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気の置けない仲間<それは死と隣合わせ?>
アメリカはトランプさん率いる共和党政権へと来年1月に変わります。多くのハリウッドスター達は、いわゆるリベラル派といわれる民主党政権を支持していて「トランプさんが大統領になったのならば、アメリカから出ていく」と宣言していたセレブが大勢いました。
その中の一人、私が俳優として敬愛しているロバート・デ・ニーロもその一人です。俳優としては素晴らしいけれど、自分が生まれ育った母国をトップが変わって簡単に捨てることができるんだなと、少しがっかりしました。
彼らのような超お金持ちならば、トップが大っ嫌いな政治家に変わったからと海外に移り住むことは簡単でしょう。しかし、多くの人々はアメリカ国内でも生活していくことが大変なのに、アメリカを捨てるなんてことはできないのです。それは、日本にいる私達も同じです。大っ嫌いな政治家がトップになったとしても、この日本で生きていき闘っていくしかないのです。
仲間との絆を大切にする「ギャング映画」に携わってきたデ・ニーロには、逃げてほしくなかったです。
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てな訳で、今回ご紹介したいのは
マーティン・スコセッシ監督が1990年製作した『グッドフェローズ』 (Goodfellas)。
ニコラス・ピレッジの『ワイズガイ』というノンフィクション小説が原作で、ニューヨーク・マフィアに実在したヘンリー・ヒルという男を主人公にした作品。原作も映画も1956年~1980年頃までの35年という長きに渡って描かれている。
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マーティン・スコセッシ監督作品の常連であるロバート・デ・ニーロをはじめとする「グッドフェローズ」の面々が怖くもあり、時に可愛らしくもあって演技の枠を超えた凄さを感じる。
「グッドフェローズ」気の置けない仲間達という通り、犯罪組織ではあるが強い絆と家族のような繋がりがある一方、ひとつ信頼を失えば、裏切りとみなされ死が待っている。
この作品はR16でスコセッシ監督作品であるので、なかなかとエグいシーンが多々ある。が、監督自身が育ってきた背景にみる、一度でも犯罪に足を踏み入れてしまったら、そこから抜け出すことは容易ではないということを安易に【闇バイト】に加担する若者に響いて欲しいと思う。
が、腐敗した政府組織には、彼らのような巨悪組織にとって屁でもないのだ。それは、いつの時代でもそうなのだろう。
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家族のように和気あいあいと食事を摂るかと思えば、ちょっとした会話でキレてしまうような危ない奴ら。
レイ・リオッタもロバート・デ・ニーロも、それぞれ素晴らしい演技力なのですが、この作品ではやはりジョー・ペシの演技はとても目を引く。
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この作品はこのように美味しそうな食事が随所に出てきて、どんな悪い奴らでも、個食ということは絶対にしないんだな。それだけは羨ましいなと思える点でしょうかね。
また、この作品の魅力は、シーンと音楽のコラボ。
残虐なシーンに静かに流れる美しい楽曲だったり、映像と歌詞がリンクしていたりと、とにかく映像と音楽の両方が味わえる作品だ。
私がエリック・クラプトン好きなのもありますが、作品の中でとくにお気に入りなのが、こちら
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そういえば、レイ・リオッタにも一時嵌ってファンレターを送ったらサイン入りのポートレートを送ってくれたな。大切なポートレート、どこへ行ってしまったのだろう💦
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