二人でブリッジを遊ぶためのレトロおもちゃ「Bridge for Two」
前回の記事では、1960年代に発売された一人でブリッジを遊ぶためのおもちゃ「Bridge for One」をご紹介しました。今回は、それと同じシリーズのおもちゃである「Bridge for Two」をご紹介します。その名の通り、こちらは4人で遊ぶはずのブリッジを「二人」で遊べるものとなっています。一体どんな商品なのでしょうか。
まずは、箱と内容物を見ていきましょう。箱には前回紹介したものと同様に有名ブリッジプレイヤーのチャールズ・ゴーレン氏の写真があしらわれています。そして、内容物は遊び方の冊子、スコアパッド、トランプカードに加え、プラスチック製のカードラックが2個入っています。「Bridge for Two」では、このカードラックが特徴的なアイテムとなっています。
続いて遊び方の紹介です。通常、ブリッジでは4人のプレイヤーが東西南北の位置に座り、パートナー同士は向かい合って座ることになりますが、このゲームではプレイヤーは2人しかいません。なので、プレイヤーは隣り合った席に座り、プレイヤーの反対側の席に先ほど紹介したカードケースを1つずつ置きます。つまり、このカードラックはダミープレイヤーの手札を入れるものなのです。そして、ゲームでプレイヤーは一人で二人分の手札をコントロールすることになります。
そして、座席のセッティングが終わったら、4人分のカードを配ります。(前回の「Bridge for One」ではゲーム専用の特殊なカードを使用しましたが、今回は裏面の柄が全部同じの一般的なカードです。)
配り終わったら、ダミープレイヤーの手札をカードラックに入れます。入れ方は、まずケースの中央以外のラックにカードを一枚ずつ裏向きに入れます。そして、残りの7枚の手札を表向きにして、裏向きのカードの上に重ねる形でトレイに入れます。これによって、お互いのダミープレイヤーの手札が7枚ずつ明らかになった状態になります。
続いてオークションのフェーズに入ります。明らかになったダミープレイヤーの手札と自分の手札を手がかりにしてコールをします。このゲームの厄介なところは、オークションでパートナーとコールのやり取りができないということです。遊び方の冊子でも注意書きがありましたが、プレイヤーが二人しかいないので、二人で一巡目から「パス」をコールしてしまうとゲームが成立しなくなってしまいます。また、安全策をとって低い段のビッドをしてしまうことが起こりがちなので、ビッドの見極めがとても難しそうです。
コントラクトが決まったら、通常のブリッジと同じ要領でカードプレイを行います。といっても、ディクレアラーチームのダミーのカードはカードラックに入れたまま、6枚が伏せられている状態でゲームを進めます。プレイヤーは、自分の手札と表になっているダミーのカードを使用してゲームを行います。カードプレイが4ターン終了したら、表向きのカードが載っていない裏向きのカードを表向きにすることが可能となります。
以上が「Bridge for Two」の遊び方となりますが、実は今回、同じ「Bridge for Two」の別バージョンも入手しています。このおもちゃの発売元である「Milton Bradley」という玩具メーカーの商品には商品番号がつけられているようなのですが、これを比較すると、ゴーレンの顔写真が使われたものよりも、こちらの白いパッケージのものが後から発売されたもののようです。
内容物はどちらもほぼ同じなのですが、トランプカードが2デッキ入っている他、紙製のシートが付属していました。後から発売されたこちらのバージョンの方がより充実した内容となっているようです。
というわけで、今回は二人でブリッジを遊ぶレトロおもちゃ「Bridge for Two」のご紹介でした。このゲームの遊び方ではカードトレイを使用していますが、トレイがなくても遊ぶことに問題ありませんので、お手持ちのカードで二人対戦のブリッジに挑戦してみてくださいーではー。