♯51 風吹村の惨劇

こんばんは。夜遅くの投稿になってしまいましたが、
今回は吉村達也著「風吹村の惨劇」を読了したので、
その感想でも書いていきたいと思います。

本作は惨劇の村五部作シリーズの三作目ですが、
僕は小学生の頃、花咲・鳥啼より先に読んでいました。
母親からも読む順番が違うと言われてました(笑)

なぜかといいますと、僕が吉村さんの本で最初に読んだ作品が金閣寺の惨劇なのですが、そこに出てきた朝比奈耕作と草薙葉子が付き合ったきっかけとなる作品が本書だからです。そこから惨劇の村シリーズ、そして吉村作品へ興味が出てきましたので、自分にとっても思い出深い作品なのです。

さてネタバレですが、

・第一の殺人 被害者 有沢明           犯人 尾車泰之
・第二の殺人 被害者 風祭剛           犯人 風祭礼子
・第三の殺人 被害者 風祭礼子       犯人 風祭順

今回の事件の特色として三件殺人が起きるのですが、
犯人が皆違うことが挙げられます。
(なお違うミステリー漫画でアニメ化もされた某作品でもこれと同じ手法が取られているものがありますが、それは内緒で🤫)

そして一連の殺人の黒幕が蟇目永吉となります。動機は養子縁組で息子になるはずだった安田和弘が事故死となったことに対する復讐です。

第一の殺人の犯人となった尾車は耕作の父親の友人で、耕作の推理小説を書く上でのアドバイザー的存在でしたが、風吹村の惨劇では当事者として関わっていました。
なお、事件解決後、逃亡します。

今回改めて読み返して見て思ったのですが、
葉子は剛と結婚したら、父親のペンションの跡取りがいなくなると悩んでいたようです。結局は結婚前に剛が死亡してしまったので、杞憂に終わりますが、その後付き合うことになった朝比奈耕作は作家で、東京に土地があり、その賃貸収入で暮らしていることが後の作品で明らかになります。そんな男がヒュッテ草薙を継ぐのでしょうか?
まぁ、ペンション経営をたたむのか、全く関係のない第三者に経営させるという方法もありますが、
葉子の父親の心境は複雑かもしれないですね
(おまけに当時は化粧もしていたし・・・)

あと一度で良いからペンションに一泊してみたいなと本作を読んで思いました。でもそんなにお金な余裕があるわけでもないし、仕事もあるので、実現するかは微妙ですが💦



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