NR(ノラ)神器アレコレ
※デッキ紹介に「蟲神器ゲート」様の画像を活用させていただいております。
はじめに
皆様、こんにちは。
私、静岡県東部三島市にてささやかな活動をしております、蟲神器公認サポーターのイクスと申します。
先日5月18日に「第六回 せせらぎ蟲陣戯大会 番外編 NR(ノラ)神器大会」を開催いたしまして、今回は私もプレイヤーとして参加することが出来ました。
前回大会は早々に参加枠が埋まってしまった関係で、主催者として運営に専念する事となりましたが、やはり公認大会の真剣勝負を間近で見ていると「私も参加したいなぁ」という思いが湧いてきます。
普段「余りカードで遊ぼう」とかネタに走っている私ですが、第4弾の発売が発表されて第3弾環境の終わりが見えてきたということもあり、いい機会ですので現時点での「NR(ノラ)神器」について結構マジメに考えてみた次第です。
以下、今回の大会に参加するにあたって私なりに「NR(ノラ)神器」について考察し、組んでみたデッキ各種を備忘録代わりに置いておこうと思います。
何かの参考になれば幸いです。
①天敵が大幅減、強化カード活用型
まず最初に考えたのがコレです。通常構築では不遇と言われる強化カードですが、「退魔の蚊遣り火」「ヘラクレス投げ」「破壊のアギト」「逆立ち返し」が無しに加えて、コーカサス&カブトムシの「すくい投げ」も無しと天敵がバッサリ居なくなります。
ただ、いい事ばかりという訳でも無く「空蝉の皮鎧」もありません。また「刺蠅の血盟」は健在ですので注意です。
1.<りんぷん>コントロール
第1弾初期からある元祖<りんぷん>「ナミアゲハ」を強化して大型虫を守るデッキです。「グランデイスオオクワガタ」「キンオニクワガタ」は「ナミアゲハ」がもしもなかなか引けない場合のサブプランとして搭載。
4ターン目に「ナミアゲハ」に「蓑虫の隠れ蓑」を2つ付けてターンを返し、次ターンから「蚕玉の加護」「無欠の息吹」と付けていくのが理想かと思いますが、強化カード7枚搭載ということで、強化カード1~2枚はエサ場に置かざるを得ない事もあります。現実的なラインとしては「ナミアゲハ」+「蓑虫の隠れ蓑」×2+「蚕玉の加護」で体力2900くらいでしょうか。
ただ、水生昆虫フルだと青6エサで「ミズカマキリ」×2+「タイコウチ」×2+「ナミゲンゴロウ」×2で攻撃2800となり、さらにコストが4余ります。
アグロは5体並びで例えば「モンシロチョウ」×2+「モンキチョウ」×2+「クロヤマアリ」で攻撃2100、これに飛蝗の凶相をつけると+1000の攻撃3100となり、突破不能な数字ではありません。
ワンショット系は踏み倒しなので場残りせず、その後どうするの?という所ではありますが、これも出せない事はないでしょう。
また、1体に全ての強化カードを付けると「刺蠅の血盟」1発で崩壊する危険もあります。「息吹の解放」6コスト1500ダメージ、6コスト1800ダメージのラインを目安に体力1900超+「無欠の息吹」で一旦様子を見て、相手の出方に応じて更なる強化か2体目の強化をするかの判断をするのが堅実かもしれません。
「刺蠅の血盟」は同型強化対決だとお互いに倒せなくて固まる事があるので、その打開策です。4コストの「退魔の蚊遣り火」として使います。
速攻に対しては「塵芥虫の爆熱弾」「息吹の解放」で序盤をしのぎたいところです。
2.青単強化ムキムキ
りんぷんコントロールをもう少し尖らせて強化カードと相性の良い虫だけにしたら青単になりました。
「雀蜂の毒針」は単色なので色相性からくる攻撃力不足を補う狙いです。「蟻の収穫」「蜜蠟の壁」「四柱の間引き」とかに替えても面白いかもしれません。
3.シロオビアワフキコントロール
現在の蟲神器界で唯一、術の対象にならない虫である「シロオビアワフキ幼虫」。コレに強化つけまくれば「刺蠅の血盟」も無視できて無敵じゃね?というコンセプト。
「シロオビアワフキ」+「蓑虫の隠れ蓑」×2+「蚕玉の加護」×2で体力3100になりますが、緑の虫なので「無欠の息吹」を付けないと赤の虫にめっぽう弱いです。そしてりんぷんコントロールで書いたように体力3100は突破できなくもない数字というのが注意です。
「蚰蜒の足切り」は虫の攻撃しか防御できませんが、シロオビアワフキは術の対象にならないので完全に1発分攻撃を無効にできる事となり、相性良好です。ただ、「蚰蜒の足切り」の重ね掛けは意味がない裁定なのでご注意を。
難点としては必要パーツが多くて、除去術を搭載しにくい部分。さらにシロオビは攻撃できないので手数が不足気味になります。シロオビ以外の虫が枯渇するとどうにもならなくなるので、何とか相手の縄張りを1以下に削りつつ、最後に蜜蝋で縄張り勝ちを狙いたい。
また、必要な強化パーツが縄張りに埋まってしまっていて中々揃わない、という事もあります。「ヤママユ幼虫」を<擬態>持ちの虫に替え「チョウセンカマキリ」を「ジグモ」に変更と、序盤に出せて場持ちの良い虫を入れることで中盤まではビートダウンのふりをして縄張りの取り合いをし、その中でパーツを揃えるコンセプトもアリかもしれません。
②影響は最小か?速攻型
もともとSR・LRカードの搭載数が少なめの速攻デッキはNR限定構築の影響を受けにくいと言われています。
速攻もいろんな型があるようですが、ゴライアスもエメゴキもグンジョウもいないという事で最もシンプルな1コスト虫のみの構成を考えました。
術は3枚、他は全部1コスト虫で構成です。手札事故で先攻1ターン目に虫が出せないという事態は起こりません。最近流行りの「オオミノガ幼虫」→「イラガセイボウ」のコンボも搭載していますが、これは最後に使えたらラッキーなくらいのつもりでとにかく虫を途切れなく出して殴り、先攻3ターン・4ターンキルを狙います。
難点も通常構築とほぼ同じで、除去術で対処されると手札切れで攻撃スピードが落ちてしまう事、また高速アグロは事実上デッキを半分しか使わないので、巡りが悪くて相手の<とびだす>や壁役が倒せなかったりすると停滞してしまう事です。
③尖った強さはないがとにかく扱いやすい、スターターデッキ準拠のビートダウン
スターターデッキの構成を参考にしたビートダウンデッキです。飛びぬけた物は無いですがクセが無くて使いやすいのが特徴。
トップの5コスト虫が「トノサマバッタ」なのは、NR環境では体力最上位の1400&1300の虫が全て”青”の虫という点を考慮しました。
5コスト虫の他の候補としては「ギンヤンマ」「ヤンバルテナガコガネ」等、4コスト虫では「サシハリアリ」「ヒラタクワガタ」「ヤママユ幼虫」等も強いですね。術の所に「蜉蝣の閃き」を入れてみたり構築の自由度も高い。
デッキ検討の際の取り敢えずの仮想敵デッキとしても活用しました。
④第3弾環境は結局コレか?水生昆虫
「ニジイロクワガタ」「パラワンオオヒラタクワガタ」「タガメ」とメイン級の虫が使えない状況に。「どんなモンかな?」と試しに組んでみたら、何だかんだ強いし汎用性も高いと流石の環境トップデッキの能力でした。「プラチナコガネ」も居ないですし。
「ニジイロクワガタ」が居ないのと緑の虫が試してみたらどれもしっくり来なかったので、最終的に赤青水生昆虫+除去術という構成に。
赤の水生3枠は確定として、以下それ以外のカードについて。
「グラントシロカブト」は1ターン限定ですが防御力はNR環境最強です。虫の攻撃でワンパンされる事がありません。先発にも盤面固めにも使い勝手がいいので、1枚は場に出して使いたい。
「クラウディーナミイロタテハ」は「かくれる」で青攻撃400の1打点を確実に先置き出来るのが便利です。水生ミラーマッチで「ミズカマキリ」を倒せる打点を温存できます。後半の盤面固めには後述のアオスジの方が適しているので1枚積みです。
「アオスジアゲハ」は「クマゼミ」でも「アサギマダラ」でもいいんですが、個人的にアオスジのイラストが好きなので採用。基本エサ行きですが後半の盤面固めにも使えます。
「モンシロチョウ」「モンキチョウ」は1セット終盤で使えるようにエサ置きが出来たらラッキーってな感じですが、序盤からガンガン縄張りを削ってくるタイプのアグロ対面ではあっさり揃う事も多く、相手が「刺蠅の血盟」を使ってくるリスクを鑑みると3コストでアオスジやミズカマ1体を立てて一安心とは必ずしも言えないので、そういった場合は1コスト3体を立てて手数を要求するという使い方も有効です。
<とびだす>は「ミンミンゼミ」のみで「チッチゼミ」は採用しないのか?というのも悩んだのですが、「チッチゼミ」はラストにとびだしてもカメムシで処理されてしまう事があり、一概に<とびだす>4枚にしたから安心感が増すとも言い切れない。「チッチゼミ」を入れるならモンキ・モンシロの部分をチッチ・アオカナブンに変更ですかね。
「息吹の解放」は対アグロで採用したのですが、相手の先発虫や<擬態>の処理にもOKとマルチに活躍してくれます。
「刺蠅の血盟」は切り札というか隠し玉です。基本的には相手に握っているのを悟られないようにキープし、強化カードムキムキ対策とか最後の詰めでのラスト<とびだす>の処理に投入します。1枚積みなので強化タイプ相手に使う時は「蚕玉の加護」「蓑虫の隠れ蓑」の2枚目の装備はあるのか?「無欠の息吹」は使ってくるのか?等を考慮して使うタイミングを見極めます。
エサ置きに関しては青の虫が11枚積まれているので、基本これらから6枚が理想ですが、<水生昆虫>自体も「パラワン」「タガメ」が居らずコストが軽くなっているので、「序盤~中盤は1軽減、最終的に2軽減できればいいや」くらいの感じでも十分動けます。
⑤水生には結構刺さるが、苦手分野も多い、ワンショット風
水生昆虫デッキがNR環境でも変わらず強いということで、ソレに刺さるデッキが出来れば強いのでは?と考えてみた所、ワンショット風になりました。”風”とあるのは「リオック」無し、流行りの「オオミノガ幼虫」→「イラガセイボウ」のコンボ無しなので、エサ場3~4からの7打点ワンショットの動きは出来ないからです。ただ、水生昆虫のように横並びにしてくる相手に対しては「パリーフタマタ」を活用することで一応7打点ワンショットもできます。
なので、動きとしてはどちらかというと初期の玉響ワンショットの様に4エサくらいを手札と相談して貯めつつ、2枚前後相手の縄張りを割り、最後に4~5回連続攻撃という形となるかと思います。
「ヤブキリ」「クルマバッタ」は<とびだす>枠で手札に来たらエサ場行きですが、ヤブキリはこのデッキ唯一の”赤”、クルマも攻撃500なのでどちらも「蜉蝣の閃き」で出撃する事を視野に入れています。ゴマダラではなくクルマなのはこのため。
水生昆虫デッキの必殺技である”赤の虫をズラリと並べて盤面を作り、必要以上に殴らずターンエンド”という形に対しては、「パリーフタマタクワガタ」「モンシロチョウ」「モンキチョウ」で効率よく対応可能。パリー+顎門からの2面取り(青攻撃600なのでタガメでもいけますね)で高効率です。
「アカスジキンカメムシ」は小型虫の2面取りも任務ですが、<毒霧散布>300と「ヤママユ幼虫」の組み合わせで、アカスジ本体の打点を温存しつつ「グラントシロカブト」を倒せるのが大きい。その他の青の虫なら「ヤママユ幼虫」でワンパンです。ヤママユは厄介な「ヤンバルテナガコガネ」警戒で1枚はエサ置きせずに手札に握っておきます。
苦手分野としてはやはり強化カードを活用して1体の虫に対して2打点3打点を要求してくるデッキ。1体を強化ムキムキされる分には「刺蠅の血盟」で倒せますが、蓑虫・蚕玉や無欠を2~3体に分散されるとどうしても手数が足りなくなりがちです。また、割と要素ギチギチなので「激痛針」を2発喰らうとキツい。「四柱の間引き」に関してはまともに喰らったら白旗です。
⑥番外編 無敵デッキっぽいナニカ
最後は、大会前日にフト思いつきました。全然ブラッシュアップできてません。
蟲神器界で唯一”除去術”を無効化できる「シロオビアワフキ幼虫」に「七節の秘伝書」と「不滅の王台」をつけられれば、NR環境なら確実に1ターン無敵だよね?というコンセプト。
序盤~中盤はビートダウンのフリをして「カレハバッタ」「ナナフシモドキ」「チョウセンカマキリ」「ヒラタクワガタ」等で縄張りの取り合いをします。この時「カレハバッタ」に対して「息吹の解放」とか「塵芥虫の爆熱弾」を相手が使ってくればなお良し。(息吹の解放流行ってますしね)
この過程で「シロオビアワフキ幼虫」1枚、「七節の秘伝書」×2、「不滅の王台」1枚、「蜜蠟の壁」×2、「蟲毒の因果」×2を理想としては揃えたい。欲を言えば「カレハ」「ナナフシ」のどちらかと「不滅の王台」のセットもです。
この状態で後攻6ターン(先攻7ターン)目に「ナナフシ(カレハでも)」+「王台」をセット、相手は除去術がなければストップ(残り山札4)。後攻7ターン(先攻8ターン)目に「シロオビ」+「王台」+「秘伝書」をセット、「蟲毒の因果」を撃つ、相手は縄張りに手出しできず(残り山札2)。後攻8ターン(先攻9ターン)目に「シロオビ」に2枚目の「秘伝書」をセット、「蜜蠟」2枚展開、「蟲毒の因果」を撃つ(残り山札0)。で相手より縄張り数が上回れば勝利というコンセプト。相手の後半ターンは丸ごとムダになります。
「蟲毒の因果」はパーツを揃える目的で早いターンで撃ってもいいですが、「シロオビアワフキ幼虫」を引くと全くのムダになります。また、余り早くから使うと相手に狙いがバレる恐れもあります。
”パーツが揃えば”とか、アグロ相手はどーすんの?(除去術&<とびだす>無しなので縄張りを一方的に割られまくってもヤバイ)とか、強化ムキムキに対しては?(こっちは逆に相手の縄張りを削れなくなる)など、タラレバが多くてお世辞にも確実性があるとは言えないプランですが、思い付きをひとつ形にしてみました。
おわりに
その他緑単とか赤単とか上手く形にならずにボツになった物もまだまだありますが、ムダに長くなってもと割愛させていただきます。
最後になりますが、5月18日の大会は④の水生昆虫デッキを使って、私が優勝いたしました・。自作自演の極みでお恥ずかしい限りですが、最後にコソっと記させていただきます。
「何だよ、⑥使って勝ったとかならカッコいいのに」「日和ってんじゃねえよ」とかお叱りの声が飛んできそうですが、流石に前日の思いつきをブッツケで使う程の蛮勇は私にはありませんでした。「大会では安定性が大事」とエラい方も仰ってましたし・・。現実はこんなモンです。
以上、私なりのNR(ノラ)神器考察でした。最後までご覧いただき、まことにどうもありがとうございました。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?