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2022年マイベストアルバム

今年はマイベスト20をnoteで作成してみました。まずはやってみる事が大事かなと。メディアやSNSで他の方が選んだものを見てしまう前に仕上げる事にもこだわりました。12月にもっといい新譜が出ちゃったら改訂します、ぐらいの勢いで。選考基準は概ね以下のとおり。
・4回以上鑑賞
・2022年の事が思い出せそうなもの
・今後も折に触れて聴きそうなもの
では早速行きます。

20位

Camp Trash/The Long Way, The Slow Way

フロリダのインディ/エモバンド、キャンプ・トラッシュのデビュー盤。
ファウンテインズ・オブ・ウェインあたりに通じるパワーポップ風味もあって気に入りました。最新版のエモ/パワーポップの一類型なのかな?…なんて思いながら聴いていました。

19位

Horsegirl/Versions Of Modern Performance 

シカゴの全員10代の女性によるオルタナティブ3ピース。インタビュー記事から彼女達を構成するものを上げると…
ソニック・ユースの「Daydream Nation」、
テレヴィジョンの「Marquee Moon」、
ベルセバ、マイブラ、ペイヴメント、フガジetc. 
もうそれだけで彼女達の世界の輪郭が思い浮かべられる。実際に聴くとザラついた音像の中にちょっと脆さや儚さが感じられるところもいいですね。

18位

柴田聡子/ぼちぼち銀河

本作で「しばたさとこ島」に初上陸。わかりやすいメロディ、わかりやすい歌詞、と油断させつつ実は深淵なワールドに引き摺り込まれました。
インタビュー記事を読むとバックグラウンドがユーミン、サザン、グレン・グールドにディアンジェロ…自分と共通点が多くてそりゃ惹かれるはずだと思いましたね。「メガネの聖地鯖江巡礼!」などのYouTubeも楽しいです。

17位

MICHELLE/After Dinner We Talk Dreams

楽しそうに音楽を作っている人達を見るとこっちまで楽しくなります。ラフなイメージで申し訳ないけどLittle Glee Monsterとハイムを加えたような。とてもいい空気感がこっちにも伝わってくるんだよなあ。

16位

Momma/Household Name

僕の中ではこんな感じ。
  シューゲイザー → 羊文学
  90’sUSオルタナ → Momma
本作は隙のない傑作。LAの高校で出会ったという2人、スリーター・キニーのようでありPUFFYのようでありはたまたテルマ&ルイーズのようでもあり…磁力あります。

15位

七尾旅人/Long Voyage

今夏のサブスク解禁で初めて初期作品に触れ感銘を受けたニワカなので偉そうなことは言えないのですが最近作では社会派の一面も。でもスウィートな吟遊詩人であることに変わりはなく。ケンドリックを歌詞カード睨めっこして聴くならこれでも同じことしてはどうでしょうか。日本語ですから。

14位

Harry Styles/Harry’s House

多幸感ならNo.1間違いなし!“As It Was”のイントロを聴くだけで2022年って気がする。ビルボードで何週間1位だったんだろう?

13位

Steve Lacy/Gemini Rights

ジ・インターネットのメンバー。今年コーチェラの配信で初めて存在を知ってその後にこのアルバム聴いていいな、と思ってたら”Bad Habit”がビルボードの上位にランクインしてた。メロウなファンク/R&B/ネオソウル/ポップスの複合型。まだ24歳。今後も注目しよう。

12位

Alex G/God Save The Animals

カルト的な人気を誇るフィラデルフィアのSSW。モデスト・マウスやエリオット・スミス、レディオヘッドなどが好きで、特定のアーティストの作品を徹底的に聴き込む子供だったという。なるほど…妙に納得。純粋で力強い、いい音楽ですねえ♫

11位

Sam Henshaw/Untidy Soul

サウス・ロンドン出身のR&Bシンガー、サム・ヘンショウの1st。曲は70年代ソウル風で声質はちょっとジョン・レジェンドに似ている。スティービー・ワンダーやディアンジェロの面影も。”Still Broke”なんてジーンとくる。

10位

Denzel Curry/Melt My Eyez See Your Future

デンゼルは本作制作にあたってソウルクエリアンズの関わったディアンジェロの“Voodoo” ザ・ルーツの”Things Fall Apart” エリカ・バドゥの”Mama’s Gun”を研究したとのこと。そりゃその辺が大好きな僕にぶっ刺さる訳ですよ。見た目は無骨だけどトラックがとにかく流麗。日本オタクなのも好感。ソースはこちら。

9位

Wilco/Cruel Country

フォーク・カントリー色強めで粒揃い。上質なビロードの毛布に包まれて暖炉の前にいるような気分になります。

8位

Danger Mouse, Black Thought/Cheap Code

ゴリラズ、アデル、ベックなど数々のプロデュースを手掛けてきたデンジャー・マウスとザ・ルーツのラップ担当ブラック・ソートによるプロジェクト。その顔触れだけでもゾクゾクするが聴くともっとゾクゾクする!

7位

Mars Volta/Mars Volta

あれだけの実力派ユニットなので少しメロウになっても「変態AOL」ぐらいの迫力がある(注:褒めてます!)。やたらメロディアスだし。やっぱりヴォルタは凄い!

6位

Robert Glasper/Black RadioⅢ

現代ジャズなんて分からない!と最初は気後れしていたロバート・グラスパー。フォロワーさんの助言もあり、まずは聴いてみて綺麗なピアノやベースに感動したのが2月。年の瀬になり改めてインタビュー記事を読むとゲストボーカルには声に特徴がある人しか呼んでないとの本人談。なるほどねぇ、と再度感動。

5位

Taylor Swift /Midnights

僕は”Folklore”と”evermore”から聴き始めたので訳ありで素朴な格好して田舎に紛れ込んでた都会の女性が本来の居場所である夜の都会に戻って光を放っているのをポカーンと見とれている感じ。麗しい。

※もとを正せばデビュー当時はカントリーガールだった事は存じております。

4位

Sault/Today & Tomorrow

ソー驚異の5タイトル同時配信のうちの1つ。最もロック寄りの作品。ファズの効いたサイケロックをベースに現代的な手数の多いジャジーなドラミング。そこに乗っかるボーカルはなんと子供の合唱!これらが合わさると化学反応でこんなにカッコよくなる。驚愕!

3位

PJ Morton/Watch The Sun

70年代ソウルの名作と見まごうような内容・クオリティ。2020年代作品らしいジャズやヒップホップの要素が渾然一体と…なんてことは全くない!だがそこがいい!マルーン5で培われたいい意味での世俗性が新しいR&B/ソウルの名盤を産んだ。

2位

The 1975/Being Funny In A Foreign Language

とにかく曲が良すぎるよ!でも「捨て曲なし!全曲シングルカット可能!」というのとは違うような…アルバム通しでモノクロな世界観に浸りたくなる。「音数少なめ・リバーブ強め」の売れっ子プロデューサー、ジャック・アントノフとの相性の良さも感じる。

1位

Arctic Monkeys/The Car

聴くと聴くたび良くなってくる。僕が最近聴いた範囲ではアクモン自身の1stよりむしろファーザー・ジョン・ミスティとか何なら日本の70年代歌謡曲あたりに音楽性は近い気がする。
…僕は1stをリアタイで聴いてなくてノスタルジーがないからかも知れないけどこれでいいんじゃないかと思っちゃってる。だって触れると血が出るような尖った若いバンドは一杯いるし。逆にこういうちょっとひとクセあるgood musicを演れる人達は他にいないんじゃないのかなと思うから。

総評

メモを確認すると今年は約140枚の新譜を聴いていてその中から選んだ20枚になります。

昨年との個人的な大きな違いはアルバムマラソンを1996年から2006年まで進められたという自分自身の成長というか耳の変化ですね。10年のブランク埋めはデカい!

作品としては結局大物の新作が期待を裏切らない充実した内容だったということでしょうか。そういう意味ではあまり面白味のない上位陣かも知れない…

元々R&B/ソウル系を選びがちな僕ですが今年はインディー・ロック系にもザラっといい感じで琴線に触れてくるものが多かった印象です。

あと誰もが入れてそうなものであえて入れなかったのはビッグ・シーフとケンドリック・ラマーですね。ちょっと僕には神々しすぎる気がして(個人の意見です)… あれ?ザ・スマイルも入ってないぞ?おっかしいなあ…レディオヘッド大好きマンなんだけど…期待値高過ぎたのかなぁ。

とにかく毎晩のように新譜をアルバム単位で漁って、これは!というものを曲単位で毎朝ツイッターで紹介して…本当はこういうサイクルで継続して英語とかITとか勉強するといいんだと思いますよ…

最後までお読み頂き本当にありがとうございました!

(本稿に入りきらなかった16枚はこちらです↓)

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