掌編怪談「土左衛門」

アーティスティックスイミングの大会も残すところあと数チームと言う頃

あるチームが競技を終え、プールサイドに上がる

すると会場がざわついた

プール中央に何か大きなものが沈んでいる

先ほど競技を終えたチームのメンバーはプールサイドに全員揃っている

沈んでいる何かに気がついたチームの人達は何やら困惑している様子

運営の関係者が回収に向かうが挙動がおかしい

しばらくして引き上げられたのは男の死体だった

脇腹から腹にかけて複数の穴が空いており、まるで歯形のようだ

事が事なので大会は中止になった

この死体はどこからどのように現れたのか、何者なのか、歯形のような穴は何なのか

一切が謎のままである


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