民生委員として 思うこと
こんにちは。
みなさん、民生委員という言葉を聞いたことがありますか。
私も、任命を受けてからこれで活動2年目となりました。
社会での位置づけは
非常勤特別職の地方公務員であり、無報酬の公的ボランティア
です。
選任される要件としては、「18歳以上の日本国民で、市区町村に3か月以上住んでいる」とされています。
その活動の一例です。
1人暮らしの高齢者や児童、ひとり親や障害者の世帯などを対象にして、
見守りや相談の支援
特殊詐欺への注意の呼びかけ
災害時に備えた要援護者の把握
などニーズは多岐にわたります。
その成り立ちは、大正6年に岡山県で発足された済世顧問制度等が、始まりと言われています。
その民生委員の数が激減しています。
国の定数およそ24万人に対し2023年時点で、1万3000人の欠員が生じていて「充足率」は
全国で94.5%、東京都で88.5%
などとなっています。
このように、民生委員に任命されることによって付帯される役割が多いことがわかっていますが、その範囲が不明確になっているため、一部の地域では受け持つ世帯が年々増加している上、またかなり無理な要望も増えているのでその負担は増すばかりです。
民生委員に求められる性格としては、福祉のアンテナを働かすという役割を担っているため、機動力と臨機応変に動けるスタンスことこそが委員の持ち味であり、民生委員信条にもある「良き隣人」として存在してきたわけであります。
その地域をよく知る民生委員だからこそ社会的に孤立した状態にある世帯にも支援の手が伸ばせるとして、そのニーズの重要性を指摘する声も上がっていますが、昨今は町内会などの自治体への加入が少なくなっている上、委員自体が高齢化という問題もあります。
中には、88歳というの年齢でありながらも、70歳代の一人暮らしの高齢者の見守り活動を行っているという老老介護ならず、老老見守りをしている委員も見えます。
それぞれ、ある程度の健康体を維持しているとは言っても、負担は相当な重しになっていると思います。
しかも、今後外国人の高齢者を対象にすることも現実にあり得ます。
昔は、名誉職といわれていた時期もありましたが、時代の推移と共に価値観の違いや人の結びつきも希薄になっている昨今なので、全体的に民生委員のあり方や、担い手不足の解消に向けた全体的な方策を考えることは喫緊の課題だと実感しています。
日本人の特徴である「常に隣人を慈しみ、いつでも頼れる隣人」であるために。
お付き合い頂きありがとうございました。