蟲神器「シールド戦」の戦略 各ブースターパックの特徴など
皆さん、こんにちは。
私、蟲神器辺境の地、静岡県東部にてささやかな活動をしております、蟲神器公認サポーター、イクスと申します。
7月27日にブースターパック対戦レギュレーション「シールド戦」にて蟲神器公認大会を開催いたします。詳しくは下記の通りです。
そこで、「シールド戦」について自分なりに考えてまとめてみました。
拙い物ですがご一読いただき、興味を持っていただければ幸いです。
「シールド戦」とは?
はじめに「シールド戦」とは、本年3月8日に蟲神器公式より提案されました対戦レギュレーションの一つで、”未開封”のブースターパックを各自4~5パック使用し、その場で20枚のデッキにして遊ぶレギュレーションです。
・4パックの場合は、パックから当てたカードをそのまま20枚のデッキにしてプレイします。
・5パックの場合は、パックから当てたカード25枚の中から20枚のデッキを構築してプレイします。
使うブースターパックは制限パック数以内なら各弾バラバラでも、同じ物が4~5パックでも構いません。
また、デッキ構築ルールの特性上、「デッキに同名カードは2枚まで」という制限は無しとなります。制限パック数以内で開封して当てたカードの中からなら、同名カードが3枚以上デッキ内に含まれてもOKという事です。
「シールド戦」の戦略
このようにランダム性の高い遊び方である「シールド戦」に戦略なんてあるの?と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
勝手に引用させていただいて申し訳ありませんが、まずは以下の動画をご覧ください。生き物系ユーチューバーで蟲神器公認サポーターとしての活動もなさっている「むし岡だいき」さんと「ちゃんねる鰐」さんが第3弾環境初期に「シールド戦」にて対戦した動画です。
この対戦では、「むし岡だいき」さんは第1弾を2パック、第2弾を1パック、第3弾を2パック選択し、「ちゃんねる鰐」さんは第3弾を5パック選択しています。
結果としては各弾のいいとこ取りを狙ったむし岡さんに対し、3弾5パックで水生昆虫狙い1本に絞ったちゃんねる鰐さんの2戦2勝となりました。
このように、制限数内でのパックの選択により、展開も変わってきます。各パックの特徴を見極め、どのパックをどれだけチョイスするか?、これがシールド戦での戦略となります。
通常構築戦との違い
①ブースターパックの内訳
まず重要な点ですが、蟲神器のブースターパックの内訳は完全ランダムではありません。蟲主の方々はよくご存じの通り、ブースターパックの内容はSRまたはLRカード1枚および、以下Rかnの赤の虫カード1枚、青の虫カード1枚、緑の虫カード1枚、術・強化カードが1枚となっています。
5パック開封すれば各色のR・nカードが5枚ずつとキラカードが5枚、必ず手に入ります。ただ、キラカードが全て同じ色のカードだったとしても(レッドニーパイセン5枚とかね)同色カードは最大で10枚という事になりますので、単色デッキはあまり現実的ではありません。
②ゲーム展開
構築ルールの特性上コンボ系は組み込み辛く(そもそも組み合わせるカードが手に入るか分からない)、除去術も確実に手に入るとは限りません。そのため、ゲーム展開がスターター戦のようにひとたび開戦すればお互いにコツコツ虫を出して殴りあう展開になることが多いようです。となると速攻デッキが強そうですが、低コストの虫カードがゲットできるかは運次第なのがキツいですね。
③体力も重要
蟲神器はコスト踏み倒しが強いゲームとして知られ、通常構築戦では虫の体力よりも攻撃力が重視されがちです。しかし、カードの入手にランダム性が強く、ゲーム展開も殴り合いが多いシールド戦では以下の様なコスト帯の標準を超える体力を持つ虫を先出しされると、効率よくワンパンできず、なかなか対処に困ります。
・2コスト体力500超
・3コスト体力700超
・4コスト体力900超
・5コスト体力1300超
普段あまり日の目を見ない防御寄りなスペックの虫たちにも活躍の余地が十分あると考えられます。
各ブースターパックの特徴
ざっくりとですが、シールド戦における各ブースターパックの特徴・狙い目を挙げてみましょう。
最大5パックを開けてのシールド戦ということで、LRカードについては基本考慮に入れない事とします。
第1弾ブースターパック
スターターセットと同時発売された第1弾は、クセのない使いやすいスペックのカードが多く収録され、まさに蟲神器の基本が詰まっていると言えます。
まず、「ゴライアスオオツノハナムグリ」を始めとした防御性能の高い3~5コストの<とびだす>持ちの虫は全て第1弾収録となっています。<とびだす>の便利さ・有利さは今更言うまでもないでしょう。
SRカードの虫カード20種類の内、4~5コスト帯の虫が16種類と多数含まれており、その多くはコスト帯の標準を超える体力または攻撃力・技を持っています。3コストのSR「デスストーカー」「クロカタゾウムシ」もコスト帯最強と言える攻撃力・体力を持つので、SRカードに関してはほぼほぼハズレが無いと言ってもいいでしょう。(ヤマトタマムシはイラストが可愛いです・)
また、1~2コストの軽量の虫カードも多数収録されています。速攻タイプを狙って第1弾ブースターをチョイスするというのも十分にアリだと思います。
その他、「リオック」「玉響の蠢き」「蜉蝣の閃き」といった強力なコスト踏み倒しカードも、引ければ本当にいつ使っても強い切り札です。
難点としては、収録数が106枚と他のブースターに比べて倍くらいあるので、引きにランダム性が強く(特にR・nカード)狙ったものが引ける確率が低い事。また、除去術がSRの「退魔の蚊遣り火」しか収録されていないので、除去に関しては入手がほぼ望み薄という点も難点として挙げられるでしょう。
第2弾ブースターパック
第2弾は収録数が全55種類と最も少ないブースターパックです。
その分狙ったカードを引ける確率が高いと言えますが、2弾なりの問題点もあります。
難点としては、この弾のウリの「テイオウゼミ」の<セミの帝王>や、幼虫から成虫に羽化して連続攻撃の出来る「白夜の羽化」がコンボ系の技で、対応するカードが揃わないと役に立ちません。
<セミの帝王>はお供のセミ科が他にいないといけませんし、羽化は幼虫&成虫のコンビが必要です。そして、セミ科は1・2弾にまたがって収録されており、幼虫&成虫は1~4弾全てにバラけています。
「それなら各弾バラで狙えばいいんじゃね?」と思われるかもしれませんが、その分狙ったカードを引ける確率は下がってしまうという難点があるのは、冒頭のむし岡さんとちゃんねる鰐さんの動画の通りです。
2弾なりの良い点を挙げれば、<とびだす>持ちは1コスト虫が各色3種と4コストの「クルマバッタ」の4種類が収録されています。「クルマバッタ」は攻撃偏重で体力が400と低く、1コスト虫も攻撃200を持つ「チッチゼミ」以外は実用最低スペックといった感じですが、最初や最後などいいタイミングでとびだしてくれれば十分仕事はしてくれますし、1コストという事で普通に場に出しても役割はあります。
また、術・強化カードの収録は10種のみで、この内LR・SRが2種含まれるので、R・nの術・強化カードは8種となります。この中には使いやすい除去術の「電気虫の稲妻」や、蟲神器界屈指の強カードと言える「金色の顎門」が含まれており、これらを狙って引ける確率は高め。「蚰蜒の足切り」や「無欠の息吹」も除去術の入手が不安定なシールド戦では利用価値が高いと言えるでしょう。
第3弾ブースターパック
第3弾の特徴は何と言っても第3弾環境を席巻した水生昆虫ギミックです。前述の通り、ブースターを5パック開ければ最低5枚の青の虫カードが入手出来ます。更にSR枠から1〜2枚の青の虫カードが引ければ、6~7枚の内2枚をエサ場に置くことはそれ程難しくは無いでしょう。SR「ニジイロクワガタ」が引ければハードルはもっと下がります。
水生昆虫自体もSR「タガメ」を含めて赤の虫15種の内5種と多めですので、入手確率も低くありません。3コスト以上の水生昆虫はコスト1軽減出来れば十二分に強力な存在と言えます。
水生昆虫以外にも防御・妨害性能に優れた「ヤンバルテナガコガネ」「グラントシロカブト」、小型除去術搭載の「カメムシ」3種など、”単体”で出して便利な能力を持つ虫もなかなか多いです。
「刺蠅の血盟」「息吹の解放」という2種類の除去術が収録されているのも大きな利点です。これらはどちらもレアリティが”R”で、R・nの術・強化カードは全部で12枚ですから第2弾ほど確実性は高くないでしょうが、引ければメリットは大きいでしょう。
反面、第3弾の大きな弱点としては、蟲神器の防御の要<とびだす>虫が収録されていない事が挙げられます。一応術カードの「飛蝗の待ち伏せ」でバッタ科・イナゴ科の虫が<とびだす>を持つようになりますが、3弾で対応する虫は「マダラバッタ」「ナキイナゴ」の2種だけですので、実用レベルとはとても言えません。受けに回ると意外な弱さが出てくる部分があります。
第4弾ブースターパック
第4弾ブースターパックは先日発売開始されたばかりの最新のブースターで、この弾からの新機軸も多く収録されています。
まずは<とびだす>以外に加わる新たな防御技<かばう>を持つ虫が4種類収録された事です。
<かばう>は<とびだす>とは違いターン終了時に場に残ってはくれませんが、体力が高く防御性能自体は<とびだす>虫を上回ります。
場に<とびだす><かばう>の虫が既に居ても出す事が出来るので、<とびだす>とは違って普通にコストを払って場に出す事のデメリットがほぼありません。スペック的にもそのコスト帯最高レベルの防御型の虫と同等以上の物を持っています。
その他の新機軸としては<生きた化石>、「グンタイアリ」シリーズもあります。
捨て札に<生きた化石>の虫があればコスト軽減ができる<生きた化石>シリーズについては収録が3種類のみ、その内「テイオウムカシヤンマ」「ムカシヤンマ」はLRとSRなので、引けるかは本当に運頼みなのがツラいところ。能力的にシリーズが2枚以上無いとタダの虫カードとなってしまいます。Rカードの「ムカシトンボ」自体の排出率はそんなに低くない感があるので、シールド戦の「同名カードはデッキに2枚まで」の縛りが”無い”点を利用して、「ムカシトンボ」が3枚以上引ける事を期待するのもアリなのか?という感じですね。
4弾には新たに色相性の影響を受けない”無色”の虫が3種類収録されたせいなのか、これまでの2弾3弾ブースターでは赤青緑の虫カードの収録が15枚ずつだった所が、4弾では14枚ずつとなっています。この内LRカードが1種、SRカードが3種ですから、各色のR・nの虫カードは10枚ずつです。R・nの虫カードについては他の弾より引き当てられる確率・被る確率は高いと言えるのではないでしょうか。
「グンタイアリ」シリーズは4弾には他にアリ科の虫がいないので、シリーズ3種が複数引けなければただの低コスト虫です。幸い3種ともR・nカードなので、10分の3を複数引けるかどうか、という事になります。
赤青緑の各色虫カード14種類に対して、術・強化カードの収録が19種類と多いのも4弾の特徴です。無色のnの虫カード「オカダンゴムシ」も、R・nの術・強化カードの枠でパックに封入されていますので、普通にパック開けてて思いますが、白いカードは揃えるのが中々難しい。シールド戦ではこの辺りは本当にランダムになってしまうでしょう。
強化カードは<装着>付きも多いですが、「剣舞天翔の刹那」や「キンオニクワガタ」等での運用を想定しているかの様なコストの高い物も多く、いいタイミングで使えれば強いんだけどなーという印象。
除去術は「草薙の劫火」「伏魔の蟲嚙み」の2種が収録されていますが「草薙の劫火」はSRという事もあり、どちらもシールド戦では入手は望み薄、引ければラッキーくらいの感じでしょう。
おわりに
以上、駄文をつらつら書き連ねてしまいました。
パック開けるついでに2度美味しく楽しめる「シールド戦」、興味を持っていただいて、プレイしていただければ幸いです。
7月27日のシールド戦の公認大会も、まだ若干ですが募集人数に空きがあります。
シールド戦という事で初心者の方も参加のしやすい公認大会かと思いますので、どうぞお気軽にお問合せください。
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