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【詩】毒親

毒親
それは子供の毒になる親
何度もくり返し子供を傷つけ
愛情を注いでの養育を放棄し
自身の精神安定のために子供を抑圧する
冷え切った家庭の支配者

「毒親」という言葉を酷く嫌悪する人がいる
まるで毒親という概念があるから
親子がよりこじれると思っているかのように
育った温かな家庭に毒親はいなかったんだね
体感しない世界に毒親がいるとは思えず
世の子供が毒親と呼ぶのが許せないんだね

それでも確かに毒親は存在するんだよ
毒親という言葉をなくせば
毒親がいなくなるわけじゃない
虐待という言葉をなくしても虐待が
いじめという言葉をなくしてもいじめが
変わらず存在し続けることを疑わないように

親を毒親と呼ぶのはけしからんことじゃない
生きづらさを抱え苦しんで来た人が
生きづらさの原因を探し出し
自分の心と向き合って再出発するための言葉
否定せず寛容に見守っていてほしい
毒親育ちの闘いは未来へと続くのだから







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瑳月 友(さづき ゆう)
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