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映画よりも原作の方が美味しそう!?「植物図鑑」有川浩

「植物図鑑」有川浩


高畑充希さんと岩田剛典さん主演で話題になった映画「植物図鑑 運命の恋、拾いました」。
この映画は有川浩さんの「植物図鑑」を実写化したものです。

恋愛映画なので、あまり興味ももてず、スルーしてましたが、有川浩さんの「フリーター、家を買う」を読んで面白かったし、装丁の可愛らしさも素敵だなと思って読んでみました。


「植物図鑑」あらすじ

23歳の東京で一人暮らしをしているさやかが、会社の飲み会後、家に帰るとマンションの前に若い男性が倒れていたという最初の設定。

男性はお金もなく、お腹が空いているという。
「躾のできたよい子です。よかったら俺を拾ってくれませんか」と。
さやかは家に泊めてあげることに。
その後同居を始める二人。

実際はこんな無防備な事は起きないとは思うけれど、直感で普段なら絶対しないことをしてしまうというのは恋愛の鉄板のようで始まりなかなか粋な始まり方です。

男性の名前は樹(いつき)。
苗字は好きではないからと名乗りません。
料理を含め家事全体を完璧にこなします。
樹は何故か植物に詳しく、休日に2人で自転車で近くの河原に行き、食べられる野草を摘んで家に持ち帰ります。

この野草で樹は美味しい料理を作ってくれるのです。

そんなことを繰り返すうち、さやかも植物図鑑を買い、益々野草とそして樹に惹かれていきます。
樹もさやかの気持ちに応えます。

二人の生活はずっと続くように見えましたが、突然の別れ、再開、そして最後の結末は・・・

とまあ、純愛ラブストーリーで、二人の関係と行方が気になるところですが、実はそれよりも野草料理が何とも美味しそうに描かれているのです。

「植物図鑑」野草料理メニュー

小説に描かれている野草料理です。

フキの混ぜごはん、フキの天ぷら、フキ味噌、つくしの佃煮、ノビルのパスタ、タンポポの茎や葉っぱの炒め物、葉っぱのおひたし、花のてんぷら、ヨモギのチヂミ、ヨモギの油揚げサンド等々・・・。

一部レシピも記載されています。

あまりにも美味しそうだったので、実際、私の家の近くにも河原があるので、野草探ししてみましたが、虫も多いし、正直何が何だかよくわからなかったので、断念しました。

いきなり素人が料理するために収穫するというのは難しいですよね。

植物図鑑必要かも。

一応本にも野草の写真が掲載されています。
でも野草って同じようなものが多いので区別が難しそう。

「植物図鑑」映画と原作との違いは?

あまり期待していなかったのですが、原作があまりにも素敵(美味しそう)だったので、amazon prime video で映画も視聴しました。(現在は無料公開されていません)

映画では、高畑充希さんと岩田剛典さんがメインで描かれているので、どちらかというと野草料理よりもお二人の表情に魅了される感じでやはり2人の関係の行方に集中してしまいます。

野草料理の美味しさは正直原作の方が伝わってきたような気がします。

映画の内容は原作とそれ程大きな違いはなかったと思います。

ところで、有川浩さんて女性だったんですね。「図書館戦争」とか名前からして男性だと思っていました。女性だと知って、ちょっと納得!

この「植物図鑑」は恋愛小説でもあり、野草図鑑でもあり、野草料理のレシピ集でもあるというちょっとお得な小説です。

ほっこり優しくなる小説ですので、映画しかご覧になっていない方にもおすすめです。

そして来年の早春には野草採取に再度挑戦してみようかと思います。



 


 


 

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