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(特別編)私の毒親対策
かつでふと思ったことがある。
~母はなんであんなにも子供っぽいのだろう。
それは、祖母がそう仕向けたというのが大きいのではないか。
5人弟妹の長女で、幼い頃からの器量よし。祖母にとっては自慢の娘だったようだ。
祖母は、将来は女医にしようと幼い頃から家庭教師までつけて母を教育した。
だが、受けた医学部はことごとく不合格。結局、たった一つだけ受かった薬学部に進んで薬剤師になった。
結婚も、医者以外とは祖母が許さないと言ったので、その通りに医者と結婚した。
祖母の敷いたレールの上を走っているだけの人生。それはあたかもマリオネット……
母が大人になりきれないのは、この辺に原因があるのではないだろうか。母はしっかりとした自我が出来上がってないのかもしれない~
母との関係には、苦労してきたのは事実だ。
まだ小、中学生だった頃、母はモンスターペアレントだった。私が、築いた信用を電話一本でぶち壊していく。
最初は良好だった先生との関係も当然ギクシャクしだす。それが間接的にいじめに発展したこともある。
自衛隊に入ってからも、度々訪てきては上官にあれやこれやと、プライベートを話しだす始末……
母といると息苦しさを感じた。
蛇が首に巻き付いて締め殺されるような感覚さえ得た。
そんな母となんとか折り合いをつけることができるようになったのは30代半ばごろからだ。
親だと思うから腹がたつ。自分の娘だと思えば腹も立たない、と思い定めるようになった。
母がどんなに我が儘に聞こえることを言っても、「私の娘なのだから仕方がない」と割り切ることも出来る。
別居して程よい距離を保てているのもいいのだろう。
父に対する不満、やるせなさのはけ口として、私に強すぎる愛情を注いでくれた母。
今となっては私は母を尊敬している……ところもある。子供はどんな親でも尊敬するようになると、というのは母の口癖であるが、まさにその通りだ。
たしかにその通りの親子関係である。