スケーターズパーク型パオジアン~雪道には屈しない~
こんにちは、パオジアンexデッキのご紹介です。現在、全国で開催されているシティリーグでも活躍中のデッキですが、今回はポケストップ型ではなくスケーターズパーク型になります。型の違いによる有利、不利の変化や立ち回りのポイントについても解説していきたいと思います。デッキリストも載せてあるので、そちらが見たい人は目次から飛んでください。
※カード画像などは、順次追記します。ご了承ください。
1.環境デッキに対するパオジアンの立ち位置
拡張パック「古代の咆哮」「未来の一閃」発売後、シティリーグにおけるパオジアンの評価、入賞数は落ち着きつつあります。その大きな理由が、トドロクツキexデッキの台頭です。わざ「カラミティストーム」でスタジアムをトラッシュしながら220点を出してくるため、ポケストップとパオジアンexを同時に失ってしまいます。さらに、「げっこうしゅりけん」で2体同時きぜつが狙いづらい(HP90以下がモルペコ&特性持ちのビッパしかいない)ため、どうしてもサイドレースで後れを取ります。このように、現在の構築だとトドロクツキのスピードについていけません。
また、悪リザードンデッキに対しても厳しい戦いを強いられます。HP330の悪リザードンを一撃できぜつさせるには6エネルギーが必要であり、『スーパーエネルギー回収』と"わななくれいき"をフルで使用する必要があります。この時点で山札のエネルギー枚数は大分削られ、グッズ管理、『ポケストップ』管理がシビアになるでしょう。
『クロススイッチャー』を絡めた高打点が売りのパオジアンですが、『ポケストップ』への依存度が高く、サイド先行されてしまうときつくなるのが現状です。
2.スケーターズパークの採用
現在のテンプレ構築には必ずと言っていいほど『ポケストップ』が採用されています。しかし、このカードには明確な弱点があります。それは「デッキのサポート枚数を削らなければいけないこと」です。水デッキの根幹を担うサポート『カイ』は確定採用とすると、残りのサポート枠はせいぜい2枚ほど。ロストデッキなどをケアして『ナンジャモ』を1枚、保険として『ボスの指令』を1枚採用すれば、枠は埋まります。純粋なドローソースが、『ビーダル』の"はたらくまえば"と『かがやくゲッコウガ』の"げっこうしゅりけん"しかないことを考えると、サポートを手札に引き込めないターンはどうしてもあるでしょう。さらに、『カイ』は逆転の手段をしては少し劣り、後半に活かしきれるかは微妙なところです。(カウンターキャッチャーは『ポケストップ』自身で回収することが多いため)
そこで私は、スタジアムの変更を検討することにしました。
①『セビエ』や『ビッパ』を並べることのできる『ボウルタウン』
→相手に利用されたときのディスアドが大きいため断念。
②「アビスシーク」や「ロストマイン」の要求エネルギーを増やすことができるメタスタジアム『ポケモンリーグ本部』→自分の「げっこうしゅりけん」に4エネは重過ぎるため断念。
③『ジェットエネルギー』や『フュージョンエネルギー』を無効化できる『シンオウ神殿』→自分の動きに全く干渉してくれないため断念。(『ロストシティ』のように、他スタジアムと合わせての採用ならワンチャン)
このように試行錯誤しているうちに、『スケーターズパーク』に落ち着きました。このカードの一番の魅力は2連続"わななくれいき"を決められる点です。グッズやサポートに頼らず240打点を形成できるため、他の動きも積極的に狙えます。逃げるためのエネルギーが2つのポケモンが呼び出されても、エネルギーが手札に帰ってくるため実質ノーデメリットです。さらに、「エネルギーが手札に返ってくる」というのは「エネルギーをトラッシュに送れない」とも言い換えることができます。『すごいつりざお』で山札にエネルギーを戻したいロストギラティナや"サイコエンブレイス"でトラッシュから大量にエネルギーをつけるサーナイトデッキにはメタとしての効果も期待できます。
3.デッキレシピ
サンプルレシピは、以下の通りです。
4.採用理由(一部抜粋)
ここからは、カードの採用理由を一部解説します。
ネオラントV
『ボスの指令』を引っ張って来るための一枚。『クロススイッチャー』を採用していないため、ポケストップ型よりもバリューが高い。相手の非エクを倒すのにも使う。一度は技を使い、"ルミナスサイン"を使いまわそう。
オリジンパルキアV、オリジンパルキアVstar
Vstarパワー枠。『パオジアンex』の火力を上げるも良し、サブアタッカーに付けてエネルギーを温存するも良し。試合後半でサイド先行しているなら、『ネオラントV』に付けて「アクアリターン」を放つプランがある。
エネルギー回収
小回りが利く一枚。手札の質が良い時にはこちらを選択する。『オリジンパルキアVstar』との相性がよく、合計5枚のエネルギーで過不足なくポケモンVstarを倒せる。
ロストスイーパー(2枚)
『頂への雪道』&『ブーストエナジー古代』対策。サイド落ちケアで2枚採用。ポケストップ型のテンプレでは1枚採用なので、意外性を狙う意味も持つ。対面同系であれば、自分のスタジアムを砕くことも視野に入れておく。
古代の器
『頂への雪道』下で"わななくれいき"の代用カード。強引に"スターポータル"を起動する際にも使う。むやみやたらに使うと、後半カツカツになってしまうため、使いどころは重要。『ナンジャモ』や『ジャッジマン』で手札を流されるまでは温存しておいた方がいい。
5.各対面の考え方
最後に、各対面の考え方を解説します。このパートは環境に応じて追記、削除等していきます。
ロストギラティナ
2ターン目までには『セグレイブ』を育成する。『ギラティナV』のわざ「ひきさく」で気絶してしまうため、サイド先行する場合は裏の『パオジアンex』にもエネルギーをつけておこう。『キュワワー』『ウッウ』は『ネオラントV』で殴り、山札に逃がしておく。スタジアムの張り合いになることが予想されるため、無駄に『スケーターズパーク』を使わないようにしなくてはいけない。プレイングとして、2枚目の『頂への雪道』は『ロストスイーパー』で砕くことが挙げられる。
トドロクツキ
『オリジンパルキアV』を放置せず、すぐに進化させる。自分からスタジアムを張ってはいけないため、グッズを多用しながら打点を形成する。相手の『ポケストップ』を利用できるが、サポートや『ビーダル』等が落ちないように山札の把握が要求される。相手のグッズの落ち方によっては、『イキリンコex』で縛ってLOも狙える。
サーナイト
理想は先2「げっこうしゅりけん」だが、それを狙いすぎるがあまり、無駄に手札を切りがち。その後の『ナンジャモ』で完全にリソースが尽きることがあるため、『ビーダル』の育成は優先的に。『サケブシッポ』の最高打点が160点で『セグレイブ』をワンパンできるため、ロストギラティナ同様に裏の育成も視野にいれる。
悪リザードン
『セビエ』や『ビッパ』は2体同時に立てる。最速2ターン目には『ボスの指令』&「バーニングダーク』or「トリニティノヴァ」を撃ってくるため、『かがやくゲッコウガ』や『ネオラントV』は使い捨てになることを覚悟しよう。単純に不利。
ミライドン
相手の『エレキジェネレーター』が外れることを祈る。『オリジンパルキアVstar』『かがやくゲッコウガ』『ネオラントV』は弱点を突かれているため、あまり放置はできない。先にサイドを2枚取れれば、そのまま勝てる。
ミュウVMAX
後1「メロディアスエコー」が凶悪なため、『パオジアンex』を前に置いてはいけない。初手に他のポケモンがいるなら、そちらを優先しよう。理想のサイドプランは3-3だが、『ゲノセクトV』にエネルギーをつけ始めたら、そちらを取ることも考える(パオジアンが弱点を突かれているため)。
ルギアVstar
「かぜよみ」を撃った『ルギアV』は、返しのターンで気絶させる。『ボスの指令』でポケモンV、exを呼び出したいため、考えなしに『カイ』を使わないようにする。『崩れたスタジアム』を張られるまでが実質タイムリミットである。
※2023年11月7日時点
6.終わりに
ここまで読んでいただき、ありがとうございます。パオジアン初期にあったスケーターズパーク型ですが、今の環境でも戦えることだ伝わればうれしいです。今回ご紹介したリストでは『バトルVIPパス』以外のカードは来年以降も使えるため、長く楽しむこともできます。
最後に、この記事が良いと思ったら投げ銭していただけると、とても喜びます。特典として、今後の拡張パックに収録されるカードで採用されそうなものがあれば、順次追記をしていきます。
また次回の記事でお会いしましょう。ありがとうございました。
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