『地球の果ての温室で』感想
ネタバレ有りの感想です!注意!
とってもよかった!
まず登場人物が1人を除いて全員女性なところが私にとっては心地よく感じました。女性による女性の物語を求めているので。
結局、ジスとレイチェルの2人の物語だったのだなぁと思いました。
滅びかかった地球の、打ち捨てられた森で暮らす人々とそこにある温室。温室には植物がたくさんあって、2人の女性がいて、世界に2人きりの空間があって…みたいなのがロマンがありました。
最後の方までレイチェルの気持ちがずっとわからなくて、地球を救える天才なのに温室に閉じこもる理由は何?ジスのことどう思っているの?ジスの想いは一方通行なの?とドキドキしながら読んでいたんですけれども、レイチェルはジスのことが好きだったって、本当の最後にわかって、ストンと落ちた。やっぱりサイボーグだし天才だし、人間離れしているから、どういう気持ちなのかが、ずっと気になる女性ではあったんですけど、最後に彼女の気持ちがわかってすごく嬉しかったです。
物語を追っていく立場のアヨンも男性じゃなくて女性にしたのはやっぱりこれが女性たちの物語だからでしょう。
私が大好きなGideon the ninthもGLですし!
日本にももっとこういう女性同士の関係性を描いた小説が増えてほしいです!!私は今それを求めています!もういっそ書くしかねぇか…!自分で…!(できんのか?)
私は女性による女性のための物語が好きです。私はどうして女性が好きなのか理由を考えてみたのですけど、やっぱり答えは「自分が女性だから」だと思っています。
子供の頃、ワクワクするような冒険物語の主人公が女性じゃないことに疎外感を感じていました。もちろんその物語にも女性キャラはいるんだけど、添え物感?脇役感?があって、冒険の主役じゃないことが不満でした。
その冒険物語自体はすごく好きですし、面白いし、15年経つ今も読み続けているのですが、でもやっぱり主人公が女の子だったらなぁ、と思わずにはいられないのです。
だからこの『地球の果ての温室で』みたいな女性中心の、女性が世界を救った話があると、まるで私のための話だ!と思えて嬉しいのです。
Gideon the ninthのTLTシリーズも作者が「私は怒っている女の子たちのために描いている」と言っていてすごく嬉しかったです。
以上です!おすすめ百合GL小説あったら教えてください!