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ブーケのはじまりは、せつない初めての恋物語からSTART。

お疲れさまでございます。「昔々、ある国の・・・。」花嫁ブーケ(Bride bouquet)の起源となったお話しは、諸説あります。その諸説ある中の一話です。

この恋物語を知ったのは、9年くらい前です。ブライダルスタイリスト研修のコンテンツを作りながら、研修の材料を探していた時ネットで出会いました。

それまでも「花嫁ブーケ」の起源を話すことはありました。ですが、とても簡単な話の筋でした。このお話しと出会って感動いたしました。それからは、研修にて出会った方々へ、このお話しをすることもあります。しないこともあります。

では、書きます。



◇ ブーケのはじまりは

昔々、欧米のある国での恋物語です。昔むかしのお話しです。よって、その時代は、この国だけではなく、人と人の間に「階級」がありました。その階級制度は、何もかもが別々で暮らしを営むものでした。

言葉を交わすこと、行動を交わること、関わること、添うことはできません。出会うとするならば、上の階級の人々が、下の階級の人々と出会うことはできます。でも、その逆はできません。望めません。その国には、それが生きるルールとして存在していた時代のことです。

お城に勤める一人の男性がいました。その男性は、日々お城の中で仕事をしています。ある日、仕事の一環として、街の視察をすることになり、仕事仲間と共に街へ行くことになりました。

その男性が、街の中の市場へ出向いた時、ひとりの女性に目がとまりました。ときめいて、お城に帰っても、彼女のことを想うとドキドキがとまりませんでした。ブーケのはじまりは、初めての恋のはじまりです。



◇ 会いたい気持ちが募り

それから、彼女への気持ちは大きくなるばかりでした。街へ視察に行く仕事も、数度ありました。ですが、その度に彼女の姿に出会うことはできませんでした。

もちろん、彼女を見かけても、声をかけることなどできません。何故ならば、声をかけたことで、彼女に何かあってはいけないからです。そもそも、言葉を交わすことはできませんから。

彼は、彼女に会いたい気持ちを、友人へ相談しました。その友人から、友人へ、そのまた友人へ、また友人へ繋がっていき、彼女のところまで辿りつきました。友人は、彼の「会いたい」気持ちと、会うための方法を伝えました。

彼女は、彼のことも、その気持ちも初めて知りました。これまでの経緯を聞いて、会いに行くことを決めました。簡単ではありません。命がけです。



◇ 愛する人の命を守りたい

できるだけ、お城からも、街からも離れた場所で会う。それは、人里離れた小高い山の上でした。人々が動き出す前に会うことを、彼は彼女にも伝えてもらっていたので、二人は夜明け前に歩きはじめました。

彼は、小高い山へつながる道々にて、朝露をふくんだ薬草を摘みました。両手で抱えきれないほどに摘みました。命を救う薬草を、一本でもおおく彼女に渡したかったからです。会えても、会えなくても、どこかで何かが起きれば命を失います。



◇ 一緒にいることが叶わない

朝陽が昇りはじめるころ、やっとの思いで、ふたりは会うことができました。優しい朝陽に抱かれて、彼は、彼女へ自分の気持ちを伝えます。彼女からは、ひとことも話せません。階級をこえて話すことは、幼き時から禁じられていたからです。

彼は、話しはじめました。

好きだということ、その気持ちが変わらないということ、命がけで来てくれたその命を守りたいこと、永遠に一緒にいたいから結婚したいこと、こんな自分を好きになってくれるなら、言葉の代わりに、この薬草の束から1本の薬草を、胸のポケットへさしてほしいこと。

最後に、この気持ちが叶わなくても、せめて彼女の命だけはを守りたいから薬草を受け取ってほしいこと。

そして、彼は、その花束を彼女へ手渡しました。

彼女は、心を決め、一本の薬草を彼のポケットへさしました。


せつない想いの、物語はここで終わりです。

This is the end


諸説ある、物語のひとつです。



◇ 結び。

読みすすめてくださり、ありがとうございます。

彼女が、彼に会うために命を懸けた。その命を守りたい一心で、薬草をつんで束ねた。その花束を手渡した。これが、「花嫁ブーケ」(Bride bouquet)のはじまりです。諸説ある、物語のひとつです。

「彼女は、心を決め、一本の薬草を彼のポケットへさしました。」これが、ブートニア(Boutonniere)のはじまりです。

引用先の記述はございません。このお話しと出会った際に、コピーしておりませんでした。悪しからず、ご了承ください。引用先は不明のままです。ご利用は、ご承知の上でお願いいたします。


では、では。

明日も、会いましょう!

出会ってくださり、ありがとうございます。サポートは、少し先で叶えたいことがあるので、そのために使います。目の前のことに、気持ちを込めて向き合って参ります。by takako