読書『この世でいちばん大事な「カネ」の話』
西原理恵子さんの『この世でいちばん大事な「カネ」の話』を読みました
経験に基づいた考えが書かれていて、読みやすいし、抽象的に書かれている書籍よりも共感しやすい内容でした
もちろん「カネ」の話ではあるのだけれど
働くとは何か、しあわせとは何か、生きるとは何か
そういったことを考えさせてくれる書籍でした
個人的には次の3点が印象的でした
1.やめる決断の難しさ
感情でやめようとすると、「もしかしたら」と期待を抱いてしまいがち
やめるための客観的ルールが必要だと思います
2.肝心なのはダメになってからどう切り返すか。自分なりの次の一手を
失敗したっていい、それを恥じる必要はない
とても勇気づけられる言葉だと思います
だけど、そのままで良いと言っているわけではなく
自分なりの次の一手を出すことが何より重要であることを忘れてはならないと思います
3.動き出した先に希望があること
希望があるから、光が見えるから動きたくなる
そう思いがちだけど、それでは人は動かない
やる気が出たら動こうと思ったけどやる気が出なかったのと同じじゃないかな
まずは行動する
その先に希望の光が見えてくるってことだから
特に子どもたちが一歩踏み出す手助けをしたいと思います
以下では読み進める中で気になった部分を抜き出して残しておこうと思います
それはトップの人間に勝とうと思っているからだよ。目先の順位に目がくらんで、戦う相手をまちがえちゃあ、いけない。
「どうしたら夢がかなうか?」って考えると、ぜんぶを諦めてしまいそうになるけど、そうじゃなくって「どうしたらそれで稼げるか?」って考えてみてごらん。
そうして「引き時」を見誤って、お店を潰してしまう。大手の企業なんかだと、「赤字がこのくらい出たら、その部門は撤退」というマニュアルをあらかじめ決めてあるんだよ。そのくらい引き時を見極めて、ちゃんと「やめる」という決断をするのって、本当に難しいものなんだって思う。
今の時代は、お金を借りることの敷居がどんどん低くなっているよね。「クレジットカード」とか「携帯マネー」とか耳ざわりのいい言葉でごまかしてるけれど、それって、ようするに、「借金」のことだからね。とりあえず借りて、あとから返す「カネ」なんだから。・・・そういう「カネを貸したい側」の戦略に、まんまと乗せられないよう、用心しないと。
金銭感覚っていうのは、日々の習慣の積み重ねによってつくられていくものなんだよ。
わたしは思うんだけど「損したくない」ってことばかり考えていると、人って、ずるくなるんだよ。少しでも人より得しようって思うから「だったら、ズルしちゃえ」っていう気持ちが出てきてしまう。ささいなきっかけで、それがどんどん卑しい行為に結びついてしまう。
「お金の話はしない」「お金について、とにかく言うのは品のいいことじゃない」という文化が、日本にはある。
お金の接し方は、人との接し方に反映する。お金って、つまり「人間関係」のことでもあるんだよ。
「いかにも正しそうなこと」の刷り込みが、どれだけ事実に対して人の目をつぶらせ、人を無知にさせるのか。
自分の中の「ダメなところ」を、そんなに恥じることはないんだよ。肝心なのは、ダメになったら、そこからどう切り返すかなんだから。どうやったら、そこで「自分なりの次の一手」を打てるかなんだからさ。
「旦那の稼ぎをあてにするだけの将来は、考え直したほうがいいよ」
人の気持ちと人のカネだけは、あてにするな!
貧困の底で、人は「どうにかしてここを抜け出したい」「今よりもましな生活をしたい」という「希望」を持つことさえもつらくなって、ほとんどの人が、その劣悪な環境を諦めて受け入れてしまう。
行く先に何が待っているのか、「情報」もない。そのままそこにいたからって「希望」もない。だけどそんなふうに歩き出す手がかりが何ひとつないときでも、そうやって外に出て、動き出すことが「希望」になるの。
働くことも、お金も、みんな、家族のしあわせのためにある。わたしは、いま、そう思っている。
お金には、そうやって家族を、嵐から守ってあげる力もあるんだよ。いざというとき、大切な誰かを安心な場所にいさせてあげたい。そう思うなら、働きなさい。働いて、お金を稼ぎなさい。そうして強くなりなさい。それが、大人になるっていうことなんだと思う。
人が人であることをやめないために、人は働くんだよ。働くことが、生きることなんだよ。どうか、それを忘れないで。
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