100％の女性（ひと）

100％の女性（ひと）が、現れる。

その女性（ひと）を見た瞬間、「ああ、この女性（ひと）は100％だ」と解った。モデルを職業としていてとてもとても綺麗なのだけれど、それに加えて理屈抜きで100％なのだ。

街で見かけたら、思わず立ち止まってしまうかも知れない。カフェでその姿を見定めても（よくカフェに訪れている）、声をかけるだなんてまず不可能かも知れない。万が一話しかけてもらえたとしても、一言も発することが出来ないかも知れない。

それでも、100％の女性（ひと）がこの世に存在すると解っただけで満ち足りた気分になる。「いつかどこかでばったり出会うかも知れない」という偶然（奇跡とも言う）を糧に、いまよりは少しでもましな存在になろう。