掌編怪談「言霊」

子供の頃からの癖で思ったことがつい口に出てしまう

止めることが出来ないので、それならばと声を抑えるようにしている

写真館の仕事で七五三の家族写真を撮ることになった

ファインダーを覗くとピントがあわずぼやけている

なんか油絵みたいだな

そう呟くとグシャッという大きな音が聞こえた

カメラから目を離し、音の方を確認する

そこにあるのはカメラ越しに見たものと同じ景色

客が…家族がドロドロになって壁に貼り付いてた

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