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本当のやさしさとは何か?(2023年11月30日配信)

※本記事は毎週配信しているメルマガ「ブライダル業界の"裏"知恵袋」の過去ログです。登録のこちらから(無料)。

おはようございます。
ウェディングの民主化を実現したいアナロジーの市川です。

第213回目はテーマは「本当のやさしさとは何か?」です。

(4070文字 / 約8分で読めます)


イチローの記事

今月からブライダル専門学校で週1コマだけ授業を担当しています。今年で3年目、ブライダル業界とは?ウェディングプランナーの仕事とは?会社で働くとは?といった社会人の一般教養的な内容を90分×12回というけっこうなボリュームで話しています。

その授業の中で、先日こちらの記事について話しました。

・イチローも警鐘を鳴らした…「大人に叱ってもらえない」Z世代が直面する「やさしさという残酷」
https://news.yahoo.co.jp/articles/fb53928b484aad50dced29a4eef7986608b457d5

X(旧Twitter)でもたくさんの人がシェアしていたので読んだことある人もいるかもしれませんが、ざっくり概要を書くと以下の通りです。

ーーー
時代の移り変わりによって厳しい指導はされなくなった
これは時代感覚のアップデートで「いいこと」であるように感じる
しかしこれは「子供たちにとっては酷なこと」とイチロー氏は言う
なぜなら若者たちに「剥き出しの自己責任」を課していることと表裏一体だから

これは部活に限った話ではなく社会でも同様
パワハラや若手の退職を恐れて強く当たらない管理職や上司が増えた
自分に厳しくできない人や、厳しいフィードバックに耐えられない人は、表面的には学校でも部活でも会社でもどこでもそれなりに「やさしく」遇されやすい
結果的にタフな人びとに経験値や成長度で大きな差をつけられてしまう

自分で自分を厳しく管理して、「高み」にまで押し上げられる若者は多くはない
結果として世の中は二極化が著しくなっている
「勝ち組」はライバルが減った分だけその取り分が大きくなったが、「負け組」になると、あっさり「自己責任」として突き放される。

「厳しい大人」がいなくなった今の世の中では「やさしい大人」には事欠かない
人間は相手になんら責任を取らなくてもよいときであれば、いくらでもやさしい言葉を並べる
若者たちは「がむしゃらに努力する自分」と「自分を厳しく指導する自分」というように、さながらプレーヤーと監督を一人二役でこなさなければ、この時代の持つポジティブな方向の流れにはけっして乗っていけない
ーーー

考えさせられる内容になっているのでこれはぜひ読んでいただきたいです。

さて、この話を学生に伝えたのは、自分の実感としてもかなりこの通りだなと思っていて、社会に出て働くということに対しての意識の持ち方を早い段階から確立しておいた方がいいと思ったからです。

今回は本当のやさしさってなんでしょうね?って話をします。


人材の流動性が上がると自己責任の比率が増える

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