ミニバスルールはこのままで良いのか?

 私は日本におけるバスケットボールおよび球技における幼年期からの指導の一貫性に関して考える必要があるように思う。

 一つの例として現在日本のバスケットボールでは小学生の部ミニバスケットボールにおいて近年のルール変更で一番の大きなポイントとしてゾーンディフェンスの禁止がある。これは小学生の競技目的で勝利を第一に考えゾーンのみを使用するチームが多く個人のスキル向上の妨げになることから禁止になったという簡単な経緯がある。また細かいルールによって1on1を強制的に作りスキル向上の為に設けているルールになります。

 しかし、私はこれはむしろ競技としてあまりにも短絡的であり簡単に考えすぎている様に感じます。私はこのルール改定は2016年度からで今から7年ほどの時間が経ちましたがこれによりどの様に変わっていったか、考えないといけない中でFIBAもミニバスでは禁止にされてはいますが、これは実践での使用を禁止しているだけです。日本では後進育成として知識として与えいつでも使える状況、そして深めることが必要ではないでしょうか。ゾーン禁止にするのは簡単にいえば子供のことを考えずに大人の都合で目先の勝利に向かわないようにという考えだとは思いますが、本当に本質的な意味はあるのかということも考えなくてはなりません。先日行われていたミニバス全国大会でも個人で目立っていたのは身長の大きな選手でブロックに飛んでも視界外、身体の大きさでの強行突破も多く見られた中でこれで良いのか?と思いました。結果的に変更に本質では変わらないのではないかと感じました。
 また海外であればミニバスの時期以降に大きく身長が伸びることもありますが、日本で考えれば元から大きい子供はそのまま大きく元から小さい子供が元から大きな子供の身長を抜くことはほとんど見かけません。つまり、バスケの特性で上にゴールがある為身長が物を言うスポーツの中で身長が小さい選手の特性を生かす意味でもゾーンは有効であり、先日の日本代表でもゾーンを多用していましたし、オリンピックでも多様することは考えられます。日本におけるミニバスの期間は『多くの知識と技術を仕込む期間』という風に捉えなければなりません。つまりスポーツIQと相手を抜く技術、相手を守る技術、仲間に繋げる技術を教える期間と捉える必要があります。

 これは将来の日本におけるスポーツで考えなければならないことだと感じます。日本は基本的に海外と比べれば大人になればなるほど、身体的な差は大きくなっていきます。これはどのスポーツでも考えなくてはなりません。現在サッカーでは多くの選手が海外リーグで結果を残しています。これは現代のサッカーの考え方やトレンドで変わってきていますが、海外選手と相手した時に身体的能力で勝てる選手が何人いるのか考えて欲しいです。たしかに伊東選手のスピードや富安選手のフィジカルなどは通用するかと思いますが、これらを基準にしていけません。これは良い意味で特殊な例と考えなくてはなりません。平均的な能力で考えるときに身体能力の他に考える力は必ず必要になり、これを大きくなってから教えるのと低年齢時に教えるのでは変わってきます。
 また、ここで大きな落とし穴としてこの考え方以外は受け付けないという奴隷のような縛った考え方はいけません。特にバスケットボールでは星の数ほど選択があると言われる中で選択を絞る指導や考えの押しつけは絶対にあってはいけません。常に練習から選択を与え考えさせること、また冒頭の問題でのゾーン禁止も試合で使えないだけで練習で教えることは問題ありません。これは後々に使う技術であり、ゾーンの考え方から見える視点もあるので試合に勝つことで得られる経験以上に必要です。本当の意味で5on5ではなく8on8などで試合に出れる子供を増やすことやそれに伴うコートサイズの拡大など、国際大会以外では日本国内の解釈で変更しても問題ないと考えます。ここで問題提起してくるのではあれば、まずNBAのルールを国際基準に合わせろと言えばいいので大丈夫です。こまた協会などは禁止で終わらすのではなく、試合では使えないが、子供たちの今後の為に知識を与えることは推進しなくてはなりません。これを怠れば、勝利至上主義であり、根本的な解決にはならないと感じます。

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