海抜0メートルから富士山頂
こんにちは。今回は海から富士山頂に登った時のことを書いていくよ。
そろそろ暑くなって富士山の季節になってきた頃、ゼロ富士って言う頭のおかしなチャレンジがあることを知った。辛ければ辛いほど良いという事で、我々は早速やってみることになった。全長約50キロ、ほぼ登りのロード区間っていう頭のおかしなコースです。どんな工程にしようかなと考える。とりあえず5号目まで歩いて仮眠とって山頂いこう!!とか言うガバガバ計画が決まった。それだけ決めてザックに荷物詰めて現地である。ザックの中身もウルトラライトなんて言葉は無い。益荒男は荷物は重ければ重いほど良いのである。ほんと考えるのがめんどくさいだけ。カリマーのクーガー55-75に寝袋、雨衣、食料、そして大量の水を詰める。色々入れてたらいつものテント泊と同じくらいの重さになったので多分15キロ以上あるのだろう。あとは出発だ。そして何故か前日に一緒に行く友人と喧嘩をした。なぜだろう?
吉原駅を降りて富士山の方向とは逆に歩く。海が見えた。ここからスタートだ。どうせ真夜中になるしと言うことで飯を食う。スーパーで寿司を買う。あとは飲み物と行動食を追加で買う。また荷物が増えたが、まあいいでしょう。とゆうわけで11時半くらいにスタートだ。それにしても暑い。暑ければ暑いほど良いので問題は無し。遠くに見える富士山頂が果てしなく遠く見える。あそこまでいけるのか?と疑問に思うが歩けばちかくなるだろう。最初は平坦な区間が続き楽ちんだ。しばらくすると、登りに入ってくる。そこまで斜度はないが重いザックがじわじわ体力を削りにくる。だけどまだまだ余裕である。話しながら全然登れる。休憩をしないでひたすら標高を上げていく。段々と民家が減っていくのを感じ、木が増えてくる。周りの景色が変わっていく。そしてコンビニが現れた。調べてみるとここが最後のコンビニらしい。富士市大渕八王子店らしい。八王子はいいぞ。ここで最後の補給。水と食料を買い込こむ。スモモを買った。とりあえずザックに入れておく。ここで雷雨がきた。ついに秘密兵器を試す時が来た。こーゆー時のためにポンチョを買った
セパレート式だと汗っかきなので蒸れてしょうがない。風のやばい稜線以外ならこれでいいかなと思う。とゆうわけでここから本番だ。
斜度もある程度キツくなってきて足もちょっと痛み出してきてるけどまだまだ問題ない。どんどん進もう。ひたすら同じような何もない景色を進むので退屈だ。
富士山が見えた!!樹林帯が続きどこにいるかわからなかったが、ふと富士山が見えて嬉しかったが、絶望した。果てしない道のりだ。ここら辺でお腹が痛くなってきたので野糞。やはり汚いトイレより野糞のほうがキモチイイ。野糞ってやっぱいいんですよ。申し訳ないけど。富士スカイラインに合流したあたりで暗くなってきた。
日が落ちてヘッドライトの光のみを頼りに進む。辛い時間の始まりだ。ひたすら真っ暗の中を淡々と前に進むのみだ。疲れも溜まって結構しんどい。見えるのは前に進む友人の背中のみ。虚無である。自分がどこにいるかもわからずひたすら歩いて距離を稼ぐだけだ。
カップラーメン、激ウマ。スモモも激ウマ。飯うまスギィ!ここから富士山の山小屋の光が山頂まで見えた。果てしなさすぎる。食って休んだらまた歩く。歩くだけ。
料金所に到着した。明るいところに出たのは久しぶり安心感がすごかった。やっぱ光って良い。ここからは登山道を使い5号目まであと少しだと思って登山道に乗り込んだら台風で道が崩壊していた。両手を使ってよじ登らなければならないところもあったため断念してスバルラインを歩くことを決めた。あぁ…また、いろは坂みたいな緩いカーブの道をずっと進むのか、距離が伸びた。キツければキツいほど良いのである。それでいい。またひたすら進む。
夜景が見えた。景色に励まされる。足の裏がとても痛む。皮が剥がれてるんじゃないか?今すぐに止まって辞めたいなどと思ってしまった。痛みなど脳の電気信号にしか過ぎないのだ。トランスジャパンアルプスレースに出てる人に比べればこんなの辛いうちに入らないなど思い進む。ちなみに友人はサンダルでここら辺まで歩いてきた真の益荒男である。100メートルごとに標識が出てくるので残りの距離がわかって発狂しそうだ。320キロ自転車で走ってる時の方がまだ楽だったかも
。
5号目の登山口についた!!!死ぬほど嬉しい。あとは仮眠をとって富士山登るだけである。マットを敷いて寝ます。
やっぱ野宿はいい。起きたらすぐに出発出来るシュラポンこそ至高。片付けがめんどくさくなくていい。星空見放題などもメリットしか無い。キャンプより野宿が好きかもしれない。ゆるキャン見てアウトドアやり始めてこんなことになると思ってなかった。あとは普通の富士登山。楽勝である。足は痛いけど。富士宮ルートなので一番短いらしい。歩いてるとみるみる標高が上がっていく。朝は晴れているけどやっぱどんどんガスが出てくる。
虚無登山が始まったけどアスファルトよりはマシ。死ぬほどしんどいけど。どんどん標高を上げて8号目とかにきた。高山病の症状は全く出ていない。よかった。馬鹿でかい荷物背負ってるから声をたまにかけられる。
あと少しで山頂である。ひたすら虚無だったのに雲が取れてきた。
青空だ!奇跡かと思った。山が我々を祝福しているのである。
あとは剣ヶ峰に行くだけだ。ここにきたら疲れが吹っ飛んだ。達成感しかない。あともう少しで終わりなのだ。剣ヶ峰への最後の急登ももう辛くない。アドレナリンがドバドバ出ているらしい。
ついに本物の山頂だ。獲得標高3776メートル。海から登った。つかれた。達成感に満たされている。やってよかったと心から思う。しばらく休憩してからあとは下山だ。富士吉田へと降りる。
げさーん。終わりだ。あとは降りて温泉に入るだけである。キモチエエ〜。肉体はボロボロだけど最高の気分だ。もう一度やってもいいかなと思う。そして温泉に入る。極限まで疲労して入る温泉が一番気持ちがいい。あとは電車で帰るだけ。今回の旅もとてもよかった。