焦ってまた働いたらパニックが再発した話
これはちょっと前の話になるのだけど、今回書くのはせっかく改善していたパニックが再発してしまったというお話…。
私は再び働き始めるタイミングを見誤ってせっかく落ち着いていた症パニックを再燃させてしまった事があります。
その落とし穴となったのは「仕事復帰への焦り」でした。
焦りで仕事復帰のタイミングを見あやまる
パニック療養中は仕事をやめ、専業主婦として過ごしていた私。
その期間は一年半ほど。
最初は症状は出るものの、のんびりしたり、散歩をしたり、運動したりとパニックを直す事に集中していれば良かったので、ある意味平和でした。
だけど少しずつ体調が良くなるにしたがって仕事に行かずに家で過ごす事に心がザワザワし始めます。
という考えが焦燥感を煽ってくるのです。
そして丁度それくらいのタイミングで毎日の薬が終了し、お守りとしての頓服薬だけになりました。
すると更に「もう良くなったんだから働かなきゃ!」という思考がしつこく出てくるように…。
家で休んでいる自分が怠けているだけのような気がして、その声の大きさにだんだん耐えられなくなって行ったのでした。
働くのにはまだ不安があったし、あんまり気乗りもしない。だけど焦りを抱えてたままなのも苦痛だし、家計のために働きたい気持ちもある…。
そんな思いに押され、ひとまず無理せずやれそうな仕事を始めてみる事にしました。
そしてパニック再発
前のパートは退職してしまったので、新たな仕事は家でできる短期のものを選択。
ところがいざ始めてみるとまたもやパニックが発動…。「私にはできない、私にはできない」という言葉が頭を埋め尽くし、動悸と息切れ、頭の混乱が再び舞い戻って来てしまいました。
無理のないように気をつけていたはずなのに、大丈夫なはずだったのに…。
とはいえこんな状態で働く事はできないので、私の再チャレンジはここで一旦終了…。そこからまたメンタルの調子が悪くなりました。
身体的な症状がぶり返したのはもちろんの事、超速で仕事をギブアップした自分に絶望。
無気力に過ごす期間を経て、持ち直すまでにまたしばらくかかってしまいました。
「パニックを甘く見たらいかん…。」と心底悟ったのでありました。
仕事復帰は「焦り」が無くなってから
最近見たYouTubeで、精神科医の樺沢先生がこんな事をおっしゃっていました。
どうやら先生の患者さんの中にも焦って仕事に戻って再発してしまう人がとても多いのだそう…。
私も焦りで仕事を始めて、パニック再発。
まさにこのパターンでした。
メンタルを病む人は真面目な人が多いというのはよく聞きますが、それゆえ多くがこの落とし穴に落ちてしまうのですね…。納得…。
焦る気持ちには抗うのは難しい
だけどこの「焦る気持ち」に抗うのはすごく難しいな、と個人的には思います。
こういった考えはもともと真面目で、なおかつ弱った精神にとても大きな圧力になります。たくさんの人たちがそのプレッシャーに勝てないのではと思います。
「良くなるまで焦らないで下さい」と言われても、それができる人は一体どれくらいいるのでしょうか…。
再発もまた良くなるためのプロセスの一つかも知れない
でも仮にまた無理をして再発してしまったとしても、
私はそれはそれでアリだと思っています。
私はパニックが再発した時とても落ち込みましたが、一方で
と心底納得し、よい意味で諦めがつきました。
改めて自分の状態がよーく分かったのです。
そこでようやく肩の力が抜け、それがかえって良かったのだと思います。
それから症状がだんだんと改善していきました。
最近、焦りもほぼ消えたところで気持ちに余裕ができ、改めて仕事を受けてみたのです。でもパニックの症状は一切出ませんでした。
自分の経験から思うのは、再発することもまた改善へ向かうための一つのプロセスなんじゃないか、という事です。
後退したように感じて絶望する事もあるけど、それもまた良くなるためには必要だったりする。
私もまだ完治とは言えないけど、前進したり失敗して後退したりしながらこのパニックとうまく付き合っていこうと思っています。