ふとした瞬間、あなたでいっぱいになる。
私がずっと好きな人。
今何をしてるだろうか。
電話をしようか。
いや、突然着信があったら引かれるだろう。
電話というのは断りなくするから電話なのであって
事前に断りの連絡をするのは意味がないと思ってる。
しかし、私は彼に電話をすることができない。
怖いのだ。
今更、と言われるのも怖い。
ましてや出なかった時のことを考えるともっと怖い。
彼は優しいからきっと、久しぶりと
朗らかな笑顔を電話越しに見せるはず。
わかってる。
私を傷つけないよう、話してくれることを。
だけれども、その気遣いが怖いのだ。
昔のように気遣いもせず思いのままに話していた
彼と、今も話したいのだ。
私が彼の事を思い返し、元気にしているだろうかと
考える瞬間はいくらでもあるのに
彼は私のことを同じように思ってくれたことはあるのだろうか。
そんな些細なことでも
私は、ムキになってしまうこともある。
これは勝手だろうか
身勝手だろうか
こうやって、ふとした瞬間
あなたでいっぱいになる。