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10.よしっ!弁護士さんに相談だ(アディーレ風)

仕方なく引っ越し先の物件を探し始めたものの
これというものには出会えず、
片やシャシャリ義兄からは書類に判をつけと矢の催促

ほとほと精神的に追い詰められていた
夜も何度も目が覚めてしまう
朝起きても寝た気がしない日が続いていた


出モノの家があったら紹介してほしいと
知合いの不動産屋さんに声をかけてみる
よほど私の様子がおかしかったのかもしれない
早い時期に一度会おうと言ってくれた
会って今回の件を聞かれる
こういう経緯で出ていかなくてはいけなくなったのでと
事情を話すと、彼はにっこりと柔らかく笑って
「そんなの出ていく必要なんてないよ」と言ってくれた
だって貴女は家賃を払ってたの?
お父さんから頼まれて住んでいたんでしょう?
土地代を払っていたわけではないでしょう?
それは親も一緒に住むってことを了承してたって事じゃないの?
ならばどうどうと居座っていればいいよ」 と言ってくれた

そしてそんなに追い込まれているんなら、
不動産に強い弁護士を紹介してくれるという
それからでも家を探すのは遅くないという事で
藁をもすがる気持ちで紹介してもらう事にする

シャシャリ義兄とは真反対な言葉だった
前回、呼び出されたときに義兄は
「あの家に住んでる間、家賃を払っていたのか?
路線価で計算しても年間〇〇万円の土地代は払わなくちゃいけなかったはずだ
それが30年だと〇〇〇万円になる計算なのにただで住んでいたのか!」と迫ってきた

何故社シャシャリ義兄にそんなことを言われなきゃいけないのか?
お前に相続権はないだろうと言いたいところを我慢する
身体によくない

しかし、あれ?
遺言書の日付が1月7日だったな
以前司法書士の先生に言われたことが甦る
例年姉は1月2日頃に新年の挨拶に来る
それは大概私たち家族が外にあいさつ回りに行って家にいない事が多い
そんな時に母の愚痴を聞いて
それなら遺言を残せば?と言ったんだとしたら?

私たち家族に出て行けと言うのは
姉夫婦が謀った詐欺なんじゃないの?
そうは思いたくないが
だとしたら彼らの精神は本当に腐っていると思う

そう考えるとだんだん腹が立ってくる
もしも姉の考えだとしたら情けなくなる

そもそも女帝は家や土地に異常に執着する性格だった
姉に全部譲るというところまでは理解できる
しかし、シャシャリ義兄の言うように分割して売ってしまうという事は
どう考えても母の遺志に反していると思う

それなのにそこまでしてこの土地が欲しいのか?
今までの態度は何だったんだ?
もう人間不信になってしまう

そうこうしていたらある日、
知らない弁護士から訴状が届いた
とうとう姉夫婦がうちを訴えてきた

どうする?私!
私またピンチじゃん!!!


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Shura Baba
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