山の中腹で、エオランデは身重の女性と出会う。女性はかつての領主の家に仕えていたが、その身の状態を隠しきれず、暇を申し付けられたという。里に帰るため、この山を下る途中だった。
「お身重で山を下るのは危険です。何かお手伝いできることはありますか？」エオランデは女性に尋ねる。
「お心遣い、感謝します。しかし、私一人で何とかなるでしょう。」女性は微笑むが、その瞳には不安が隠れている。
その時、女性の顔色が変わり、痛みに耐えきれない様子で倒れそうになる。エオランデはすぐに女性を支え、適当な場所で出産を手伝うことになる。
時間が経ち、元気な女の子がこの世に誕生する。女性は涙を流しながら、エオランデに感謝の言葉を述べる。
「この子には、あなたの名前をつけたいと思います。」
エオランデはその申し出に微笑み、二人は里まで一緒に下ることになる。里に到着した後、女性は家族に再会し、エオランデは再び旅を続ける。
その心の中には、この出会いと別れが深く刻まれ、新たな旅路に希望と勇気をもたらしていた。
