誰がわたしの心の傷に寄り添うのか…。vol.11
5.火曜日に離婚を決意~
バリバリのスーパー実習生
すったもんだあった二日間だったが、今日から仕事である。
頭と体が回るだろうか…。そう思いながら出勤し、着替えを済ませ、さぁ頑張ろうと思っていたら、若い背の高い子が入口の外に立っていた。
そうだ、今週は栄養士資格を取るための大学生が一週間実習に来ると聞いていた。すっかり忘れていた。
普段の業務に加えて、色々と指導をしなければならないので、大変だなぁ~とぼんやり思っていたが、指導するのはリーダーの先生なので、わたしには何も関係なかった。関係ないどころか、その可愛い大学生はテキパキと業務をこなしてくれた。山盛りあったキャベツもザクザク切りまくってくれた。
手際があまりにもいいので訊いてみると、食堂のキッチンでバイトしているという。素晴らしい。いつもの大盛り野菜の切込みも、スーパー実習生のおかげであっという間に、そして一日の業務の負担もまるで少なく終わった。
ありがとう、スーパー実習生。
金曜日で会えなくなるのかと、もうロスし始めていた。明日も会えるのにね。
わたしのお惣菜屋さんバイト
わたしも大学生時代、お惣菜屋さんでバイトをしていた。
とても美味しいお惣菜屋さんで、最初は接客だけをしていた。
じゃが芋そぼろ煮や酢豚、エビのチリソース…などを量り売りしたり、
サバの味噌煮・生姜煮、また海老・芋・レンコン・かき揚げなどの天ぷらやコロッケも売っていた。慣れてくると、お客さんの少ない時間帯は厨房に入って人参を乱切りにしたり、海老の下ごしらえを手伝わせてくれた。
人参を切ることでお金がもらえるのか…と感動した覚えがある。若かったなぁ~わたし。
そのお惣菜屋さんのバイトが、わたしのお仕事の原点であると思っている。が、ある日突然不渡り手形が出たとかでつぶれてしまい、私物を取りに来るよう連絡がきた。驚いて集まったパートさんと、ミスタードーナツで、あーだこーだ話をしたことを今でも覚えている。弁護士事務所に、遅れて出た給料を取りに行ったっけ。って、なんと!弁護士さんにお世話になるのは初めてだと思いきや、20代で一度お世話になっていたのか。なるほど。
そのお惣菜屋さんで一番お世話になった、わたしに天ぷらの揚げ方や、煮物・中華料理のレシピなどを教えてくれた専務(社長の奥様)には、その、ある日突然の前日以来会えていない。
よくバラエティー番組で、「あの時のあの人に会いたい」というような企画があるが、わたしはそのお惣菜屋さんの専務に会いたいんだよなぁ…と常日頃思っている。
そして離婚を宣言。
帰宅後、わたしは家を出るなら職場近くにいい物件がないかなぁ~と調べ始めた。
夫にも電話して、もう一緒にはいられないこと、ここはもうわたしにとって安全な場所・安心して暮らす場所ではなくなったことを伝えた。
少しでもわたしたちのことを考えなかったのか!ということもぶつけておいた。
そして、「協議離婚する方向で考えています」とはっきり伝えた。
「それはもう決定なの?」ときかれたので
「はい。決定です。」と答えた。
夫は、「そう言われてもしょうがないと覚悟していた。」と言っていた。
ただ、せめて高2の次女が卒業するまで、どうにかここから通わせることは出来ないか、と初めて主張してきた。
そうね、この猛暑の夏に、物件探しから引っ越しまで~たしかに今そんなことしてたら体がもたない。わたしは本当に夏が苦手なのだ。
転居等は、いったん保留にいたしましょう。
で、次にクリアするべきは、相手側=夫の元同僚女への連絡先等の確認である。いよいよまた対峙しなければならないのか。
夫に、連絡したいので電話番号をきいてくれ、とお願いして、その日はまた夜9時に寝ようとした。が、なかなか寝つけないもんである。
早くカウンセリングに行くなりして、睡眠導入剤を処方してもらわないといけないのかぁ…と考えながら眠りについた。
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