掌編怪談「ちぎり絵」

ちぎっては貼り

ちぎっては貼り

そうやって作られたちぎり絵

閉じた目が描かれたそのちぎり絵は、ある古民家の障子に描かれている

この目は左右対称に描かれている

そのため左右どちらの目なのか分からない

唯一分かっているのは、一人の人間の瞼のみで描かれていると言うこと

目は障子いっぱいに描かれている

その瞼の持ち主は巨大な眼を持っていたのか、或いは数多の瞳を持っていたのか

古民家から見つかった手紙には、それと目を合わせるなと書かれている

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?