メギド72完結まで読み終えて

初めましての方は初めまして。そうでない方はおそらくVRChatのイベント等で知った方が大半であろう。タイトルの通り、私は『メギド72』というゲームの完結を読み終えたのだが、そのどうしようもない思いと熱を知人、友人、見知らぬ誰かに知って欲しいと思い、この場をお借りしたわけだ。

というわけで、今回は筆者の記憶に永遠に残るであろうゲーム『メギド72』について語ろうと思う。私の語りで『メギド72』に興味を持ってくれたのであれば是非遊んで頂きたい。一括ダウンロード等もお忘れなきようにだ。

おそらくストーリーのネタバレ等も多く含む部分もあるだろう。目次などである程度わかりやすくするつもりではあるが、何卒ご容赦願いたい。


メギド72とは

そもそもメギド72とは2017年12月7日にリリースされたメディアビジョンが開発を行い、DeNAが運営しているスマートフォン用ゲームアプリである。

当たり前ではあるが別に『72』作目のゲームであるだとか、前作にメギド『71』があるだとかそういうのはないので安心して欲しい。全てそれは一部ユーザーと運営の妄想の産物である。新規IPであるが故に、今から始めたものでもメギド72の全てを味わう事ができるだろう。

特徴としてはかなり濃厚なファンタジーとちょっと変わったバトルシステムの『ドラフトフォトンシステム』だろう。まあとはいえだ。


おそらくではあるがこの号泣した顔で知っている者が大半だろう。号泣5周年と書いてゲームの名前さえ書かれていないこれは、メギド72の5周年記念にX(Twitter)の連動機能を使って運営が一斉にユーザーのアイコンを変えた際に使った画像である。

ちなみに筆者のアイコンである号泣している顔はこれに倣ったものである。まあ今はこういう突拍子のない胡乱な部分も切り離せないのがメギド72だと思ってくれれば良い。

バトルについて

メギド72を語るのであれば切っても離せないのがこのバトルである。このバトルがなければ筆者はメギド72をやっていなかった事だろう。歯ごたえのある戦闘が終わった後に見るストーリーの爽快感は格別なのだ。

メギド72の戦闘を簡単に言うのであれば、メギドを最大5体まで編成し、それぞれの攻撃、スキル、奥義、オーブ等を用いて敵を倒す。それだけだ。

一見すれば単純ではあるが、ここに独自要素たる『ドラフトフォトンシステム』によって戦略性のある実に奥深いバトルが楽しめるのだ。

まず戦闘が始まるとき、フォトンと呼ばれるものがランダムにフィールドに配られる。フォトンは3種類、『アタックフォトン』、『スキルフォトン』、『チャージフォトン』だ。これを自分と敵で交互に取り合い、全て取り終えるとそのターンの戦闘が始まるのだ。フォトンの役割は簡単に通常攻撃、スキル、貯めるといった役割となる。

この交互に取り合うというのが重要だ。
例えば場にスキルフォトンしかない時、相手より先にスキルフォトンを取れば、相手はスキルが使えなくなる。逆のことも当然言える。相手にスキルをフォトンを取られてしまえば、自分もスキルが使えないのだ。

自分のしたい行動と、相手にさせたくない行動、それらをその都度考えながら戦闘を行う。これが非常に面白い。

更に自分が編成するメギド達によっても大きく戦略が変化する。どのメギドも出来る役割はそれぞれ違う。攻撃、防御、回復、補助、という大きな枠組みの中に、多岐にわたって色んな方向性からその役割を果たそうとしてくれる。『連続攻撃』をメインとするメギドがいたとして、それがアタックかスキルか奥義かによって大きく意味合いが変わる。どのような戦略で突破するかは、自分の仲間たるメギド次第なのだ。

オーブの存在も捨てがたい。メギド72にはオーブと呼ばれるメギド一体につけられる装備品のようなもの(装備品は実際別にあるのだが筆者はあまり使っていない。)が存在する。これもメギドの戦闘の拡張性に大きく役立つ。

どんな苦境、逆境も、色んなメギド達の可能性を模索する中で突破できる。それがメギド72のバトルの真髄だ。

ストーリー

メギド72を大きく彩るのがこのストーリーだ。人間(ヴィータ)達が住む世界と、悪魔(メギド)が住む世界と天使(ハルマ)は住む3つの世界を舞台に繰り広げられる壮大な冒険譚、それがメギド72だ。

絶望を希望に変えるRPGと運営、プレイヤーが呼ぶ本作。ソロモンと呼ばれる少年が自分の村から出て、小さな問題から果てはメギドとハルマによる最終戦争、『ハルマゲドン』を止める為に立ち向かう王道の物語だ。

やはりここで大きく語る必要があるのがタイトル名ともなるメギドの存在だ。

この人間の後ろにいる異形がメギドの姿だ。
メギドは人間達の中で太古の昔悪魔と呼ばれた存在。超常の力を操る異世界の住人だ。姿も特定の形があるわけではなく、それぞれ独自の姿を持っている。

さてストーリーの序盤も序盤でソロモンの冒険を支えるのは『追放メギド』と呼ばれる存在。文字通りメギドの世界から追放されたメギドであり、追放された理由も様々だ。

『メギド達の中でとんでもない悪事を行った。』
『不都合な事実を知った。』
『事実無根な濡れ衣を着せられた。』

上記以外にも多くの理由があるのだが、ともかくそれによって追放刑を受けたのが『追放メギド』だ。

追放されたメギドは『メギドとしての姿』を奪われ、魂だけの状態でメギドの世界から人間(ヴィータ)の世界に追放される。

追放されたメギドの中には人間に転生する者もいた。
しかしその体はメギドの時とは比べ物にならない非力でどうしようもなく無力な姿、そしていずれくる最終戦争、ハルマゲドンと共に全て淘汰される。それが追放刑だ。

しかしそこで例外が発生する。追放メギドであろうと、メギドの力と姿を開放させることができるものが現れるのだ。それこそがソロモンの指輪を持つ者、ソロモン王と呼ばれるプレイヤーなのだ。

そのソロモン王に多くの追放メギドが集まる。
追放された復讐の為、自らの本来の力を取り戻す為、人間の世界を愛し、それを守る為、多くの追放メギド達がソロモンに力を貸すようになるのだ。

これはほんのわずかな前提の話でしかない。ソロモンが、メギドが、ハルマが、ヴィータが、紡ぎ出す大きな物語の中のほんのわずかなものでしかない。その全容を、あまりに壮大な物語を、是非知って頂きたい。

完結まで読んで(ネタバレあり)

ここからがネタバレであり、本題。筆者の溢れ出る思い、それを綴る。



























途方もない永い冒険。
グロル村から始まった少年の物語。
復讐から始まり、少年はヴァイガルドを、メギドラルを、ハルマニアを冒険する。

そう、冒険だ。見知らぬ人を知り、見知らぬ国を知り、見知らぬ問題を知り、見知らぬ世界を知る。ソロモンが世界を知る毎にプレイヤーである我々も世界を知るのだ。ソロモンと一緒に、メギドの仲間と一緒に、間違いなく我々も冒険をしていた。そして面白いと思った。

とにかく凄かった。
変わる変わる変化していくソロモンとメギドの仲間達が。
誰かに影響を与えて、関わるヴィータも、メギドも、ハルマも変化して。
人も国も世界まで変わっていく、変化していく。

母なる白き妖蛆が変わるなんて誰が思った?
カトルスが変わるなんて誰が思った?
世界がああなるなんて誰が思った?

全てが間違いなく積み重ねで、全てが関わっていく中での変化で、絶望も希望も全て何かから生まれていった。自分の言葉では上手く表現できないけれど、メギド72の完結を見れた事は間違いなく嬉しい事だった。

そりゃ惜しいと思う事は沢山ある。推しのスキンもリジェネレイトもまだだ。書いてほしい物語なんて沢山あるのだ。この先もずっとソロモン達の冒険を見たいんだ。

それでも、それでもだ。
メギド72の完結を見れて、これからも自分達の見えないところでもソロモン達の冒険が続くことを知れて。

それがとんでもなく嬉しい。この終わりを見れた事は、自分にとってとんでもない財産だ。何度も読み返して、思い返して、語り合って、沢山の人にこの物語を語っていくのだろう。

自分もきっと変化する。
また別の作品に触れて、それをまた面白いと思って、社会にも触れて、この先もきっと変わっていく筈だ。

そしてそれを肯定できる。メギド72の物語が、戦いが、それを教えてくれたのだ。

なので、ただ今の自分には沢山の感謝の気持ちでいっぱいだ。
なので最後の言葉はこれで締めさせて貰おう。

ありがとう。



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