踊る大捜査線シリーズ全部通して私が思うこと。【生き続ける者 ネタバレあり】
ドラマシリーズから生き続ける者まで全部見た、私にとっての踊る大捜査線とは。
被害者、被害者家族、加害者関係者の苦しみをえがき、それを少しでも救済するために、正しいことをしたい青島と室井の約束の話だと思っています。
ドラマシリーズでは雪乃さんが中心となり、事件が解決しても苦しむ被害者家族を描き。合間に、すみれさんのストーカー被害や、不倫相手のの愛人や被害者家族の事件もあった。
歳スペや秋スペでも、青島は常に苦しむ人のために奔走する。
映画1になると若干それが忘れられがちになるんだけど、和久さんのセリフではっきり言ってる。「被害者のために頑張るんだぞ」って。
2の噛みつき魔被害や、自分の子供に窃盗補助をさせたりするのもそうで。映画の青島くんやすみれさんは傷を負い、苦しむ被害者側になる。
3やファイナルでは、被害者家族を救う方法として、ダークサイドに堕ちた鳥飼たちと、そうではない青島室井の対比が描かれた。
それを踏まえると、偉くなれなかった室井さんが、警察を辞めて、犯罪関係者の子供達と暮らす設定はとてもしっくりきて。踊るスピリッツが息づいているなぁって。もちろんあの死なせ方にやるせない思いをもつ方がいるのもわかるけど、室井さんの生き方と成し遂げたことを最後までみれて、私は感無量だったよ。リスペクト感じたよ。号泣しつつ、穏やかで優しい気持ちになったよ。
今回明らかになった、今なお苦しんでるらしいすみれさんの後遺症に関しても。もちろんすみれさんを可哀想な人にはしたくないけど、青島にとって一番大切なすみれさんを犯罪被害者にすることで、事件が解決しても苦しみ続ける人の存在を際立たせたかったのかなと。
そしてすみれさんは不幸ではないはずなんだ。あそこで撃たれたのは、刑事としてりかこちゃんをまもるため。そしてりかこちゃんはすみれさんに憧れて立派な刑事になっていて、捜査資料室にも出てくるもん。警察やめてもすみれさんの想いはつながっていて、すみれさんの人生は、全然可哀想ではないんじゃないかな。
そしてたぶん、今も青島の隣にいるんではないかと読み取ったよ私は。すみれさんの痛みを共に苦しむ家族って、青島ってことでいいよね。
痛みやたんこぶを抱えながらも、自分の正義のために頑張る人たち。和久さんから受け継いだものを室井さんは新城さんや子供達につなげた。今度は青島が、きっと誰かにつなげるんじゃないかと思い。次にありそうな作品を楽しみに待ちます。
室井さんがいない踊る大捜査線なんて、悲しすぎるけど。