花嫁と、別々の世界にいる時の「美しさづくり」へ提案です
お疲れ様でございます。ブライダル美容のことを書きます。前回投稿したフォトも、衣裳との関係性は深いものがあります。結婚式は、多くのプロの手により創られていきますので、衣裳は、そのすべてのプロたちと深い関係性があります。
その中でも、美容は、最も深いつながりがあります。よって、ブライダル美容の方々へ、思いついた二つの提案(アイデア)を書きます。
いままで、ブライダル美容に関する、お客さま(花嫁)からのクレームにいくつも対応してきました。また、とてもたくさんのブライダル美容の方々と接点があります。業界のプロの方々ばかりなので、個人的に、メイクなどの相談をすることもあります。
逆に、相談を受けることもあります。担当している花嫁さまのことで、美容師さんから相談を受けることがあります。また、やり取りのあるドレスサロンへのご意見を聞くこともあります。婚礼衣装に関して、わからないことがあれば、その知識をお伝えする場合もあります。
こんな風に、今までも、今も、これからも、そのつながりは深く存在しますので、なにか役に立てればと思いますので書きます。
◆
◇ リハーサルヘアメイク
花嫁は、当日(本番)のヘアメイクを、より美しく仕上げるために、ヘアメイクのリハーサル(練習)を行います。それを、「リハーサルヘアメイク」と言います。他の名前をつけている場合もありますが、業界内で9割以上が、この名前です。短くして「リハメ」と呼ぶ場合もあります。
今でこそ、ほとんどの花嫁がリハメを行いますが、以前は、強く勧めないとリハメをしない現状がありました。リハメをするようになったのは、約20年前くらいからです。そのころまでは、ヘアメイクに関しては、ほぼぶっつけ本番か、口頭でのお打ち合わせのみでした。
挙式当日に、初めて会う美容師さんに、その日のヘアメイクのすべてを任せる。それが、あたりまえなので、あたりまえに行われていました。時代が、社会構成がちがうので、それでも双方が納得できていたのだと推察いたします。
それから、徐々に時代が変わり、花嫁の「美」へのこだわりから、口頭でのヘアメイクの打ち合わせから、実際に当日のヘアメイクをして打ち合わせをする、今の形「リハーサルヘアメイク」へと変わってきました。
リハメを行う割合が、増えてくるのに時間がかかったのは、別途料金がかかるからです。「美」に対するこだわりは、とても強いはずなのに不思議です。
そして、その価格、まちまちではありますが、ひとつのドレスに対するリハメ料金が、8千円~2万円くらいです。地方と都市部でも違いがあります。今では、パックプランの中に組み込まれている場合もあります。
リハメは、「美」へのこだわりを叶える時間でもあり、花嫁が自分で知らなかった、自身の「美」を創りだす可能性を秘めている時間です。
100%行うことをすすめます。花嫁のためにも。担当美容師さんのためにも。時間をかけて納得できるまでお願いしたい部分です。
とはいえ、時間をかければいいというものでもありません。それだけ迷いの渦へ巻き込まれていく花嫁もいます。よって、アイデアというよりも、やり方、方法の提案ですが書きます。すでに「それ!やってますよ!」の美容師さんもいらっしゃると存じます。その際は、悪しからず。です。
◆
◇ リハメ二つの提案
①、3段階でおこなうリハメ
「ナチュラルに薄く仕上げる」「ブライダルメイクとして普通に仕上げる」「ハッキリと濃いめに仕上げる」段階ごとに、ヒアリングとカウンセリングを細かく行う。これだけです。
「双方のこだわり」に納得しながらすすめていくやり方です。
美へのこだわりが、ひとつに絞られていてそれがとても強い花嫁。美容師としてのこだわりがとても強い美容師さん。この組み合わせの場合におすすめの方法です。時間をかけて、こだわりに対するコンビネーションを整えていきます。
②、サンプルスライドで打ち合わせる
リハメの事前準備物として制作しておく。
人(花嫁)の顔を、よくある基本的な3パターンにわけて、それぞれへイメージがちがう3つのヘアメイクをする。9つのサンプルスライドをつくっておく。リハメにて口頭の打ち合わせの段階で、ひとつひとつを確認してから実際のリハメを行う。これだけです。
「可能性を見つけだす」必要があるときのやり方です。
美しくなりたいけど、どちらかというとめんどくさがりの花嫁。技術に自信はあるけど、おおざっぱな美容師さん。この組み合わせの場合におすすめの方法です。事前に確認してから、リハメをすすめると、それぞれの可能性が見えてきてコンビネーションが整ってきます。
|まとめ|
①のように、こだわりが強い場合は、相手のことをすこし無視して進んでいくことがあります。無視ではありませんし、悪気があるわけでもありませんが、こだわりだけが先行するとついついそうなってしまいます。こだわりが強いのはいいことです。その分、時間は必要だとご理解ください。
②のように、こだわりはあるけど、いつものように大体で進めていく傾向があると、リハメが終わってから、双方ともに納得してないことに気づきます。「もう一度リハメ・・・お願いしたい・・・」と、なる前に、同じものをみて、可能性を伝えながら、納得の上で進めます。このような美容師さんは手が早いので本番にとても強いです。
◆
◇ 結び。
人と人は、似たものどおしが出会う場合が多々あります。そこには、こだわりがふたつ存在します。すばらしい感性のこだわりも、別々の世界観=別の世界のままではもったいないです。ゆえ、それぞれが、そのこだわりを知ることからはじめないと、交わることができません。そもそも、「人と人として」のコミュニケーションがとれていれば、いいだけです。
最大の技術を手にもち、最高のパフォーマンスを、結婚式という一世一代の舞台で繰りひろげて欲しいです。そこに「美しさ」は欠かせないものです。よって、ブライダル美容師さんの存在は、いつも輝いていてほしい!と、強く願っていますので、書いてみました。
では、では。
明日も、会いましょう!