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この数字、何だと思いますか
1:29:300?
1時29分300秒?
300秒は変ですよね。
実はこれ「ハインリッヒの法則」といって、「1:29:300の法則」とも呼ばれています。
また、作業現場の安全管理においてとても重要な法則としても有名です。
ハインリッヒの法則
ハインリッヒの法則とは1931年にアメリカのハインリッヒさんが発表したもので、当時労働災害について細かく調査した結果、1件の「重大な事故」の裏には29件の「軽微な事故」が存在し、さらにその背景には300件の「ヒヤリハット」が起こっていることがわかりました。
ちなみに「ヒヤリハット」とは1歩間違えば事故になっていた出来事(ヒヤリとした、ハッとしたという意味)のことです。
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つまり「重大な事故」というのは
ドッカーン!
といきなり起こるのではなく「軽微な事故」や「ヒヤリハット」が積み重なった上で起こっているということです。
なぜ安全管理において重要だと言われているのか
ところでみなさんが「重大な事故」を未然に防ごうと思ったらどうしますか。
普通は「重大な事故」そのものに注目し、どうすれば起こらないか対策を立てますよね。
しかしハインリッヒの法則では「軽微な事故」や「ヒヤリハット」が起こった時にきちんと対策することが「重大な事故」を未然に防ぐポイントだと言っているんです。
画期的なアプローチですね。
ではどんな対策をすれば良いのでしょうか。
ヒヤリハットの対策方法
結論から言います。
それは、発生したヒヤリハットを共有することです。
メチャメチャ簡単ですね。
しかし残念なことにこれがなかなかできていないんです。
なぜヒヤリハットの共有ができないのか
その理由は3つあります。
「事故にならなくてよかった」とホッとして終わってしまう
「ヒヤリハットを起こした本人が責められるのではないか」という不安や恐れがある
ヒヤリハットを文章や書面で記録・共有する方法が複雑で手間がかかる
この中で1と2は現場全体で心がければ解決できると思います。
問題は3の手間がかかるです。
なぜなら今、作業現場の状況は「若い労働者が入ってこない問題」「週休2日問題」などでどんどん厳しくなっています。
また、作業員の方たちは「今週で終わらせなければいけない」「今日中にやらなければいけない」など常に時間に追われている状態です。
そのような環境の中で「ヒヤリハット」が起こるたびに文章や書面に記録できるでしょうか。
無理ですよね。
しかしやらなければ「重大な事故」が起こる可能性がどんどん高くなってしまいます。
どうすればいいんでしょう。
困っちゃいますよね。
解決方法
さてハインリッヒの法則が発表されてからもうかれこれ100年近くが経っています。
それなのにヒヤリハットの共有に関してはまだあまりできていません。
その1番の理由は作業員の方たちが忙しすぎて、体験した「ヒヤリハット」を文章や書面に記録する暇がないからではないでしょうか。
そこで思いついたのが「スマホアプリでヒヤリハットの共有」です。
誰でも簡単に入力できるアプリを作れば、忙しい作業員の方たちでも共有できるんじゃないかと思いました。
というわけで次回はヒヤリハット共有アプリの作り方を紹介します。
お楽しみに!