祝フル挑戦〜新潟シティマラソン2024
応援の力を感じた。あんなに動かなかった体が、応援されるとまた痛みが和らいで軽くなり、走れるようになった。一瞬だけど。
応援の声が続くと走り続けられた。もう無理っていう瞬間は何度もあった。20キロくらい、半分くらいずっと無理だった。けど、明らかにリタイヤする人を見かけなくて、周りのみんなが一歩ずつ前に進んでいるのを見て、自分も進めるだけ進んでみようかなと思えた。
下半身全体が痛くて、ストレッチしたらしたで、次またスタートするのに気力とパワーが必要で、止まるのも怖かった。止まったらもう進めなくなるんじゃいかって。でも、自分を見て、自分に向けて頑張れと声をかけてくれる人がいて、声援が心に染みた。涙が出た。
なんでエントリーしちゃったんだろう、無謀すぎた。
こんな苦しい思いは二度としたくない。
と思いつつも、もう走りたくないから絶対にフイッシャーズタオルが欲しいと思った。
でも関門で引っかかって、早く収容されたいとも思った。
それでも応援の声が、今まで練習を続けてきたことが、歯を食いしばらせた。大きな呼吸を生み、足を一歩前に踏み出させた。少しずつの頑張り、悪あがきが積み重なって、関門をギリギリ突破し、フィニッシュにつながった。とてつもない距離だった。
あまりに痛すぎて、一歩ずつしか考えられなかった。それがゴールにつながった。
諦めなくてよかった。いやほぼ諦めていた。
気持ちは諦めていたけど、一歩ずつ、進んできてよかった。一歩ずつ動けばなんとかなった。今でも信じられないけどホントにゴールできたみたいだ。自分を褒めてあげるのもおこがましいくらい。誰かが自分をゴールに運んでくれた。
欲しかったタオルに顔をうずめて泣いた。
水をくれたボランティアのお母さんの「おめでとう。よく頑張ったね。」が心に染みて嗚咽した。
知らない人なのに、今初めて会った人なのに、
すべてを見ていてくれて、声をかけてくれたような、優しい言葉だった。