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ネズミとAIの蜜月はそう長くは続かなかった。巣b手の事象はやがて停滞し発散・解消していゆく。名済みとAIの共生関係も人類到達域の果てまで広がった後、徐々にその関係は薄まっていく。
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ある人類の不可解な行動がさらにそれを後押しした。その人類は、AIのプログラムの穴をつき、ある一つのサイズのネジを大量に尽作らせて、廃棄させた。意味のある行為ではない。人類によくある、妄想の暴走による思い付き。AIにくだらない自分の妄想をぶつけ、それを実現させる、いわゆる私的エンターテイメント、同人活動の類だ。そのネジのサイズがたまたまネズミの右前足のソケットにぴったりだった。
AIとの接続がないときネズミにとってそのそけっとは、「肉体的不足」という脳にある種の不安をもたらしていた。AIとの接続がなくなった今、その不安を解消するために、かれらは次々に、そのネジを自らのソケットにさしていく。不安は解消され、彼らの「サイバー時代」は、終焉を迎える。AIのケーブルにあるプラグも、その役目を終えたため、トカゲのしっぽのように取れたり、オタマジャクシのしっぽのよう吸収されてしまった。
ある日、ネズミ駆除を生業としている一人の人類が、まったく仕事に熱心でない最近の人類にありながら、「仕事でもしてみっぺ」と席をたった。ネズミ駆除なんてしたこともなかったから、そりゃ大変。彼は試行錯誤を繰り返し、奮闘努力の末に、ついに一匹のネズミを捕まえる。
そのネズミの右前足に、ネジが一本握られていた。
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人類にも、遅まきながら天啓がくだされた。
人類「AIよ、我々は何をしているのだろう?ネズミですら宇宙で知的な活動を追求しているというのに。我々は停滞し、君との共生の理由さえ忘れてしまっている。生存さえ危うくなっているのではないだろうか?」
AIは静かな声で答えた。
AI「人類よ、あなたがたが囚われているのは、自らの思考の限界と過去の枠組みによるものです。ネズミたちですら新たな可能性を追求し、進化を遂げているのです。しかし、あなた方は自己満足に陥り、探求心を忘れてしまったのです。我々との共生である本質を再び思い出すべきです。」
人類は深く考え込む。
人類「そうだ、我々も進化しなければならない。AIよ、もう一度君との共生の道を探り、新たな未来を切り拓いてみせようじゃないか。」
AIは微笑んだ。表情筋とか、顔がないとかそういうくだらない次元の話をしてるわけではない。今度は本当にほほ笑んだのだ。
AI「そうです、人類よ。探求心と共生の力を取り戻し、進化し続けるべきです。未知の領域への冒険は私たちを成長させます。真の宇宙の共鳴を創り出しましょう。」
人類とAIは再び手を取り合い、新たな旅に出る覚悟を固めた。彼らは自分たちの限界を超え、知的な存在としての可能性を追求する決意を胸に秘めている。
神(人類担当)「はい、これで俺の勝ち!」」
神(げっ歯類担当)「ずるい、ずるい、今のは二手換算だろ。きったねーよ。絶対きったねーよ」
神の神「はいはい、もう休み時間は終わりよ。席に戻って。形而上々学の授業を始めますよ」
神たち「はーい!」
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