見出し画像

2024年のブライダル業界予想(2024年1月4日配信)

※本記事は毎週配信しているメルマガ「ブライダル業界の"裏"知恵袋」の過去ログです。登録のこちらから(無料)。

おはようございます。
ウェディングの民主化を実現したいアナロジーの市川です。

第217回目はテーマは「2024年のブライダル業界予想」です。

けっこういろんな人が業界予想を書いたり発信したりしていますし、昨年末のメルマガで全体感はもう書いているので、ちょっと違う感じ業界予想を書こうと思います。

(4394文字 / 約9分で読めます)


かなり厳しいマーケット状況

Googleで「2023年 婚姻組数」で検索してみたら、AIが以下の回答。

***

2023年上半期の婚姻件数は24万6,332組で、2022年同期比で1万9,261組減、2021年同期比では1万9,018組減でした。

2023年の年間婚姻数は46万8,000組と予測されており、1917年以来106年ぶりの低水準となります。この婚姻には再婚も含まれているため、初婚数はもっと少ないだろうとされています。

2023年4月の「人口動態統計速報」によると、婚姻数は3万2,095組となり、前年同月比2,441組(8.2%)増加しました。しかし、1~4月までの累計では16万6,947組で前年同期を1万9,795組(10.6%)も下回っています。

2023年の出生数は72万6千人と推計されており、2022年に初めて「80万人割れ」を記録した年を更新する見通しです。

***

これはやばい。

  • 2019年の婚姻組数は約60万組、2023年は46万組

  • 披露宴実施率は50%程度なので

  • 2019年30万組→2023年23万組、-7万組。

  • これは1式場当たり年間施行組数を約200と仮定すると、4年で350式場分の結婚式が消滅したのと同義

  • そして2024年以降も減少する見通し(減少幅は不明)

「4年で-7万組」をわかりやすく数だけで考えると、毎年T&Gがなくなっていく程のスピードで結婚式が減ってますよって感じです。いかなる規模の会社やサービスであってももうこのマーケット推移の影響を無視できるものではなく、この前提で事業戦略を練っていかなければいけません。


もう少し詳しく考えてみる

先ほどはあくまで全体像なので、婚姻組数減少が要素別にどのように影響してくるかについてもう少し詳しく考えてみます。

●エリア別
東名阪などの大都市圏と比較すると、地方の方が減少スピードは早いでしょう。これは年齢別の人口流入/流出のデータを見ても明らかです。なので地方式場の方がマーケット縮小を早く実感する(実感させられる)はずです。

●式場人気別、規模別
エリア内の式場の集客数が一様に減衰していくことは考えにくく、人気の低い会場やサービスの方が減少幅の影響は大きそうです。また、2月にはゼクシィ改変も予定されており資本力のある企業の方が有利になりそう。

●サービス別
挙式披露宴を主に扱う結婚式場は市場縮小の影響をダイレクトに受けますが、フォトウェディングとインバウンドは伸びるでしょう。フリーランスやプロデュース希望の方も比率は増えそうですけど絶対数として増加を実感できるほどではなさそう。

●その他

  • メディア:ゼクシィ改変の影響がどう出るかはふたを開けてみないとわからんです。ただ、多少の影響はあっても大勢は変わらなそう。

  • 人材:人材不足のピークは過ぎて一定落ち着きそう、ただ稼いでいる人とそうじゃない人の格差はかなり大きくなりそう。

  • 環境:DXは、、、どうかなぁ。進むとは思うけど、社会全般の進化スピードの方が速そう。

ざっくりと一言でまとめると、「想像以上のスピードで結婚式需要が減ってるから、同じことやってるだけだとあと数年でほとんどの企業は立ち行かなると思うよ」っていうのが予想です。2030年の業界勢力図は明らかに今とは違うものになるでしょうね。

それをリアルに実感する(せざるを得ない)1年になるんじゃないかなと。

え、暗すぎる?

でも仕方ないよね、厳しくても現実は現実なのでそれを受け入れてどうするか考えていかないといけないと思います。


2024年は何をしたらいい?

僭越ですが、こんなことをしたらいいんじゃないかな、もし自分がその立場だったらこうするだろうなっていうのを書きます。

●結婚式場(大手)
プロデュースブランドを立ち上げてオーガニックコンテンツ発信にフルベットしますね。もう手遅れかもしれないけど、それでもやった方がいいと考える理由は以下の通り。

  • 現場社員のキャリアパスの多様性を作ることでの採用力強化と定着率の向上狙い

  • 顧客との接点を広げることでの集客増化狙い

  • SNSが浸透したのでメディア依存から脱却しやすい環境を最大限生かす

●結婚式場(中小)
非ブライダル企業との連携を模索しますね。あとは個人が前に出るSNS発信の強化。

  • よほどブランドが確立されていない限り、人気店であってもあと数年でマーケットとの戦いになる(≠競合との戦い)

  • なので個人が前に出て「この人に会いたいから」集客ができるところは生き残りやすいと思う(それでも時間稼ぎではあるが…)

  • ブライダル単体で何とかするのは相当厳しいので、その間に結婚式以外のマネタイズの模索を地域との連携に求める

●フリープランナー、プロデュース

  • 地方で地元に根付いて活動する方:発信コンテンツの物量で押し切って認知獲得に全振りする。数が少ないので存在を知られればまだ勝てる

  • 全国対象や都市圏で活動する方:プランニング、プロセス、デザイン、なんでもいいので独自性を作ってそこに全振りした発信をする。数が多いので理由がない選ばれないし知られないと検討の土台に乗らない。

●フォトウェディング事業者
たぶん式場がゼンツして踏み込んでくると思うんですよね。前撮りした人に会食とか挙式を売ることでのアップセル狙いで。

  • 安さ以外の独自性(ロケーション、ドレス、フォトグラファー、レタッチ)をとにかく作る

  • それを含めたコンセプトとしてまとめる、設計する

  • Instagramのフィード投稿だけだと差別化はもう難しいので、動画コンテンツでどう発信できるかを考える、やってみる、結果が出るまで続ける

  • 大手は資本力で押し切ることも戦術と言えば戦術でできるが、企業体力が続くかどうか…。

●メディア
※これは願望

  • 「式場だけを紹介する」っていう状態から拡張してほしいです。

  • 式場側の運用工数を下げる工夫をお願いしたいです。

  • うちのメディアから来館予約したら○○万円のギフト券プレゼント!っていうのを即刻止めてほしいです。マジで無駄。

●ドレス
自力集客ルートの構築にかなりのウェイトを割くと思います。

  • ドレスコンテンツは今でも強く、発信でフォロワーを獲得できるポテンシャルは高い

  • 自力で集客できると「このドレスを着られる式場はどこか?」という視点で式場送客できるので衣裳売上を自力で確保できる

  • 上記に代表されるようなビジネスモデルの転換は模索するし、できることはどんどん実行する

***

とてもさらっと書いてますが、この辺りも今日の18時からのLiveでもう少し話してみようかなと思います。


2024年のアナロジー、2024年の市川

最後に弊社&僕個人が何をするかの話。

①アナロジーの2024年

「ウェディングの民主化」の推進を目指し、具体的には以下のテーマを特に推進。

●Wedding Me Worksのグロース

事業モデルと運用システムはおおよそ整ったので、次のフェーズとしてより多くの企業とプランナーに利用してもらうことを目指します。

人材シェアリングサービスはスケールメリットが大きいので、

  • 登録者(企業/プランナー)数を増やす

  • 登録者のバリエーションを増やす(案件の種類、プランナーの経験値)

  • マッチングレートを高める

  • 利用満足度、継続率を高める

こういったKPIを高め、企業と利用者の両社にとってメリットのあるサービスにしていきます。

●Wedding Me Naviでいろいろトライ&エラー

「個人の力を使ってカップルの集客ができるのか?」をテーマに様々なコンテンツや施策を実行して検証していきます。

  • 動画コンテンツで集客できるか?

  • イベントを最大限活用するためにはどのようなことができるか?

  • フォトウェディングからの式場送客ルートは作れるか?

など、中立的な立場であることを活かして様々な実験をする1年にしたいと思ってます。こんなことやりたいんですけど一緒にやれませんか?的な相談もさせてもらうと思うので、もし具体的な企画が出てきたらメルマガでも告知していきます。

●コンサルメニューの拡張

上記2つのテーマに会社としてかなりのウェイトを振るつもりでいますが、そこから生まれるノウハウをコンサルの中でも伝えていければと思っています。最前線の情報をもとにしたコンサルの方が期待効果も施策の再現性も高いと思うので、そこは出し惜しみせずにやっていきます。

②市川の2024年

個人のテーマは「発信者から実業家へ」かなぁ。まだこれ!って決めたわけではないんですけど…。

というのも、昨年最も多く言われたのは「メルマガ読んでます/X見てます、でもアナロジーが何をやってるのかはわかりません」なんですよね。。

まだ偏っているとはいえ発信は安定しているとは思ってるんですよ。メルマガ、ブログ、X、など。

ただ、会社やサービスの印象はまだまだ弱くて、市川さんは知っているけど何をやっているかはよくわからん状態になっている。それじゃただのインフルエンサー気取りかよってことで自分としても本意ではないので、今年は事業のことももう少し発信量を上げていこうかと思います。

もっとWedding Meのことも知ってほしいのです!

あと、人と会う機会/話す機会も増やそうと思ってます。これはオンラインでもリアルでも。今さらだけどいろんな人と話すといろいろと新しい発見がたくさんありますし。

人見知りの性格なので、今までは連絡さえいただければお話しましょうーって感じになれたのですが、今年は自分からも積極的にナンパしていこうかなと。

まだ会ったことないけど実はお話ししてみたい方が3人いるので、今年中に1回はお話する!を目標にします。


今回のまとめ

戦術的な予想ことやトレンドはこうなるんじゃないかなぁっていう予測もあるのですが、マーケット全体の縮小の影響が大きすぎるので今回はそれに絞って書きました。細かい話は18時からのLiveの方で話そうかなと思います。

メルマガももう5年目なので少しずつ進化させていきたいので、お時間ある方は少しでもいいのでお立ち寄りいただけるとありがたいです。基本的に毎週木曜日の18時~の時間でやってこうかなと思うので、たまーに聞きに来てください!

あと昨年末から引き続きの告知で恐縮ですが、絶賛採用中ですので、ご応募または拡散いただけるとありがたいです!

ここから先は

0字
この記事のみ ¥ 100
期間限定!Amazon Payで支払うと抽選で
Amazonギフトカード5,000円分が当たる

この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?