中小企業診断士試験における事例Ⅳの重要性

不動産業界における中小企業診断士資格の活用の仕方について模索中の迷える30代のしょーと申します。

今回は、中小企業診断士二次試験における事例Ⅳの財務・会計の重要性について私自身の二次試験の体験も踏まえて個人的な見解をお伝えしたいと思います。
EBAさんでは事例Ⅰ~事例Ⅳで満遍なく60点以上を確保することが合格可能性を高めるということをデータでお示しされていたので、私のようなパターンは少数派かと思いますが、元々の自分の強みを活かすという診断士的な戦略としてはこのようなお話するのもアリかと思いました。笑

まず私の令和3年度二次試験の得点開示の結果ですが・・・

事例Ⅰ 56点 事例Ⅱ 60点 事例Ⅲ 54点 事例Ⅳ 72点 計242点

事例Ⅳで高得点を取らなければ不合格という状況で首の皮1枚繋がったという結果です。。。
私は一次試験の突破には4回かかったものの、二次試験は1発合格という珍しい受験歴で実務補習等で話すと結構驚かれます。
「ギリギリ合格のヤツが何言ってんだ」と思われるかもしれませんが、結果だけ見ると二次はほぼ戦略通りでした。笑(ホントかよ)

【合格に向けた戦略として考えていたこと】


 1次試験の勉強が一巡したGW明けに「二次試験当日から逆算して各科目の
 点数を設定」することにしました。
 各種ブログやyoutube等を確認する中で以下のことがわかりました。

 ①各科目のボリュームゾーンはBランク(50点~59点)である。
 ②事例Ⅰ~事例Ⅲは一次試験後からでも「ふぞろい」を活用して型を身に
  付ければ55~60点前後のボリュームゾーンには潜り込める可能性が高い
  一方で周りとの差も付きにくい。  
 ③事例Ⅳは計算問題を中心に解答が他の事例と比較して明確であるため努
  力が報われやすい。
 上記を踏まえて二次試験当日の自分の点数を
 事例Ⅰ 60点 事例Ⅱ 60点 事例Ⅲ 60点 事例Ⅳ 70点の計250点を
 目標にすることとし、事例Ⅳで差を付ける戦略を取ることにしました。

私が上記戦略を取ることができたのは自分の強みが以下で書いているように財務・会計の知識にあったため、ココを強化することがベテラン受験生と戦うためには妥当だと考えたためです。

【勉強開始時点の自分の強み・弱み】


「S(強み)」
 →ビジネス会計検定準1級・日商簿記1級60点代でギリ不合格レベルの財務
  ・会計の知識がある。(診断士試験では十分な水準?)
「W(弱み)」
 →過去の受験歴で一度も二次試験に進んだことがなく事例Ⅰ~事例Ⅲの前
  提知識や二次試験のお作法は全く身についていない。

【事例Ⅳの勉強の開始から一次試験当日まで】


 事例Ⅳで70点を確保すると決めていたのでGW明けには一次の勉強と平行
 して1日1題は同友館様の「事例Ⅳの全知識・全ノウハウ」を解くノルマ
 を課し、一次試験当日には1周目を終わらせることで事例Ⅳだけは二次試
 験本番のレベル感を把握することに努めていました。
(もちろん1周目は全然解けずボロボロです。笑)
 個人的には二次の難易度の高い問題に触れることでWACCの計算やCVP計
 算などは一次試験の問題で絶対に間違えないレベルになるので余力があれ
 ば一次の勉強と平行しておくことが1次で財務・会計を武器にすることに
 も繋がります。

【二次試験前日まで】


 私の場合は事例Ⅰ~事例Ⅲは時間的制約もあり、過去5年分までしか遡り
 ませんでしたが、事例Ⅳのみ「10年分を3周+全知識・全ノウハウを3周」
 取り組むというかなり事例Ⅳに時間を割く配分にしました。
 これだけやると事例Ⅳを問題によっては6周解いているので問題の解法を
 理解することはもちろんですが、設問の前提条件を読む際に
「作問者がどこに罠を仕込んでいるか」が見えるようになってきます。
 何度も繰り返すことで直前は事例Ⅳの過去問は9割近く得点できる状態に
 仕上げました。
 ちなみに本番で70点以上確保しましたが、診断士界隈で耳にする「イケカ
 コ」には手を出しませんでした。
 実際に本屋で手に取った感想としては「時間のない初学者が手を出すには
 時間がかかることに加えて難易度が高く心が折れそう」と感じたので、二
 次に再度、挑戦される方が事例Ⅳを強化するということであれば良いのか
 なと思います。

【二次試験当日】

 事例Ⅳの試験は事例Ⅰ~事例Ⅲで消耗した、二次試験当日の最後にやって
 きます。
 みんなこの時間帯は疲れているので「普段ではありえないミスをした」と
 いう話をよく聞きます。
 「集中力を維持する自分なりの方法」を持っておくと良いと思います。
 自分の場合はUVERworldを聴くことで精神を落ちつけていました。
 (ありがとう。TAKUYA∞笑)
 本気半分・冗談半分ですが、二次試験当日において「最後までリング上で
 ファイティングポーズを取る
」ことは非常に重要だと私は思います。
 試験終了後に「自分は合格間違いなし」と言っている人はほぼいない試験
 です。だからこそ答えが明確で最後の科目でもある事例Ⅳで力を発揮でき
 るかどうかは重要なのです。
 私の事例Ⅳの戦略はおおむね以下の通りで令和3年度本番も同様でした。
 ①経営分析(設問1)→②与件を基にした記述問題(設問4)→③CVP(設
 問3)・・・ここまでで50分(見直し含む)
 残り30分でNPVの問題に対応するも問題文を読んで難易度の高さに気づ
 き「何か解答欄に書こう!」というので粘る。
(結果は全部間違ってましたが・・・笑)
 試験終了後のSNSの反応では事例Ⅳの難易度が高いという声が多く、初
 挑戦の自分には有利だと思いました。
 理由は難易度の低いときは「多年度受験生中心に高得点者が多く事例Ⅳで
 高得点を取ることで差を付けることが難しい」が、「難易度が高いときは
 多年度受験生でも高得点の確保が難し」ので初挑戦の自分でも予備校の
 解答を見る限りでは「経営分析とCVPの数値と記述問題の方向性」が合
 っていることがわかり自信があったので「NPVとCVPが両方難しかっ
 た令和3年度」の状況だとCVPが全部合っていれば、NPVは解けた人
 が極めて少ないので調整後の得点は70点行くのでは?と考えていました。
 結果は上の得点開示のとおりです。
 
 事例Ⅳの難易度の高い令和3年度の当初の戦略通りに70点を確保できたの
 は、たまたま自分の受験年度の難易度が高く、経営分析とCVPが正答
 できていれば初挑戦でも多年度受験生と戦える状況に結果的になったとい
 うことで運の要素も多分にありますが、事例Ⅳの問題を繰り返したことが  
 「本番でのミスをなくし事例Ⅳの高得点確保の確立を高めた」ことは事実
 です。今回の話は二次試験の戦略としては賛否両論あると思いますが、
 事例Ⅳの対策方法としては参考になる人もいたら嬉しいなと思います。

以上、しょーでした!


 
 

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