東洋医学的体質を変えることは可能なのか
最近、テレビを手放て読書に呆けています
こんにちは。ぶりこです。
ここ最近、全くテレビを見ていないことに気づき、『ためしにメルカリに載せてみよう!』と思ったら1週間程度で売れました!ですので、現在私の家にはテレビがなくなりました(笑) 日頃はフランス語の勉強を兼ねてフランスのラジオを聞いているのですが、テレビがなくなったので余計に読書が捗っています。先日は『なぜ、クリエイティブな人はメンタルが強いのか』というタイトルの本を、現在は『すばらしい医学』という本を読んでいます。なかなか、面白いです。
さて。少し前には、群ようこさん著の『かるい生活』という本を完読しました。群さんが不定愁訴をケアするために漢方医へ通う、というノンフィクションの内容なのですが、それが東洋医学について理解するのにとてもわかりやすい書き方でした。私は鍼灸を職業として私ももう15年くらいになるのですが、今現在もまだ、世の中の鍼灸の浸透率や東洋医学の知名度の低さに悩まされる日々です…。『痛い』とか『こわい』というイメージがまだまだ根強くあるようで、なんとかもっとみなさんに興味を持ってもらえないか、試行錯誤しています。そんな中、群さんの本と出会い、『私もこんな調子で東洋医学を書いてみようか!』と思ったわけです。
そう宣言した前回の記事が、なんと1ヶ月前…。(本当に情けない…)懺悔とともに、気を取り直して書いていきます!『体質は生涯変わらないのか?』というテーマについて、私の実体験を絡めながら私なりの意見を書いていきたいと思います。どうぞ、お付き合いください!
東洋医学は病気ではなく、体質を診ます
本題に入る前に、まずは東洋医学について、簡単にお話します。漢方や鍼灸治療をされたことがある方はご存知かと思いますが、東洋医学ではまず『体質』を診ます。対して東洋医学と比較対象されるのが西洋医学で、西洋医学では病気そのものを診ます。ひとつの病気に対して、西洋医学ではその病気部分を取ったり薬で抑えたりするのが特徴に対し、東洋医学では体質を診て体質そのものを改善するようアプローチすることで病気をケアしていきます。というわけで、東洋医学では体質の診断が重要なポイントとなっています。なかなか奥深いものなので簡単に説明するのが難しいのですが、今回の話に関係するポイントだけ説明したいと思います。
まず、体質は大きく分けて『虚・実・平』に分けられます。この『虚実平』は主に体に備わっているエネルギー全般(東洋医学では『気』といったりします)を指しています。『虚』はエネルギーの不足を表し、体質の特徴としては、『比較的体力がなく、疲れやすい。低血圧、体温が低い』などの特徴があります。反対に『実』はエネルギーの過剰を表し、『比較的体力がある。高血圧、体温が高い』などの特徴があります。その中間でバランスの取れた状態が『平』なのですが、私的意見としては『平』の人は稀で、ほとんどの方が多少は実か虚のどちらかに振れていると思います。ちなみに現在の私は、明らかな『実』体質です。では、私が学生の頃からずっと『実』体質だったかといえば、答えば『ノー』です。
汗っかきでぽっちゃり、甘いもの大好きな青春時代
私の子供〜学生時代は、比較的ぽっちゃりでした。まぁ、今が痩せているかといえばそうではないのですが…(笑) まぁ、現在は痩せているというよりかは筋肉質ではあると思います。多分、体脂肪は10%台だと思います。でも、若い頃は本当にぽっちゃりしていたんです。顔もパンパンだったし、腰回りもいつも贅肉が乗っている感じ。体脂肪も30%に近かったと思います。かといって運動を全くしていなかったわけではなく、むしろ一生懸命やっている方でした。小学校から始めたバスケットを高校まで続け、それを中心に生きていました。朝は始発電車に乗り、帰宅は夜。帰宅後もラントレーニングをしていた時期もありました。それだけ動いていたにも関わらず、一向に脂肪は減らなかったんです…!いつもジャージに乗っているお腹の脂肪をつまんでは、ため息をついていました…。
そして人一倍暑がりの汗っかきでした。バスケでは先生の指導を受けている間に、自分の立っていたところにお漏らしをしたかというくらいの、汗の水溜りができていました。すぐに『暑い!』と思ってしまうので、いつも水分をたくさん飲んでいました。
それから、大の甘党でした。特に生理前では大袋のチョコレートを開けたら最後、母に止められなかったら全て完食できてしまうくらいでした。この甘食発作は、特に生理前に強かったです。
高校を卒業した後は、スポーツトレーナーになることを夢見て鍼灸学校に進学することになります。鍼灸学生時代も大して自分の体質が変わることはありませんでしたが、高校時代と比較して特に悩んだのは『とにかくいつも眠い』ということでした。特に食後の眠気は半端なく、生理前には耐え難いものになっていて、ほぼ1日中授業を寝ていたこともあるくらいでした。(まぁ、バイトも遅くまでして睡眠時間を随分削っていたのは間違いないのですが…。)
もやもやと悩みやすい性格でしたが、そんなときはジョギングをして汗をかくとスッキリしていました。ジョギングは心だけではなく、むくみもすっかりとれるので体も楽になりました。
20代前半までの私の体質をまとめると…
・甘いものが大好き
・暑がりの汗っかき
・むくみやすい
・いつも眠い
・汗をかくと症状が楽になる
これまでの私の体質を分析すると、もともと陰虚という体を冷やすエネルギーが不足している体質で、飲食物によって五臓でいう『脾』を痛めつけていたんだとおもいます。『脾』とは五臓のひとつで、食べたもののエネルギーや水分代謝のはたらきを司る臓器とされています。その経絡は子宮にもつながっているので、生理の調子にも大きく関わります。また、甘いものは脾のはたらきを助けるのですが、食べすぎると脾を痛めます。さらには甘いものは湿(水分)を呼ぶとも言われており、甘いものの食べ過ぎは浮腫にもつながります。当時の私は、チョコレートの大袋を一人で平らげることもあるくらいの甘党だったので、今考えてみれば元々の自分の暑がりで多飲してしまう体質と、甘いものの過食が全ての不調を引き寄せていたのだと思います。
『キレイになりたい』願望で一念発起で体質改善!
体型に関しては、年頃というのもあってコンプレックスが強かったのは事実。ただ食べることが大好きだった私は極度な食事制限をするのが苦痛だったので、ならば!と毎日30分以上走ることを決意します。体脂肪を1gを燃やすには、9キロカロリーの消費が必要です。ですので、1キロ減量するには7200kcalを消費する必要があります。(脂肪の2割は水分のため)ただし、運動に消費されるエネルギーは脂肪よりもグリコーゲンを先に燃焼をし始めるので、運動をしたからといって蓄積された脂肪がすぐに燃えだすかといったら違います。現在では皮下脂肪が有酸素運動で燃え始める時間には諸説ありますが、当時は20〜30分くらいから燃焼し始めると言われていたので、私はこれを忠実に守り、強度はキツくなくても毎日30分以上は走るように心がけました。
やり始めたらハマるタイプの性格でしたので、食事日記などもつけて摂取カロリーを可視化しました。人間の基礎代謝は男性でも1日1,500キロカロリーしかなく、日中の活動量によりプラスアルファとなるのですが、現代人はデスクワークの人が多いことを考えると、あまりプラスアルファの消費カロリーは見込めません。脂肪を消費するのに9キロカロリーが必要となりますが、同じように摂取した余剰カロリーは9キロカロリーごとに1gの脂肪が蓄積されていきます。ですので減量を志すのであれば、ただ運動をすればいいのかといったらそうではなく、摂取カロリーよりも運動も含めた1日の総消費カロリーを増やさなくては実現しないということになります。
とういうわけで、私は30分のジョギングと腹八分目を心がけ、毎月マイナス1キロというゆるい目標を掲げた結果、8〜10ヶ月くらいで8キロくらいは落とすことができました。(社会人になってからは、なかなか走る時間を作るのが難しく、走ったり〜お休みしちゃったり〜を繰り返した時期もありましたが…)時にはスポーツジムに通っていたりした時もありましたし、サーフィンに行っていた時もありました。サーフィンに毎週行っていたときにはジム通いをやめてしまいましたが、この時は走ったり鍛えたりしなくても、ものすごく体が絞まりました!特に体幹がものすごく絞まって、姿勢もよくなったと思います。代謝もめちゃくちゃ上がりました!(すぐお腹が空いて困ったくらいです…なので、サーフィンは最強です!)
現在はサーフィンにも行けなくなってしまったのですが、その代わりに週1〜2回のジョギングを再開しています。定期的に走り始めて早2年くらいになりますが、昨年の血液検査が過去ベストで好成績でした!これはジョギング効果だと思っています。現在の体質をまとめると…
・筋肉質の体型
・甘いものをあまり欲さなくなった
・浮腫しらず
・風邪も引きにくくなった
体質を変えるには少しの努力が必要
東洋医学の体質でいうと、実気味になるかと思います。味覚もすっかり変化し、甘いものよりもお酒という、おっさんのようになってしまいました…(笑)
本来の体質は陰虚(冷やすエネルギー不足)なんだと思うんですよね。以前は、体がほてるのに対して体を冷やそうと、冷たいものをたくさん飲んでしまって、さらに甘いものを過食して湿(水分や皮下脂肪を指します)を溜め込んでしまっていました。そのことにより、体が浮腫んだり食後に眠気が酷かったりなどの、湿ならではのトラブルに悩んでいました。運動をして湿を追い払った結果、湿のトラブルはなくなりましたが、今度は調子が悪い時には実体質ならではの不調が現れてくるように。とはいえ普段の調子は、かなりよいです!私は、少し実寄りの体質が性格的にも仕事柄にも、合っているようです。
そう、体質ってそれぞれが望む生活において快適であればOKだと思うので、必ずしも教科書上で良いと言われる体質が万人によいとは限らないと思っています。私の経験上で言える基本の虚実の体質は、本人の意思があれば、虚の体質の人も実に寄せた体質になれると思いますし、実の体質の人も虚の体質に寄せることができると思っています。ただそこには、どうなりたいかという明確な目標と少しの努力が必要だということ。前者の場合のキーワードは『運動をして体力をつけること』、後者のキーワードは『瞑想やヨガで心を落ち着かせること』です。今回の私の体験談は前者のものとなりましたが、実体質となった今では後者の必要性も実感しています。これは、また別の機会にお話したいと思います。
そろそろ(ようやく!)春の気配…
外出が気持ち良い時期になってきました。この季節をきっかけに、是非運動する習慣を身につけてみてはいかがでしょうか!?