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富山県 湯出島橋 アーチ橋の耐震補強を拝見(国道156号)

 耐震補強の文献を探していた時に知った橋です。興味をひかれたのはアーチ支承部の補強です。
 詳しくは川田工業さんの技報に乗っていますのでご覧ください。建設も川田工業さんですね。リンク先に建設時のお話が書かれていました。山に沿った道路ではなく、対岸に一度渡ってすぐに戻っている理由がわかりました。

https://www.kawada.co.jp/technology/gihou/pdf/vol35/3501_04_06p.pdf

 国道156号を五箇地域から北上し、国道から離れるルートへと進むと湯出島橋を眺めることができます。もし近くまで行けるのであれば耐震補強工事をしっかりと見たかったのですが、アプローチできる道路がなくて、近くまでは進めませんでした。特に支承補強が見たかったのですが。そこで望遠レンズの出番です。

アーチ支承部の補強

 次の工事の関係なのか、足場が設置されていました。
 支承部補強以外にも耐震関係の種々の設置が行われていました。毎回同じコメントになりますが、設計も現場も、ご苦労が伝わってきます。ゲルバー部が端支柱の上にあり、橋軸方向・橋軸直角方向の落橋防止システムが構成されています。どれがどの機能?という説明が困るくらいに複雑で、それでいてすっきりと設置されていると思います。

端支柱上のゲルバー部と耐震補強

ひたすら感心するばかりの耐震補強でした。

側径間部の落橋防止
割りピンあり:ゆるみ対策で悩むパターンですね
中間の脚柱部上端あたり