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Photo by
murasaki_kairo
嫉妬しない
「嫉妬」という感情がよくわかりません。
もちろん、概念としては「人を羨む感情」だと理解していますが、自分の心を深くさらっても、その感情が見当たりません。
才能がある人や凄まじい小説に出会うと「凄いな」と思うことはありますが、「羨ましい」とは思わないですね。
羨ましいと思っても、自分の作品が素晴らしくなるわけがなく、「どうしたら少しでもそのすごい人に近づけるか」を考えて、その人との違いを見出して改善した方が建設的だと思ってしまいます。
中には、「嫉妬」をバネにして頑張れる人もいるのでしょう。ただ、嫉妬は悪口になりがちだし、ネガティブな感情から自分を持ち上げる必要がある気がします。それは結構しんどい気がします。
嫉妬しないのは、物欲や金銭欲が乏しいからかもしれません。本当に欲しいものは、「優れた小説」だけな気がします。「優れた小説」が書ければ、ほかに欲しいものはないかもしれません。「優れた小説」がなんなのかわからないんですけどね。
小説は多種多様で同じものが二つないので、正確な優劣がつけられません。相対的に比較できるものではなく、絶対的なものだと思います。他人の優れた作品から学ぶことはあっても完全に真似をすることはできません。
嫉妬しても自分の筆は進みません。自分で書いて、少しでも良い作品を残すことしかできないわけです。
嫉妬している暇はないですね。