【Midjourney】を使って少女漫画『ボイスコミック』をつくってみた!
新企画〈midjourney〉を使ってボイスコミックを作ろう!
の第二弾は少女漫画をコンセプトに圧倒的美麗なイラストを多数制作!!
その枚数なんと……1000枚!!!!!
実際に使われたのはその内の60枚www
ということで、まずは完成動画とそのシナリオです。
少女漫画風にイラスト・演出をつくりました。
〈完成版の動画〉
〈シナリオ〉
半面天使
「あーあ、退屈すぎて死にそう」
なーんてつぶやいてみるけど、
実際には天使は死なない。
「仕事ならいくらでもあるのに」
と言いたげな姉は、
忙しそうに蜘蛛の巣にかかった蝶を助け、
しおれた花をよみがえらせている。
天使には
「生きとし生けるものの魂を天国まで導く」
という上級の仕事があるのに、
姉は「生き物を守護する」という
下級の仕事に全力を注ぐ。
ま、地味な姉には
そういったつまらない仕事がお似合いだけど。
「お姉ちゃん、なんかおもしろい話ししてよ」
「おもしろい話しって、どんな?」
私を満足させる話など姉にできるわけないか。
「例えば恋の話とかー」
恋なんて姉から一番遠い星のできごとだ。
私はただ姉の困った顔が見たいだけ。
しかし、そんな期待をよそに姉は淡々と語りだした。
「昔々、悪魔に恋をした天使がいました」
ここだけの話し、悪魔は結構な確率でイケメンだ。
前のめりになった私を見て、
姉は仕事の手を休めおとぎ話の続きを始めた。
「その天使は悪魔の子を身ごもってしまいました」
「は……?」
それ、アウトだよね。
天使は処女受胎でしょ、
天使法でそう決められている。
「法律なんて、恋の前では無力なものよ」
いつもと違い軽口をたたく姉がちょっと不気味だ。
「で、で、どうなったの、その天使は」
「どう? おもしろい?」
「たいしておもしろくもないけど、退屈だから聞いてあげる」
姉はここからが本番だと言わんばかりに、
大げさに羽を広げふわりと宙に舞った。
姉の羽は私のそれとは異なり、
光に透けるとグレー味を帯びる。
「それから天使は隠れて
ひとりで悪魔の子を産みました。
幸運なことに産まれた子は
天使の羽をもっていたので
そのまま天使の仲間として育ちました」
どこからわいてきたのか
姉が命を助けてやった虫や鳥たちが、
飼いならされた兵隊のように姉に追従する。
「そ、それから?」
私は直感でそれ以上聞くべきじゃないと思ったが、
もう止められない。
「見た目は天使そのものですが、
運悪く心は悪魔を受け継いでしまいました。
必死で隠してきたのに、
最近とうとう本性がバレそうになってきてね。
だから毎日練習するのよ、
うっかり悪魔の面が出ないようにね。
こうやって……」
横に舞い降りた姉は、とっておきの“天使の微笑み”を私に投げつけた。
顔を近づけた姉の瞳に私の顔が映る。
「だめじゃない、そんな顔しちゃ……」
いつの間にか、
虫や鳥たちが暗幕カーテンのように
私たちを包み隠している。
私は金縛りにあったように身動きができない。
翼の付け根が焼けるように痛む。
「お、お姉ちゃん?」
「ほら、練習しなきゃ」
(終)
〈使われなかったイラスト集〉
ここからは、諸々の都合で使用されなかったイラストを公開!
ほんとたくさん作ったんだよ――(2回目)
まずは
・姉妹のツーショット
と、ここで制作中に『Midjourney』がv3からv4へ移行。
ということで、v4をメインに修正することに……! くっ
・天使(姉)
作者さんからの注文は寒色系(薄いブルー)がイメージカラーとのことでした。
まずはv3
ここからv4
姉は結構安定していいイラストが出来たので、どれを使ってどれを使わないかの取捨選択が大変でした。
イラストの出来がよくても、キャライメージと外れるものは除外したり。
個人的には姉キャラが好きですね。
・天使(妹)
作者さんからの注文は暖色系(サーモンピンク)がイメージカラーとのことでした。
ではv3から
v3は正面がなかなか難しい。
では続いてv4。
妹はとにかく顔つきがぶれるので、難しかったです。
髪型もころころ変わるし……
最も没になった枚数が多かったのが妹でした。
・その他
他にも使われなかったイラストがたくさんあります。
例えばラストに使うロゴ。
他にもイラストとしてはいいけど、別人になってしまったり。
はい、長々ときましたが、
これでもほんの一部。
ほとんどがフォルダの中で長い眠りにつくのだと思います。
一部だけでも供養できてよかった。
また次回にご期待ください。
次は切り絵の絵本です!!!