プレッシャーとの戦い
皆さんこんばんは!
話題にするまでもなく、WBC準決勝での日本の活躍に、未だに心躍っていることと拝察いたします。
試合開始後、一進一退の攻防が繰り広げられながらも、日本チームの実力全てが凝縮された試合でしたね。
というより、長時間ドキュメンタリードラマの印象を持ったのは私だけでしょうか。
9回の裏で、村上選手の起死回生の逆転弾で、劇的な幕引きになりました。
そこで、メキシコ側の視点で、試合を振り返ろう思いました。
大混乱のグループCを勝ち抜いて、準決勝で相対した日本チーム。
メキシコチームは、なんと大谷と同じエンゼルスのパトリック・サンドバル投手です。
日本チームを相手に、見事に抑えていましたが、その後の継投で崩れていきました。
同点を許した後も、メキシコ打線が奮起爆発して逆転しました。
最終回に至り、メキシコは抑えのエース「ジオバニー・カイゴエス」をマウンドに送りました。
対する日本は、大谷の先制弾から走者2名を塁に置いて、村上選手の登場です。
代打でもいいのではと誰もが思う中、監督の采配で絶不調の村上選手が打席に立ちました。
村上選手の背負っているプレッシャーは、心の支えの臨界点ぎりぎりだったと思います。
監督から「お前で始まり、お前で終わるんだ。」と檄を飛ばされつづけ、思うような成果が出せないまま、この舞台に立つことになりました。
結果、歴史に残る名試合を演出し、日本に勝利をもたらしました。
返って、メキシコ側です。
投手カイゴエスの心境に思いを馳せると、ここで、抑えの切り札として、指名されたプレッシャーは村上選手と同等にヘビーだったと思います。
期待を託された彼は、メジャーで活躍した実力があります。
抑えきれば、決勝リーグです。
でも、最初の打者は大谷。
投手が感じたのは
ラスボスがいきなり参上した
そんな、思いだったでしょう。
結果、敗北投手になりました。
32歳という微妙な年齢。
それぞれ、どん底に追い詰められていた選手の魂と魂の激突でした。
歓喜に湧き上がる日本側ベンチ、絶句しているメキシコ側ベンチ。
私も素直に日本の勝利に感激しました。
でも、ダッグアウトから、球場を名残惜しそうに見ているメキシコ選手たちの目に光るものを見た時、グッとくるものを感じました。
投手カイゴエス選手、母国でのあなたの評価は分かりませんが、あなたの力投は日本人の誰もが、賞賛の拍手を送っていますよ。