祝•住めば都 2
「住めば都」とはいうけれど、
ここの生活に関しては、私には合わないと
ずっと思って来たし、この先もそう思える事は
正直ないだろうと思っていた。
それが、ここ1,2年の間に
自然とそう思えるようになって来たから
自分でも驚いている。
前回書いたように、苦手な文化や習慣も
沢山(?)あるし、外国で生活するという事は
想像以上に大変だ。
生まれ育った日本はやはり何年経っても
一番居心地が良い場所には変わりはない。
「郷に入れば郷に従え」といいますよね、
はい、そうなんです、分かっているんですけど
出来なかったんです、最初の頃は..。
何も無理矢理連れてこられたわけではない、
自分で結婚を決めて、自分で韓国に住む事と
決めて、自分の意思で韓国に来た。
言葉の壁、文化の壁、そして孤独..
自分の意思で来たのに
不満ばかりで何もかもが気に入らなくて
心から楽しいと
思えた時間は当初は多くなかった。
韓国で知りあった日韓夫婦が
日本に移住すると聞けば
本当に羨ましかった。
自分の心境の変化のターニングポイントは
コロナ禍だと思っている。
コロナが流行り始め、
海外渡航の規制が始まり、
日本に一時帰国が出来なくなった。
それまでは夏と冬、一年に2回は
一時帰国をしていたが
ホテル待機が必須となったり
ワクチン接種済みが条件となり、
いつ日本に一時帰国が出来るのか分からず
先が見えない状況は
精神的にダメージを与えた。
(詳しくは後日記載✏️)
そして二年半ぶりに
一時帰国が出来た時には
本当に本当に涙が出るほど嬉しかった。
このコロナ禍の経験が
私の心境変化に繋がったと思っている。
自分ではどうしようも出来ない状況、
言われるがままに行動をしないと
いけない状況、
正しい判断が出来ない、
世界中の人々が、
何が正しいのかも分からなくなっていた。
日本に帰られる喜び、
自由に外出が出来る喜びを痛感して、
自然と良いところに目を向けられるようになった。
出来ないことや思い通りにならないことの
不満や文句を言うよりも
出来ることの喜びに感謝するようになって
私の韓国生活は楽しくなった。
今となれば、なんでこんなにも
時間がかかったのだろうと思う..。
「郷に入れば郷に従え」
頭では分かっている、そうすれば
自分が楽だし自分にとっても良いことだと。
でもそれが素直に出来なかった。
頭カチカチの自己中で傲慢だった自分よりも
今は少しはマシになれたと思っている。
日本に完全帰国していく友人達が羨ましくて
自分もそうしたいと何度も思っていたけれど、
あの時に本当に自分もそうしていたら
韓国の良さには気づけなかったし
良いところを見ようとは思えなかった。
だから今はハッキリと言える..
自分、おめでとう
祝•住めば都、と。