2023年 広島平和記念式典に思うこと
こんにちは。
この文章は、はまーが見て感じたことをそのまま記します。あの時同じ現場に居合わせた方で私と感じ方が違う人もおられるでしょうが、それはそれぞれの感覚ということで議論する気は毛頭ありません。ただ、某議員のようなあからさまな情報の歪曲は許せません。
見て感じたことなので、写真の類はありません。被写体となる人一人一人に許可を取るわけにもいきませんでしたので。
朝5時前から起床して、一路広島へ。
新幹線から降りて、工事中の駅前を抜けていき、広電の電停を目指す。
学生さんから外国人旅行者、老若男女問わず、大勢の人でごった返しておりました。
シンプルな形の一両編成の路面電車に乗り込み、平和記念公園前へ向かう。
原爆ドーム前電停で降りる。
コロナ前、安倍晋三元総理が存命だった時の式典に行ったことがありますが、あの時以上の異常な光景が待っていました。最初に目に飛び込んできたのが、『POLICE』の文字。ジェラルミンの盾こそ持っていませんでしたが、屈強な警官隊が、団子になって何かを囲んでいます。
戦争反対の声を上げるデモ隊の人々です。
デモ隊の人々10名いたかな?それを屈強な警官隊(おそらく機動隊)が二重に囲んでいる。
その先も『POLICE』『POLICE』『POLICE』の文字。
何かを拒否するかのような光景が続く。
宗教団体が冊子を配っている。
コロナ前に来たときと比べて、デモ隊の声は小さいものでした。あの囲みの中で自らの主張を言い続けられる胆力は尊敬に値する。
原爆ドーム前を歩いていく。対岸には『式典中は静粛に願います』といった垂れ幕と『熱中症に注意してください』との垂れ幕が吊ってある。
元安橋を渡る。警察車両と消防車両が止めてある。
警察車両の運転席と助手席には警官が座っており。一人は据わった眼で道行く人を睨みつけている。不審者を見つけたらきっと褒めてもらえるんだろう。
橋を渡って、ここからが地獄に見えた。
私は西側へ歩いて行ったので東側の状況は分からないけれども、朱く記したラインに沿って封鎖されていました。とりわけ、旧太田川にいたるまでのルートには、市職員か県職員かは分かりませんが、ずらりと人が並んで、中に入れないように封鎖してありました。
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男性職員も女性職員も分け隔てなく。
いよいよ日差しも強くなり始めており、誰も彼も苦痛に満ちた顔をしているように見受けられました。時折警官も混じっている。
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私の脳裏に『人道回廊ならぬ人頭回廊だな』と思い浮かび『ああ、これは人間の盾だな』とも思い浮かびました。人の侵入を阻むのなら警官隊(その道のプロ)を配置すればいいのです。入り口でデモ隊に対してあそこまで過剰に配置することは無い。爆弾でも持っているんですかね?
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沖縄戦で自決を命令して回った帝国軍人のエピソードを思い出さずにはいられませんでした。職員の方々は見張られているんだろうなと思ったのです。
人␣人␣人␣人␣人␣人␣警官␣人␣人␣人␣人␣人␣警官␣人␣人␣人␣
暑かったのでベンチに座って一休み。いや、煮えてしまった頭をクールダウンする必要がありました。気を取り直してゲートに向かおうとするその時に白バイを先頭に車列が通り抜けていく。
そばにいた若い警官に睨まれました。まだあどけない顔をした若い警官を見て、申し訳ない気になった。
そしてゲートへ。
入り口では荷物チェックと金属探知機での検査。
対応してくれた女性警察官に笑顔で申し訳なさそうにお願いされる。
協力は当然惜しまない。
金属探知機で調べられる時は、車の鍵を手に盛って見えるようにしておきました。
さて、ゲートを抜けて公園内へ。
なんとも人が多い。海外の人も多かったな。
『この人たちの目にはあの光景はどう映るんだろうか?』と考えつつ。
公園内からは、主会場の様子も見える。
『こんな式典、もうやろうと思わないようにしてやる』
という何者かの悪意を感じてしまいました。
前回参加したときは折からの悪天候でしとしとと雨が降る中であっても、ミストシャワーを使用していましたが、今回はそういった設備は一切ない。主会場にない。ただただ強くなる日差しに耐えるばかり。
そして、前回きたときは公園内にモニター数台とスピーカーが設置されており、主会場で挨拶をされる方々の様子はうかがえるようになっておりました。
去年、一昨年がどういう状況であったのか知らないのはご了承いただきたい。
暑さ対策としては、冷水の無料配布、凍らせたタオルの無償配布などがされていたのでそちらに予算を回してしまったのかな?とは思います。
式典開始。
先に述べたようにスピーカーの設置もなく、モニターもない。
自分との位置関係もあるのだけれども、壇上で話す人の声が聴こえない。
デモ隊のシュプレヒコールも聴こえてこない。
某国会議員が述べていましたが、この時点では聴こえてこない。
黙とう。静かだった。デモ隊の声などまるで聴こえない。
前回きたときは黙とうの最中にシュプレヒコールがあった。
市長による平和宣言。ほとんど聞き取れない。スピーカーがないというより、音量をかなり絞っているんじゃないだろうか?と思わせる。
平和への誓い。子供の声が一番大きく聴こえた。地声の大きさなのだろうか?それでも、まだ聞き取りにくい。
内閣総理大臣のあいさつ。はっきりってなにも聞こえない。何を言っているのか分からない。この時だけデモ隊のシュプレヒコールも響いていた。安倍元総理の時はスピーカーもモニターも設置してあり、シュプレヒコールがあってもはっきりと聴くことができた。そのときは主会場からも一度罵声があがったけど、今回はそういう事は無かった。
ここで、会場で配られた式辞に添付されていた、アンケートを掲示しておく。
アンケートの内容についてどう感じられるかは、各人の感想だと思う。
私は、巧妙な悪意を感じている。
デモ隊の声についての記述がやたらと多いが、壇上で挨拶する人の声が、聞こえるような配慮、スピーカー、モニターの設置をしていないのだ。屋内でも参加できるようになっていたが、それは言い訳にならないだろう。
個人的な考えと主観に基づく。
会場で不快な状況を作り、音声を聴こえにくくし、デモ隊には拡声器音量を小さくするように要請していると前置きする。そしておそらくデモ隊は思った以上に主催者側の要請を聴いたのだろう。目論見が外れたのだろう。
デモ隊のシュプレヒコールで総理大臣の挨拶が聴こえにくかったということは無い。元々スピーカー音量が小さく聴こえにくかった。そもそも、総理は何を言っているのかさっぱり分からないしゃべり方だった。
そして、各挨拶の中で、もっとも拍手が小さかったのは岸田総理の挨拶であり、もっとも拍手が大きかったのは子供代表の平和への誓いだった。
人を人とも思わない人によって、最低の平和記念式典と感じられた。
会場封鎖のために並んでいた職員の方々。人間の盾。私は究極、防衛のための戦争は致し方なしと思っているけれども。この国では守られるべき人がまず先に死んでいくだろう。そう強く感じざるを得なかった。
オチのない読みどころもない報告はこれにて終わります。
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