やる気が出てくるものなのかしら。

野草採取に釣りと食べられるものを貪欲に求める良郎の姿にたくましさを感じます。

自分で採ったもので弁当屋を始めるなんて、正直色々問題ありで、小説の様にうまくいくわけはないとは思いつつ、いや、小説なんだからあってもいいじゃないと「ぺこぱ」のポジティブ漫才を見たような思わず「悪くないだろう」と明るい気持ちにしてくれる小説です。

そして、何といってもそれぞれの料理描写の美味しそうなこと。

野草採取は「植物図鑑」で既に興味深々でしたが、こちらでもまあ美味しそうに調理されています。


素材が良ければシンプルな調理法が一番美味しいんですよね。

本の中の美味しい料理~「オイカワの唐揚げ」

全部を南蛮漬けにして食べるつもりだったが、油の香りにそそられて、一番小さいものに塩を振って、頭の部分をちぎり取ってから、かぶりついた。 「おおっ・・・」 さすが揚げたてである。表面はカリカリでさくっとくる歯ごたえ、身は柔らかくて思ったよりも上品で、くせがない。

「ひなた弁当」

こちらは良郎が釣った魚「オイカワ」を調理したもの。
揚げたては間違いなく美味しいですよね。
自分で釣った魚となればなおさらでしょう。

この後、頭も食べられるように南蛮漬けにしています。

さて、本を読んでいたら私も唐揚げが食べたくなったので、「オイカワ」は手に入らないので鯵で作ってみました。

頭からがぶっとかじりたいので、南蛮漬けにしました。

暑いし、酸っぱいものが欲しくなってますしね。


「小鯵の南蛮漬け」レシピ

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漬け汁を多くして野菜もたっぷり採れるようにしました。

材料(2人分)

小鯵     8~10尾
酒        大匙1
塩、こしょう    適量
玉ねぎ       1/4個
人参        1/4本
きゅうり      1/2本
みょうが      1個
生姜        1片

(南蛮だれ)
砂糖       大匙2
酢        大匙3
醤油       大匙2
白だし      小匙2
唐辛子       1本
水      150cc

片栗粉       適量
揚げ油       適量

1.小鯵はぜいご、えら、わたを取り、水で洗う。水気を切り、酒、塩、こしょうを振っておく。

2.玉ねぎは薄切り、人参、きゅうりはせん切り、みょうがは縦半分に切って薄切りにする。

3.南蛮だれの材料を混ぜておく。

4.小鯵に片栗粉をまぶし、170℃の油でカラッと揚げる。

5.南蛮漬けの中に入れ、30分程漬ける。


読んだ後はとにかくスカッとします。

こんなに上手くいくわけはないとわかっていても、ピンチの時、何もしないよりとにかく行動することの大切さがわかります。

芹澤良郎は散歩からアイデアが閃きました。
何をしていいかわからない場合でも、家に籠るより近所を散歩するだけで何かが変わるかもしれません。

「ひなた弁当」が出来上がるまでの過程を読んでいるだけでも単純に楽しめますよ!!



 


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