掌編怪談「白線」

小学生は帰り道で色々な遊びをする

今日は白線の上を歩いて帰ることにした

白線からはみ出ないように下をみながら歩いていると、急に薄暗くなった

顔をあげるとトンネルのような場所にいた

先が暗くて出口も見えないので戻ろうと踵を返す

何故か上手く歩けずに転んでしまった

倒れた地面はねばねばしており、なかなか立つことが出来ない

トンネルから何とか這い出るが、ねばねばの影響で未だに立てずにいた

周囲を見渡して気がついたが、この場所にトンネルはないはず

振り返り、トンネルの方を見る

そこには一軒家サイズの大きなカタツムリがいた

殻からゆっくり顔を出す

逃げたくてもねばねばで体が上手く動かせない

恐怖で声も出せず、ゆっくりと殻の中に引きずり込まれた

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?