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金無双急戦vs四間飛車 【第6回】〜後手、早めの☖5一角

さて、まずひとつお詫びしないといけない。
第4回までで1度☗3五歩☖同歩☗4五桂のポンポン桂は1度終わったように見えるが、実は終わってはない。
あれは後手が悪くなる変化だがちゃんとポンポン桂されても互角に戦える世界線はある。

だが、今その後手の最善を伝えるのは早い。私はそう思い最善手順を後回しにした。


なので、先に言うが今回も含め今までのは先手が良くなりやすい変化になる。つまり、逆を言えば後手はこの変化は選ばない方がいいと思うし、これで戦えると思えば使えばいいと思うと伝えておく!結局は自分がやりたい進行が良いのだ。先手の居飛車も然りこの変化ならやりたいなら使うのがいいし、これならこの戦法は使えないと思えば使わない方がいいと思う。

戦法選択は優秀さで選ぶだけがすべてではない

それを元に今日も伝えます。

再掲基本図1

まずは再掲基本図1だが、これは☖1四歩型で前回も伝えたが振り飛車党に取ってここは省きたいという人もいる。
では、今回と次回でこの☖1四歩があるかないかでどう変わるかを伝えていく。

基本図2

☖1四歩の代わりに☖7四歩を入れてみた。今回の変化は☖1二香か☖7四歩かはそう変わりはない。☖7四歩は後々に玉が広くなるのが主張でもあり☖1四歩は手待ちとも見れるだろうか。
では、ここからの後手の対策を見ていきましょう。


第1図(基本図2から☗3五歩☖3二飛☗4六銀☖5一角)

まずもって第1〜4回は☗3五歩を☖同歩と取ってた。それについてはそちらを見てほしい。
そして、前回の第5回は☗3五歩☖3二飛☗4六銀に手待ちの手に対して☗3六飛と回って居飛車がよくなる変化が多く私自身もあの展開は勝ちやすい。
今回は☗4六銀とした時に☖5一角と引く。
これで☗3六飛だとどうなるか…?

第2図(第1図から☗3六飛☖6二角)

先手はこれで困っているのだ。まず何故か?
例えばここから☗3四歩☖同銀☗3五歩☖4三銀☗2六飛☖5一角(失敗図1)

失敗図1

これは典型的な居飛車の悪い例で、先手で急戦なのにまったく自分から仕掛けれてないのだ。
しかも自分から☗3五歩と打たないと逆に後手から歩を打たれると銀を下げざるを得ない。
これでも満足な居飛車党も居るかもしれないが、個人的には振り飛車は美濃囲いで横からは堅く、王様も居飛車より1路端に近い。

つまりは、玉形でやや負けてるならそれ以外で得をしないと居飛車急戦なんてやってられないのだ。

手順中、☗3四歩☖同飛と振り飛車ぽく飛車交換を挑むのは飛車交換されて☗3一飛と先着されてそれはあまり振り飛車側も難しいものがあるのかもしれない。
☖3四同銀と取れるようにする為に4四地点を守る☖5一角〜☖6二角でもあるのだ。

また、手順中☗3五歩を打たずに☗5五歩☖同歩☗同銀と中央から仕掛けるのは☖3五銀☗5六飛☖3六歩(失敗図2)とされて居飛車困る。

失敗図2

失敗図2で☗6四銀は☖6三歩☗5五銀☖3七歩成。また、☗6四銀とせず☗4五桂☖同歩☗6四銀と角成を見せるのは☖4四桂と渡した桂を飛車に当ててなおかつ角道も閉ざして後手優勢だ。

つまりは第1図から☗3六飛は出来なくて先手は難しいように見える。
第1図からは居飛車は違う攻め方が必要だ。

第3図(第1図から☗3四歩☖同飛☗3六歩)

まず、この形は先に☗3四歩と取り込み後手がこの歩を取り返さなければ☗3五銀〜☗4六歩〜☗4五歩みたいに押さえ込みながら先手の角も働き出すので、取り返す一手なのだが取るのは☖同飛と取る。
ここ、☖同銀と取ると☗4四角☖3三角☗同角成☖同飛に☗7七角(変化図1)で先手有利。

変化図1

変化図1で☖4五歩は☗同桂☖同銀☗同銀☖3八飛成に☗3六飛とぶつけれる。
また、変化図1への手順中の☗3三角成を☖同桂は☗2四歩☖4四角☗2三歩成☖2六角☗3二とで先手がと金が残ってる分有利。
ちなみに☖3三角とぶつけずに☖4三銀と銀を引いて飛車を通してきたら☗1一角成☖3六歩☗4五香☖6二角☗3五歩☖3七歩成☗4三香成☖同金に☗2一馬(変化図2)で先手ハッキリ優勢。

変化図2

以上のことから取り込まれた第3図の☗3四歩は☖同銀は後手悪くなる。なので、☖同飛と応じるよりないが、ここで☗3六歩とジワッと桂頭に歩を打つのが筋の良い手。
これは3五地点に銀を進出させて2筋の突破や☗4四銀を目指してる。そしてなにより先ほど☖3四飛と取ってるため銀が出た時に当たりが強くなってしまってる。第3図で☖3三桂などとしたら☗3五歩で飛車の3手詰だ。
後手はここでどうするか?

結果図(第3図から☖3一飛☗2四歩☖同歩☗3五銀)

当たりを避けて後手は☖3一飛と先手の銀が出る前に引いた。言わば先受けだ。
それでも先手は☗2四歩☖同歩と勢いをつけてから☗3五銀と進出した結果図は先手の2筋突破が受からなく後手からの有望な切り返しが見当たらなく結果図は先手有利。
ここからまだまだ勝ち切るには難しいかもしれないが、先手がポイントを上げてるのは間違いない。


後手は☗3六飛をさせないようにする☖5一角と引く将棋はダメなのか?結論からするとこの場合は先手に分がある。
それは何故なのかを次回紹介したい。


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