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暴論こそがメッセージ!?なディズニーの”あれ”

「同じよ。ほら、目が二つ。鼻も……耳も二つ」


暴論である。

このセリフだけで伝わった人はかなりのディズニー好き、いや、ターザン好きかもしれない。

多少簡略化してるが、これは自分がゴリラとは違う姿形に悩むターザンにお母さん(ゴリラ)が告げた言葉。

正直、初めて聞いたときは笑ってしまった。いや、暴論。生物の顔って大体そうだよ。ゴリラと人間なんて特に霊長類同士で結構近いんだから。もっとあるでしょ同じところ。
いやでも……もちろんターザンもちょっと納得いかない顔している。そりゃそうでしょ。と思う。
が、お母さんは続ける。目に見えるものばかり気にしちゃダメだと。ああ、心の問題みたいなやつね。と思いきや、心臓の音が一緒だという。

……もっとだよ!

もっと生物万物共通だよ!そっちのハートかよ!

そして何やらあったかい空気になってターザンも納得する。
いいのかお前!ごまかされてるぞ!

っと、ちょっとだけ大人になってハスって映画を観るようになってしまった私はそう思ってました。

あ、私が今日紹介するのはディズニー映画【ターザン】です。
ディズニー好きを公言してるので、最初はやっぱディズニー行っときたいなと思いましてですね。
100億人の人類が観たことあるはずだとは思うんですが、わざわざ書いています。この記事を読んだらすぐにディープラで観てください。
契約してなかったらしてください。huluとセットで安いです。

でですね、またちょっと大人になってこの映画を観たときに思ったんです。
ああ、間違ってなかったなと。

僕の観方、間違ってたけど間違ってなかったんだなと。

この答えは観ていただいて体感してもらうとして、なんでそんな元々トンでも系だと思っていたターザンを何回も観て、それでみんなにも何回でも観てほしいと思ったのか。

それはね、ターザンにはこの世のエンタメが全部詰まってるなーーーー!!!

って思ったからなんですよ。

ターザンってね、ナルトであり、ワンピースであり、ロミオとジュリエットであり、アトラクションであり、そしてWe Are The Worldなんですよ。
ネタバレを最小に抑えつつ、それぞれ軽くお話したいと思います。

ターザンはまさにジャンプの主人公!?

ターザン、そもそもなんでゴリラに育てられたんだっけ問題。
まあここはいいと思うんで言いますが、ターザンはジャングルで生態系の調査をしに来た両親の元に生まれ、そしてトラに両親を奪われます。

で、そんな中、冒頭にお話ししたお母さんに救われるわけですね。
そんなこんなで、ゴリラの群れの仲間入りを果たすわけですが、当然、群れの中に人間の子は一人だけ。

自分が悪いわけでもないのに、集団の中で孤立する。これって実はジャンプ漫画ではよーーくある事なんです。その最たる例が”ナルト”。九尾という恐ろしい化け物を内側に…って、まあ、これ以上はナルトの話になっちゃうからやめます。が、もちろんそんな存在がみんなに認められる場面があるわけで。

それが大人になったターザンのヒョウとの対決。ここでトラを出さないところ(あの時のトラは老いてるだろうし勝ってもね……)がリアルで好き。
とにかく、強くなったターザンは近海の主をぶん殴ったルフィーよろしく、あの時の立場をひっくり返す如く、道具を使ったりして”人間”の能力を活かして群れを救う活躍を見せるわけです。

さながらロミオとジュリエット……だけど…?

ターザンとジェーン。住む世界の違う二人の恋模様はさながらロミオとジュリエットです。とはいえ、これがまたジェーンをプリンセスにしないところが憎い。この二人のロミジュリ的展開には、そんなものは必要ないんです。
そして、だからこそ生まれる愛があるし、展開がある。

明確な悪役がいない?それもターザンの魅力。

この話にはディズニープリンセスもいなければ、ヴィランズもいない。
いや、いないわけじゃないんです。クレイトンというジェーンたちの護衛として同行した男。こいつが結局希少価値のある動物を売り飛ばそうとしてる嫌ーな輩ではあるんです。

でもね、これって、もちろんターザンやゴリラたちの目線からしたり、自然保護の見方をすると確かにヴィランズなんですけど、なんかヤバい能力があるわけでもなく、その欲も策もかわいいもんです。

つまり、このターザンという作品は、ディズニー作品でありながら、プリンセスもプリンスも、ヴィランズさえ明確に設定されてない。

にも関わらず、実写化もされ、今でも多くの人の心に刺さり続ける。

それってなんでかなーって思ったときに、ふと思ったんです。

それはきっと、僕らにも目が二つ。鼻もあって耳も二つ。それから、目を閉じて感じられる心臓があるからなんじゃないかなって。

お後がよろしいようで。

文責 しょう


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