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3つの鍵

3つの鍵(3つの階)。ローマの高級住宅街の3階建てのアパートに住む3つ、じゃなくて4家族。それぞれの家族は多かれ少なかれ、重要な問題を抱えていて、これって世界共通の普遍的なテーマなんだろうなぁ。いつものナンニ・モレッティの作風と違う感じ、と思ったら原作はイスラエルの作家さん。
モレッティが演じる父親とその息子の関係性が『息子の部屋』のときのあの胸がしめつけられるようなものと対称的に冷たくって不完全燃焼だった。母と息子に関しては救われました。
時間、年月の経過とともに、ゆっくりと動いてはメリーゴーランドみたいに交差する(⁠そういう楽しいものじゃないけど)人間模様をマルゲリータ・ブイ、リッカルド・スカマルチョ。
そしてアルバ・ロルヴァケル、彼女がでてくると何かが起きそうでドキドキするんだよね。静かながら力強く、意味深く好演してます。
いろいろ大変だったこの人たちの10年後はなんとなくいい方向に予感できたよ。そこのところはモレッティ流のやさしさかと。


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